保健福祉部書面審査(2004年11月4日)より

【新井】今回、被災された地域は高齢者が多く、私どもの方にも「バスの乗客の歌声が今も聞こえる」とか、「1時間おきに災害警報のベルが鳴る」などの症状を示されている方が来ている。被災者のみなさんの健康管理について、どういう手立てを打っているのか。

災害救助法が4市3町に適用されたが、日常生活必需品などの給与・貸与、土砂などが住宅に入って生活できない場合の緊急措置等の手立てが打たれているが、災害救助法を適用してそういう取り組みがすでに行なわれていると理解していいのか。いま、どの段階で、どういう状況なのか。

【保健福祉部長】被災者、独居老人、在宅障害者など特別の配慮を要する方々について、23日ごろから、市町村・保健所の保健師、医師もふくめ、避難所や在宅を回ってきた。避難所に行ってない方も、一時的要配慮者の状況は把握している。現在、重篤の方がいるとは聞いていない。今後、精神的な心のケアの問題が出てくるので、精神保健福祉相談員も含め、府の方で詳細を把握している。必要に応じて、精神科医も含めた心のケアの体制をとっていきたい。

災害救助法の適用は1020日にさかのぼり、市町村長に委任している救助は、救助法にもとづく救助として処理している。現在も、災害救助法にもとづく救助は一部市町村で継続中。

【新井】被災者の健康管理には万全を期してほしいが、保健師の数が、大江町で4人、加悦町で3人、伊根町で3人という状況。少し長期にわたって、住民のみなさんの健康管理体制が必要で、保健所のバックアップ体制も含め強化していただきたい。要望しておく。

 災害救助法については現地の判断だが、土砂が住宅に流入し、自力でできないと役場に言ったら、「家の中のことは自分で」と返されたという事態も現実に起こっている。福知山のように29日に災害救助法が適用されて20日にさかのぼる場合もあるが、現場に行くと、災害救助法にもとづいてどこまでやれて、どういうことができるのかが、住民の間ではよく分からない。役場の職員でも、緊急対応だから十分には分かっていないという状況もある。ぜひ、末端の住民のところでも分かるマニュアルを作って周知徹底をはかっていただきたい。当然、自立で頑張れる人には頑張ってもらい、同時に、この法の適用を受けて生活再建を一日も早く行なうことが大事である。そういう周知徹底のはかり方を行っていただきたい。また、7日以内、10日以内などの期限がある点について、1週間ほど延びたようだが、さらに必要ではないかと考えるがどうか。

【保健福祉部長】心のケアについては、京都南部の保健所からも北部に応援に入っている。

 救助法にもとづく救助の内容について、8月に市町村防災担当者への説明会を開き、適用されたところには、本庁から市町村に派遣し現地で実務について説明した。大江町は参加できなかったので、大江町まで出向いた。住民の方には「被災してこんな事で困っている」とまず市町村に相談していただき、市町村の方で交通整理する方がよいのではと考えている。

新井】救助法について、適切な運用となり、一日も早く生活再建できるよう努力してほしい。