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申し入れ

米軍経ヶ岬基地における新型コロナ感染拡大に関し、米軍および京都府、京丹後市、日本政府の対応に強く抗議し、実効性ある緊急対策を求める申し入れ

2022/01/24 更新
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DSC_6443.JPG米軍経ヶ岬基地における新型コロナ感染拡大は、これまでに10人の米軍人・軍属の陽性者が判明し、「クラスター状態」となるなど極めて深刻な事態となっています。

24日、日本共産党京都府会議員団と京丹後市会議員団は連名で、西脇隆俊京都府知事と中山泰京丹後市長に対し「抗議」と「実効性のある対応」を求める申し入れを行いました。不調での申し入れには原田完団長、みつなが敦彦幹事長、成宮まり子政策会長、ばばこうへい、森下よし美ふぃかい議員が行いました。全文は以下の通りです。

2022年1月24日

京都府知事 西脇隆俊 殿

京丹後市長 中山 泰 殿

 

米軍経ヶ岬基地における新型コロナ感染拡大に関し、米軍および京都府、京丹後市、日本政府の対応につよく抗議し、実効性ある緊急対策を求める申し入れ

 

日本共産党京都府会議員団

団長  原田 完

日本共産党京丹後市会議員団

団長 田中 邦生

 

米軍経ヶ岬基地における新型コロナ感染拡大は、これまでに10人の米軍人・軍属の陽性者が判明し、「クラスター状態」となるなど極めて深刻な事態となっている。

最初の2名の感染が判明した段階で、わが党議員団は知事と市長に対し、府民・市民の安全を守るための緊急対策を申し入れたが、その後も、実効ある感染防止対策は行われていない。さらに、1月14日には、京丹後市内の医療機関に米軍属3人が「出国前にPCR検査結果を知りたい」と突然来院し、1人の陽性が判明するという事態が起こった。これに対し、医療機関や住民から、「コロナ感染拡大下であるのに、米軍は非常識だ」「日本のルールを全く守ろうとしない。横暴極まりない」との強い怒りと批判の声が上がっているのは当然である。

ところが、京都府・京丹後市は、こうした事態の発生について明らかにせず、米軍のずさんな感染防止対策に厳しく抗議すべきであるにもかかわらず、全く「米軍任せ」の姿勢に終始しており、これでは府民・市民の安全を守ることはできない。

また、全ての軍人・軍属が基地外に居住している下で、「米軍関係者がコンビニなどで買い物をしているが、検査をしているかもわからず不安だ」「他の基地との移動がどうなっているのか、軍属は住んでいる場所もわからず、市民への感染拡大が心配」などの声が寄せられている。

米軍は、いまだ感染防止対策の全体について明らかにせず、陽性者の行動履歴や感染経路などの情報開示、軍人・軍属全員の緊急検査の実施、陽性・療養者への医療提供、行動制限下にある軍関係者への食料・生活支援など、最低限の責任さえ全く果たしてはいない。

これらについて、京都府や京丹後市が、事実上容認していることは重大であり、厳しく抗議するものである。

また、前回の感染時には、米軍座間基地医療班が派遣されたが、今回は米軍ができないとしている下で、丹後保健所による感染の把握や濃厚接触者の追跡などが行われている。しかし本来、米軍の感染防止対策は、日本国内のルールに基づきながら、米軍が責任を持って実施すべきである。

根本には、日米地位協定が米軍を日本の検疫の「対象外」としている問題があり、地位協定の抜本的改定が必要である。同時に、それ以前にも緊急に、米軍に対し日本国内のルールに全面的に従い協力することが不可欠である。

これ以上の感染拡大をくい止め、市民・府民を守り、不安を払拭するため、実効性ある対策をとる知事と市長の責任が厳しく問われている。

以下の点について、米軍に強く抗議するとともに、厳しく要請するよう求めるものである。

 

 

1.米軍基地における感染拡大に関わり、一刻も早く感染経路を特定し、事実関係を明らかにすること。また、国内法に準じ、米軍の責任で軍人・軍属全員のPCR検査を緊急実施するとともに、今後も定期的検査を行うこと。

 

2.米軍基地の軍人・軍属について、外出規制などの行動制限を徹底すること。米軍が「必要不可欠な活動」としている食料調達や屋外での運動(ランニングなど)については、米軍の責任での食料調達・支給、基地敷地内などの運動に切りかえ、軍関係者らが市中に出るのは禁止・制限すること。

 

3.京丹後市内の医療機関でのような事態が二度と起きないよう、軍人・軍属の行動を米軍自身が厳しく管理すること。米軍内の検査や医療提供体制については、米軍の責任で完結できる体制とすること。地域の医療機関などの利用が必要な場合には、国内や病院などのルールに従うよう厳しく徹底すること。

 

4.在日米軍の特権的扱いを認めた日米地位協定の抜本改定を求めること。それ以前にも緊急に、日本が入国の管理と検疫を実施できるよう求めること。在日米軍基地間の移動の実態、その都度の検査・検疫の実施、その情報開示を求めること。

 

5.以上のような対策が実施されるまで、緊急に、米軍関係者の経ヶ岬米軍基地への移動を中止すること。また、基地の閉鎖や撤去も含む、きびしい態度で臨むこと。

 

 

以上

220124京丹後米軍コロナ感染抗議申入れ.pdf