農林水産大臣 亀井善之殿

 

京都府丹波町における高病原性鳥インフルエンザ

対策に関する緊急要望書

 

2004年3月5日

                    日本共産党京都府委員会 

鳥インフルエンザ対策本部

                    本部長 参議院議員 西山とき子

 

 

 2月27日に発覚した京都府丹波町「浅田農産船井農場」での高病原性鳥インフルエンザは、3月3日「高田養鶏場」での感染疑い例発生へと拡大する深刻な事態を招いている。

 京都府は農林水産省など国機関や関係市町村と連携し、蔓延防止のため全力をあげているところであるが、事態の深刻化のもと、国が「国家防疫」の立場から全面的支援を強めることが緊急に求められている。

 防疫体制を万全のものとし、早期に終息を図り、関係農家や府民の不安解消のために、次の事項について、対策の強化を要望する。

 

 

1、高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染が拡大する事態を招いており、防疫体制を万全のものとするため、国が関係府県の調整も含め、全面的な対策の責任をもつこと。

 

2、「浅田農産船井農場」の25万羽にのぼる鶏の殺処分と埋設および2500トンもの鶏糞の処理、さらには、「高田養鶏場」1万5千羽の殺処分と埋設などを早急におこなうためには、京都府と関係市町村職員だけの対応では、不可能となっている。4日の作業終了時点で処理数は約8万羽、なお17万羽を残しており、腐敗がはじまるなど深刻な事態となっている。防疫上も、また関係者への被害の拡大を防ぐ上でも一刻の猶予もできない状況である。国におかれても、早急な措置のため、京都府をはじめ地元自治体の要請にこたえ人的応援体制など、緊急支援対策を講じること。

 

3、防疫体制を強化するため、京都府家畜衛生保健所への家畜防疫員、獣医の派遣をおこなうこと。

 

4、移動・搬出制限を受けている養鶏農家等の経営も深刻な事態となっている。損失補填措置などの緊急財政支援を講じること。