議員団活動

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「2021年5月臨時議会を終えて」

2021/05/22 更新
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「2021年5月臨時議会を終えて」を発表しました

2021年5月臨時議会を終えて

    2021年5月21日    

日本共産党京都府会議員団

団長 原田 完

 

5月14日に開会した5月臨時議会が19日に閉会した。

 今議会は、コロナ禍が一年以上続き、また新年度に入り4月に二度の補正予算編成のための臨時議会が開かれた上に、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が延長されたもとで、さらなる補正予算の審議と役員体制の見直しが論議された議会であった。

 また、コロナ対策やワクチン接種対策が右往左往する中、高齢者窓口負担二倍化法案をはじめとした悪法をごり押しする菅政権への支持率が大幅に低下し、入管法が廃案に追い込まれるなど、総選挙を前に、潮目の変わり目ともいえる情勢のもとで開かれた。 

わが党議員団は、コロナ禍の影響と実態、切迫した要求をとりあげ具体化を迫るとともに、総選挙や京都府知事選挙での政治の転換を求める論戦を行った。

 

1、提案された「令和3年度京都府一般会計補正予算(第5号)」は賛成した。その内容は、新型コロナ感染拡大の第4波と3度目の緊急事態宣言を受けたもので、「府民生活等緊急支援事業費」として、これまで支援対象から外れていた私立幼稚園に対する感染症対策などのための10万円補助や、ひとり親家庭や大学生への、食材提供や生活必需品提供、また大学が実施するPCR検査など学生支援への補助金などが含まれている。とりわけ生活必需品には生理用品も含まれることとなった。審議の中では、「今後、公共施設への生理用品の配置を検討したい」と前向きな答弁も出された。コロナ禍の女性の貧困問題をはじめこの間の運動や論戦の成果であり、今後さらに拡充できるよう求める。

一方、予算の大部分は飲食店などへの協力金にとどまっており、大規模かつきめ細かな対策が求められている。

 

2、コロナ感染で20歳代の一人暮らし男性が在宅療養中にお亡くなりになるという、痛恨の事態が起こってしまった。常任委員会で事実経過を明らかにするよう質したが、引き続き、最悪の事態にいたった原因を京都市との連携の在り方等も含め検証し、二度と繰り返さないために対策の強化が緊急に必要である。

また、変異株によって病状が急激に悪化する事例が多数報告され、自宅療養者が一時1000人を超えるなど、医療や介護現場が極めてひっ迫している。さらにワクチン接種をめぐっては、菅首相による「7月末完了」とする表明により、いっそう現場に混乱と矛盾を広げている。補正予算には、大阪の大規模接種会場への高齢者のバス送迎が予算化され、さらに予算化されていないにもかかわらず、知事記者会見で「大規模接種会場が絶対に必要」としたために、緊急に亀岡市の京都スタジアムと精華町のけいはんなホールが指定されるなど、右往左往せざるを得ない事態が続いており、市町村の集団接種や個別接種での推進を軸とした現場の声や実情にあった支援策の具体化こそ必要である。

また、事業者への支援策では、酒類も含む食品卸・小売業の組合への若干の支援や、感染防止対策の設備投資や人材育成・職業訓練などは盛り込まれたものの、この分野も事態の深刻さに比してきわめて限定的となっている。文化団体の支援策とともに、本格的な対策が急いで求められている。そのためにも、体制強化と抜本的な事業・予算の見直しが必要であり、東京オリンピック・パラリンピックの中止、北陸新幹線の延伸の中止や北山エリア開発など不急な事業を一旦中止するなど早急に決断することを強く求めるものである。

 

3、今議会では、議長・副議長の選出や各委員の選任が行われた。わが党議員団は、5月14日開会日に、「京都府議会の民主的構成についての申し入れ」を議長および各会派に行い、コロナ禍の今こそ、20年以上にわたりわが党会派を主要役職から排除するという不正常な事態の解決を強く求めた。

  こうした中、関西広域連合議会議員は、指名推薦によりわが党会派から選出されることとなったものの、他の役職はすべて自民・府民・公明の3会派が独占することとなった。しかも、副議長は第二会派のわが党を排除し、第四会派の公明党が就くことになり、さらに各常任・特別・予算特別の各正副委員長は、選挙で自民・府民・公明・維新が申し合わせて投票し、わが党会派を排除するという議会制民主主義にあるまじき行為が今回も当然のごとく行われた。

これらは府民的にみてまったく道理ないもので、厳しく抗議するとともに、その是正をはかるため力を尽くす。

 

 コロナ禍にあえる府民の苦難解決に全力を挙げるとともに、来るべき総選挙、そして続く京都府知事選挙にむけ、幅広い皆さんとの共同の力で政治の転換にむけ奮闘するものである。

以上

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