米軍経ヶ岬レーダー基地における新型コロナウイルスの感染拡大防止に関する緊急申し入れ
5日、米軍経ヶ岬通信所(レーダー基地)で2名の米軍人のコロナ患者発生が確認されました。基地協定のもと、全国の米軍基地でクラスターが発生し市中感染につながっています。経ヶ岬通信所では2020年にもクラスターが発生しており、住民の不安が広がっています。
党議員団は6日、府知事に「米軍経ヶ岬レーダー基地における新型コロナウイルスの感染拡大防止に関する緊急申し入れ」を行い、厳しく抗議するとともに拡大防止に全力を挙げることを強く申し入れました。
申入れには原田完団長、みつなが敦彦幹事長、島田けい子副団長、成宮まり子、ばばこうへい。浜田良之の各議員が参加しました。
2022年 1 月 6 日
京都府知事 西脇隆俊 殿
米軍経ヶ岬レーダー基地における新型コロナウイルスの感染拡大防止に関する緊急申し入れ
日本共産党京都府議会議員団
団長 原田 完
5日、米軍経ヶ岬通信所・レーダー基地において、20代の米軍人2人が新型コロナウイルス感染症に感染していることが明らかになった。
同基地には160 名の米軍人・軍属の他、清掃や車両運行に携わる労働者が地元雇用として勤務している。2020年7月~8月にも軍人軍属13名のクラスターが発生し、市内に居住する同居者にも感染が広がった。再び基地での感染が発生したことに、京丹後市をはじめ地元住民に大きな衝撃が走り、感染拡大への不安が広がっている。
オミクロン株感染の拡大のもと、すでに沖縄県や山口県・岩国、神奈川県・横須賀、青森県・三沢などで、米軍基地内で発生したクラスターが基地外に広がり、急速な市中感染の拡大につながっていることが報道されており、米軍経ヶ岬通信所でも同様の事態が発生することが強く懸念されていた。日米地位協定のもと、日本の検疫を免除され、感染拡大防止策を徹底しないまま国内外を行き来できる米軍基地の存在が最大の問題であり、党議員団は強く抗議するものである。
そもそも米軍基地をめぐっては、この間、ドクターヘリ運航に伴うレーダー不停波や、発電機による騒音問題、土日工事や交通事故など「約束違反」が度々繰り返されてきた経過がある。その上、新型コロナ感染防止対策については、日米地位協定に基づき、米軍関係者の入国時の検疫の有無、行動履歴などが全く明らかにされず、米側の感染防止対策の実効性についての検証もできないというのが実態である。
そうした下で、米軍基地を起点とするこれ以上の感染拡大を防ぎ、住民の不安を払しょく
するために、京都府知事の責任が厳しく問われている。知事が、住民・府民を守り抜く毅
然とした態度で、米軍及び日本政府に言うべきことを言い、府民に対し説明することが必要である。
ついては、以下の点について、強く求める。
1 米軍基地における新型コロナウイルス感染について、事実関係を明らかにさせること。
とりわけ、感染者の来日時期、感染経路、行動履歴さらに濃厚接触者等の詳細情報は、感染防止対策のために必要であり、米軍と防衛省に明らかにさせること。また、知事自らが府民に説明を行うこと。
2 同基地にかかわるすべての米軍人・軍属とその家族について、国内法にもとづく検疫を実施するとともに、地元雇用の労働者、工事関係者などについての検査を実施すること。感染者の特定・隔離を行うこと。
3 感染拡大が収束するまで、経ヶ岬通信所の閉鎖を含め、行動制限を徹底すること。関係者に、マスクの着用や対外活動・外出・移動の制限など、感染拡大防止の徹底を強く求めること。
4 日米地位協定の抜本改定を日米両政府に求めるとともに、緊急対策として、米軍関係者の経ヶ岬通信所への異動の中止、基地撤去の態度表明を含む厳しい態度で臨むこと。
以上