2004年 1月21日

京都府知事 山田 啓二 殿

 日本共産党京都府議会議員団  

                       団 長  松 尾  孝 

 

京都交通の会社更生法申請に関連し、府民の足が奪われないよう 府の強力な取り組みを求める緊急申し入れ

 

1月19日、京都交通が会社更生法を申請、保全命令が出されたとの報道に府民の大きな不安が広がっています。京都交通のバスは、府下13市町村158路線に及び、京都市内を含め府民の重要な「足」の役割を果たしています。とりわけ、府中部北部の市町では、一部の鉄道を除いては唯一の交通手段であり、通勤、通学、買い物、そして通院の足として重要な役割を果たしています。そのバスが運行されなくなれば、地域住民の生活そのものが成り立たなくなり、過疎化に拍車をかけ、地域の崩壊につながります。

また、地域経済や雇用、観光などにもきわめて重大な影響をあたえます。京都府は庁内に「緊急連絡会議」や「地域協議会」を開催されるなど対応されていますが、影響の重大さを鑑み、緊急に以下の要項について申入れ、対策の強化を求めるものです。

私たちは、従来から府民の足を守るために生活路線バスへの補助の増額や、より便利な足の確保を求めてきましたが、今回の事態を踏まえ、京都府が各市町村としっかりと連携をとり、府民の足確保のために全力をあげて取り組み、一刻も早く住民の不安を解消されることを強く求めるものです。

 

1、             庁内に「京都交通対策本部」(仮称)を設置し、国や関係市町村と連携した総合的な緊急対応の機関を立ち上げること。

2、             当面の住民の足を守るために、安易な路線の削減を行なわないよう管財人に強く働きかけること。また、国に対して、強力な支援を求めること。

3、             地域経済、特に中小企業への影響を最小限にとどめ、連鎖倒産等を引き起こさないように、万全の対策をはかること。また、京都交通はじめ関連企業が労働者のリストラを行なわないよう強く求めること。

4、             地域の足を守るための「総合対策」を緊急に検討し、足を守る予算の拡充とともに総合的な施策の展開をはかること。

 

                                  以上