米軍関係者の飲酒運転による物損事故についての申し入れ
京丹後市の米軍レーダー基地(経ヶ岬通信所)に勤務する米軍関係者が6月13日に同市内で酒気帯び運転で物損事故を起こしていたことが7月7日に判明しました。
日本共産党京都府議団は事態の重大性に鑑み8日、西脇知事に対し抗議と「米軍関係者の飲酒運転による物損事故についての申し入れ」を行いました。申し入れでは、重大な犯罪行為である飲酒運転による事故が府民に隠されてきたこと、米軍と防衛局が住民との約束を反故にしてきたことの重大性を指摘し、基地撤去を求めることを含む立場に府が立つことを強く求めています。
申入れは、原田完議員団長、西脇いく子、浜田良之議員が行い、府は総務部副部長が対応しました。
申入れ全文は以下の通りです
2020年7月8日
京都府知事 西脇隆俊 殿
日本共産党京都府議会議員団
団長 原田 完
米軍関係者の飲酒運転による物損事故についての申し入れ
さる6月13日、米軍経ヶ岬通信所(Ⅹバンドレーダー基地)に勤務する米軍関係者が酒気を帯びた状態で車両を運転し、京丹後市内で駐車中の無人車両への物損事故を起こしていたことが、7月7日の近畿中部防衛局から京丹後市への報告によって明らかになった。警察当局による捜査が行われ、道路交通法第65条(酒気帯び運転の禁止)違反により、7月7日付で京都地方検察庁宮津支部に書類送検されたとのことである。飲酒運転は明確な犯罪である。さらに、これだけ重大な事案であるにもかかわらず、発生から3週間以上、報告しないままにされていたことも許しがたい背信行為である。住民の安心・安全を脅かす重大な事態であり、厳しく抗議する。
米軍経ヶ岬通信所にかかわっては、当初から米軍関係者による事件・事故が懸念されていたが、実際に米軍人・軍属による交通事故が多発し、京都府は対策を約束してきた。今回、飲酒運転事案が発生したことは、京都府と米軍、防衛省が行ってきた対策に効果がなかったことを示している。さらに、防衛省は昨年3月、それまでの約束を覆して「今後は重大事故を除いて事故の件数のみを報告する」と表明したが、住民の安心・安全よりも米軍の事情を優先するこうした姿勢が、今回の事態を招いたこともきわめて重大である。
米軍と防衛省は住民との約束をことごとく反故にし、さらに基地の拡張を進めようとしている。米軍基地の存在と住民の安心・安全は両立しないことが、あらためて浮き彫りとなった。今回のような重大な事案を絶対に繰り返してはならない。再発防止のために、京都府として、以下の点についてただちに対応されるよう強く求める。
1 米軍と政府に対し、事故の状況、経緯など事実関係を詳細に明らかにし、地域住民・関係者に謝罪するよう求めること。
2 軽微な事案も含めすべての交通事故について、その詳細をすみやかに報告するルールをあらためて明確化すること。
3 この間の相次ぐ約束違反について検証し、基地撤去を求めることも含め、住民の安心・安全を守るために断固たる姿勢を貫くこと。
以上