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越年対策&原油価格高騰対策で緊急申し入れ

2021/12/10 更新
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原油価格高騰・越年対策の申し入れ.JPG

 コロナ禍に加え、原油高騰や原材料費高騰により、府民の暮らしと生業に深刻な影響が出ています。日本共産党京都府会議員団では、「このままでは年を越せない」などの切実な声に応えるため、知事に緊急対策を求める申し入れを行いました。申し入れには、原田完団長、島田けい子副団長、山内よし子議員、西脇いく子議員、迫祐仁議員、浜田よしゆき議員、ばばこうへい議員、森下よしみ議員が参加し、京都府からは番場危機管理監が対応しました

 

2021年12月10日

京都府知事 西脇 隆俊 殿

 

コロナ禍の越年対策及び原油価格高騰対応策に関する緊急申し入れ

 

日本共産党京都府議会議員団

団長  原田 完

 

 コロナ禍が2年を迎えようとしています。本府職員の皆さんには、昼夜を分かたず府民の命と暮らしを守る先頭に立ってご奮闘いただいていることに敬意を表します。

 現在感染者は落ち着いているものの、新たな変異種オミクロン株の感染が世界的に急速な広がりを見せ、国内でもすでに感染者が確認をされるなど、第6波対策の抜本的強化が急がれます。また、長期間にわたった人流の抑制や営業自粛は解除されたものの、地域経済活動は大きく冷え込んだままで、「これでは年が越せない」「事業継続を見通せない」など厳しい声が出されています。そうした状況は、府民生活にも影響を及ぼしており、各地で行われる食材提供の取り組みには、多くの方が列を作る状況が続いています。

 さらに、原油高騰や原材料高騰が追い打ちをかけており、我が党議員団は「新型コロナ・原油高騰・生活支援対策本部」を立ち上げ、業界団体等への聞き取りなど実態調査を始めています。調査では、農業用ハウス等や漁船に使う重油や灯油などの燃料、仕入れ・配達の車やタクシーなどのガソリンやLPなどの燃料、さらにドライクリーニングや塗装などに使われる有機溶剤、農家の化学肥料、建築資材の高騰・不足、福祉施設の暖房や食品原料の高騰など、その影響は暮らしや中小企業をはじめあらゆる分野に及んでいます。

 岸田政権は、今臨時国会に、総額約36兆円の補正予算を提案しました。しかし、18歳以下への10万円の給付では、莫大な事務費に多くの国民から怒りの声が上がり、事業者への支援も、持続化給付金の再給付を求める事業者の声に寄り添うものにはなっていません。さらに、困窮学生への10万円給付では、困窮する学生の選別を大学に押し付け、看護・介護労働者の賃金引き上げでは、対象となる看護師を一部に限定するなど、現場に負担と分断を持ち込むものとなっています。

 ついては、京都府におかれては、コロナ禍での越年対策の強化と、原油・原材料高騰対策の実施について、以下の項目を至急実施していただくよう強く要望します。

 

  1. 原油・原材料高騰による厳しい事態に対し、「対策本部」を立ち上げるなど特別の体制をとるとともに、緊急に実態調査を行うこと。また、年末を控え、相談体制の拡充など関係機関と連携して急いで実施すること。

 

  1. 政府の補正予算には、現場の実態や要望とかけ離れたものや、大きな負担や分断を持ち込むものが含まれており、実態を踏まえて、その改善や拡充を国に対し強く求めること。雇用調整助成金について、政府が来年1月以降、上限額を引き下げるとしているが、地域経済の厳しい実態に鑑み、拙速な制度見直しではなく、コロナ禍収束までの特例延長を国に強く求めること。

 

  1. 本府の補正予算の編成に当たっては、体力のあるところに限られる取り組みへの支援ではなく、緊急事態を乗り切ることが出来る直接支援など、全体の底上げ策となるようにするとともに、府民への福祉灯油の実施など、暮らしと営業への緊急支援を実施すること。また、融資の返済や新たな運転資金など、資金繰りの厳しさが増しており。返済猶予の延長と合わせて、さらなる運転資金等への支援を至急実施すること。

越年&原油高騰対策 緊急申し入れ.pdf