2021 年4月臨時会 水谷修議員の議案討論
14日、4月臨時議会が開催されました。コロナ対策の補正予算をはじめ5議案が提案され、党府議団は補正予算などに賛成しましたが、まち壊しや大型開発を促進する府税条例の一部改正議案専決処分には反対しました。議案討論は水谷修議員が行いました。
2021 年4月臨時会 水谷修議員(日本共産党 宇治市・久御山町)の議案討論
日本共産党の水谷修です。新型コロナ感染症でお亡くなりになられた方のご冥福を お祈り申し上げるとともに、療養中の方々の1日も早いご回復を祈念申し上げます。 医療など最前線で闘っておられるエッセンシャルワーカーのみなさま、職員のみなさ まのご努力とご奮闘に心から感謝と敬意を申し上げます。
会派を代表し、第 1 号議案令和3年度一般会計補正予算(第3号)、第2号議案損害賠償請求事件に係る訴えの提起の件、第3号議案令和2年度一般会計補正予算の専決処分についての承認を求める件、第4号議案令和3年度一般会計補正予算の専決処分についての承認を求める件の4件に賛成し、第5号議案府税条例の一部改正の専決処分についての承認を求める件に反対する討論を行います。
この間、私ども議員団は、各種業界・団体の方々と懇談、聞き取りを行い、ご意見 をもとに繰り返し申し入れをしてきました。4月 13 日には 21 回目となる「まん延防止等重点措置の開始に当たっての緊急申し入れ」を行いました。 府内の新型コロナ新規感染者は、直近一週間の比較では、3月末以降1.5 倍から2 倍前後で推移しており、急拡大です。今月第一週に、京都市内で変異株に感染した人 の割合が 84.1%になり、府内での変異株の感染者も増加傾向です。また、府内での感 染経路不明者がこの間ずっと過半であり、急増しています。 変異株感染者は重症化リスクが高く、早期に重症化し、かつ治療期間が長いと言わ れています。府内の高度重症病床はすでに 11 床が使用されるなど、すでに病床及び 重症病床は厳しい状況だと指摘されています。医療崩壊を招かないためのさらなる病床確保や減収補填等の強化が急務です。また、かつてない大規模なワクチン接種を同時に行うことから、体制強化及び医療機関などへの支援強化と具体化が急務です。
大阪府が緊急事態宣言の要請をすると報じられており、「まん延防止等重点措置」 地域指定の判断基準や、緊急事態宣言への移行や時短要請の対象を広げる基準など早期に明確化し、遅滞なくご判断いただくべきことを求めておきます。 国からのワクチン供給の見通しが不透明な中、現場に負担と混乱、不安を広げてお り、迅速・的確な情報、今後の目処などを関係者と府民に伝えることが急務です。ま た、接種の着実な実施のため、市町村や地区医師会などと連携して万全を期すととも に、高齢者等施設の職員をはじめ PCR 検査の定期・頻回実施を進める等、医療・介護 現場の安全確保に全力を上げて下さい。
また、時短要請に伴う「補償」の対象が「飲食店等」だけですが、影響が関連業種 に広がり、コロナ禍で減収になっている全業種への減収補填をするべきです。また、 すべての事業者の営業継続のために、低利融資や補助金に加えて、融資の返済猶予、 固定費助成や損失補填など真水の対策を緊急に実施いただきたい。さらに、持続化給 付金の再給付や、現在申請を受け付けている一時支援金については事態の深刻化に見 合った金額の引き上げ、申請手続きの簡素化と支援、申請期限の延長などを国に強く求めていただきたいと思います。
「見回り調査」は、各事業所が行う感染防止対策が万全なものとなるよう支援するだけでなく、事業者の窮状に寄り添い、経営を支援するよう改善を求めます。 全国でコロナ失業が 10 万人を超えるなど、雇用対策は喫緊の課題であり、雇用調整助成金や休業支援金のコロナ特例のコロナ収束までの延長、雇用を支える中小企業の仕事起こしなど抜本的な雇用対策を国に求めるとともに、府としても対策に全力を上げることを求めます。
青年・学生、非正規労働者、女性など、コロナ禍で格差と貧困の拡大が深刻です。生活困窮者支援の抜本的強化を国に求めるとともに、府として実態把握と支援強化を求めます。 中高生・大学生の感染者が急増しており、学校・大学への要請のみならず現場への 支援策を急ぐべきであります。
第5号議案府税条例の一部改正は、「地方税法一部改正」に伴うものであります。 この中には、都市再生緊急整備地域、J リート及び特定目的会社に係る不動産取得税を、標準課税から5分の3を控除する特例措置をさらに2年延長する内容が含まれています。つまり今後も不動産取得税が4割に軽減されるものであります。本府で対象となる都市再生緊急整備地域は、「京都駅周辺地域」162ha 及び「京都南部油小路通沿道地域」213ha です。過去にキリンビール跡地や京都駅周辺地域の開発が適用を受けましたが、10 年前に約1億円の軽減がされた事例もあります。本府では、多くの特定目的会社も軽減されています。こうした大規模開発推進、投機目的事業の特例制度 であり、本専決処分の承認には反対するものであります。 以上討論とします。ご静聴ありがとうございました。