府民的説明も論議もなしに、何がなんでも推進をねらう 「北山エリア整備基本計画」は白紙撤回することを求める申し入れ
西脇知事は「北山エリア整備基本計画」について、知事選挙が終わったとたん、府民や現場職員、議会等にまともな情報提供や説明がないまま、執行体制まで強化して推進しようとしています。
17日、日本共産党府会議員団は知事に対し「府民的説明も論議もなしに、何がなんでも推進をねらう 「北山エリア整備基本計画」は白紙撤回することを求める申し入れ」を行い、計画の白紙撤回を求めました。申し入れは原田完団長、みつなが敦彦幹事長、山内よし子、ばばこうへい、浜田良之、森下よし美、西山のぶひでの各議員が行いました。
京都府知事 西脇隆俊 殿
府民的説明も論議もなしに、何がなんでも推進をねらう
「北山エリア整備基本計画」は白紙撤回することを求める申し入れ
2022年5月17日
日本共産党京都府会議員団
団長 原田 完
現在、「北山エリア整備基本計画」の白紙撤回を求める署名は、合計13万筆を大きく超え、さらに広がり続けています。また、先に行われた京都府知事選挙では、北陸新幹線延伸の是非とともに、北山エリア整備をめぐり、府民的争点となっていました。
ところが、知事選挙で西脇知事は、北山エリア問題について、選挙公報や政策も含め府民的にはほぼ何ひとつ語られませんでした。予定候補者討論会でも「府民の声も大事だが、関係者の声も聞く」と発言し、「府民が一番の関係者ではないのか」と批判が出されました。
また、知事選挙直後12日付の新聞に掲載された単独インタビューで、西脇知事は「現職なので相手が言うことに反応するより、実績と今後の取り組みを訴えた。北山の再整備は植物園前の演説ではふれたが、府南部で言っても関心がないだろう。そもそも、植物園は面積を減らすと言ったことはないし、バックヤードは削らないと明言している。誤解を基にした議論ではかみ合わない」と述べ、さらに、知事就任後の記者会見では、「北山エリア整備基本計画」について推進姿勢を示し、なかでも府立植物園について「最初に着手したい」と発言されました。
これらは、西脇知事が府民の判断を仰ぐべき場としての知事選挙と有権者を軽んじる態度で、極めて重大です。
そのうえ、計画を推進するため新たに「文化施設政策監」なるポストを新設し、そのもとに16人もの体制(部長級4人課長級6人他)を配置するなど、異例づくめで力を入れる姿勢が浮き彫りとなっています。
そもそも、「北山エリア整備基本計画」について、西脇知事や理事者はこれまで何度も「あくまで案」と説明してきました。昨年11月にようやく開催した府民説明会で総事業費や計画案に対する質問に対し「まだ何も決まっていない」との答弁を繰り返してきました。
さらに、1月31日にKPMGが京都府に提出した「北山エリア整備手法等検討業務報告書」についても、府民に公開されたのは一ヶ月後で、それについても、「事業者の提案」として府の考えは何も具体的に示さないままとなっています。
このように、都合の悪い情報は、府民や現場職員、議会等にまともな情報提供や説明がないにもかかわらず、知事選挙が終わったとたん、体制まで強化して推進姿勢を示したことは、あまりに府民不在であり、内容を検討する以前の問題です。
したがって「北山エリア整備基本計画」は白紙撤回し、アリーナ建設計画の撤回と老朽化した大学施設整備の推進を急ぐこと、100周年を迎える「生きた植物の博物館」としての府立植物園整備にむけた職員や関係者、府民的議論を基本とし、有識者懇話会は府民参加で公開すること、旧府立資料館跡地活用については、にぎわい最優先でなく利活用のあり方も含め一から論議すること、などを強く求めます。
以上