議員団活動

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「2021年度当初予算特別委員会の開始にあたって」 団長談話

2021/02/24 更新
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 2月12日に開会した2月定例議会は、24日に代表質問と一般質問が終わりました。そして本日24日に「予算特別委員会小委員会」が設置され、各部局別書面審査の後、3月15日に知事総括質疑の予定となっています。日本共産党京都府会議員団は本日「2021年度当初予算特別委員会の開始にあたって」団長談話を発表しました。

 

2021年度当初予算特別委員会の開始にあたって

2021年2月24日

日本共産党京都府会議員団 団長 原田 完

 

1、2月12日に開会した2月定例議会が代表質問を経て、本日から3月11日まで予算特別委員会当初予算審査小委員会(30名)で各部局別書面審査が行われ、15日に知事総括質疑の予定となっている。

予算特別委員会に付託されるのは、令和3年度京都府一般会計予算他20議案で、西脇府政にとっては、西脇府政4年目となる任期最後の本格予算である。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックが一年を超え、府民生活と地域経済に深刻な影響を与えている。同時にこの間、医療給付抑制、保健所や府職員削減、規制緩和と地方の切り捨てなど、新自由主義による政治の矛盾が噴出することとなっており、このままでは、地域や暮らしが立ち行かなくなってしまう事態に我々は直面している。

  ところが、政府は「災害」「惨事」に便乗するように、「自治体戦略2040構想研究会第二次報告(2018年7月)」をふまえ、コロナ禍に出された「第32次地方制度調査会答申(2020年6月26日)」で、「目指すべき地方行政の姿」として①地方行政のデジタル化②公共私の連携、③地方公共団体の広域連携、とし、住民自治や団体自治を歪め、住民にいっそうの自立を求めようとしていることは重大である。また、デジタル化に加え、新たな投資や開発など、より新自由主義的な方向が狙われている。

このように、コロナ禍のもと、いよいよ自治体本来の役割を根本的に歪めるのか、それとも発揮する方向に質すのかが問われることとなる。

 

2、西脇知事は来年度予算案を「コロナ危機克服・新しい京都実現予算」と位置付けた。

総額1兆350億7,900万円で、過去最大となり、また国の第三次補正予算を反映した20年度2月補正予算案636億円を含め「14カ月予算」として一体的に編成し総額1兆987億円となっている。そのうち、コロナ対策関係経費は2,412億円である。

歳入は府民関係税が総額260億円の減額見込みとなり、コロナ禍で府内企業の業績の低迷が見込まれるため、法人府民税と法人事業税が合計213億円減(20年度比)となる。このため、国第三次補正予算も含む国庫支出金や地方交付税、府債発行で対応するため、1,383億円の発行額を見込む(20年度比+321億円)が、中でも本来地方交付税で交付すべき財源を臨時財政対策債675億円(20年度比+298億円)発行で対応することとなる。これにより府債残高は過去最高の2兆4,250億円(20年比+675億円)となる。歳出の公債費(府債の返済とそのための積立金)が1,153億円となるなど、財政の自由度が狭まり、将来負担への不安も高まっている。これらは、三位一体改革による地方交付税削減と税源移譲の不十分さに加え、かつて「有利な起債」として、昨今は「地方交付税代替措置」として「臨時財政対策債」に頼り、地方財政を圧迫してきた。また各種交付金を実質目的を限定するなど、地方自治体が政策的に誘導されるとともに、さらに消費税増税による消費の冷え込みのもとで「社会保障財源のため」として地方消費税率を引き上げるなど、地方に負担としわ寄せを押し付けてきた。それだけに国による必要な財源確保策とともに、暮らしの底上げによる税源涵養等、産業政策の転換こそ必要である。

以下 全文は下記PDFをご覧ください

2021年度当初予算特別委員会の開始にあたって.pdf