関西電力 社長 藤 洋作  殿

                                     2004年8月23日

日本共産党京都府議会議員団

                      団長    松尾 

 

美浜原発3号機の事故に関する申し入れ

 

8月9日、関西電力美浜原発3号機で発生した冷却水配管破断事故は、死者4名、負傷者7名という日本原発史上最多の死傷者を出す重大な事故となった。

今回の事故は、人的被害の深刻さだけでなく、炉心溶融にもつながりかねない事故であり、ミスによる「検査漏れ」など、安全をないがしろにしてきた関西電力の責任は重大である。

また、事件後、高浜原発など他の関西電力の原発でも同様の「検査漏れ」があったことが判明し、関西電力の安全無視の姿勢に対して、原発隣接県である京都府でも多くの府民の不安や怒りが広がっている。

さらに、関西電力は、高浜原発をはじめ稼働中の軽水炉原発でのMOX燃料を使用するプルサーマル計画をすすめようとしており、重大な危険が懸念される。

 

京都府民の生命と安全を守るために、貴社におかれては、緊急に以下の点を実行されるように求めるものである。

 

 

1、配管の減肉による破裂をもたらした「検査リスト漏れ」問題、「二次系配管肉厚の管理指計」が生かされなかった経過と責任を徹底究明するとともに、全ての事実を国民の前に明らかにし、再発防止に全力をあげること。

 

2、全ての原発や火力発電所で、保安院・第三者等による安全の総点検をおこなうこと。

 

3、美浜、大飯原発に対しても、京都府への緊急通報や立ち入り調査権など、立地県と同様の対応を行うこと。

 

4、プルサーマル計画を中止すること。

 

以上