「安倍元首相の「国葬」について国に中止を求めるよう、要請する」申し入れ
9月1日、日本共産党府会議員団は「安倍元首相の「国葬」について国に中止を求めるよう、要請する申し入れ」を京都府と京都府教育委員会に対して行いました。
安倍元首相の政治的評価については、国民の間で分かれており、そのため世論調査でも「反対」53%に対して「賛成」30%(毎日新聞)と反対の声が広がっています。また、「国葬」は国民に弔意を強制し、憲法20条(信教の自由)との関係で思想・信条の自由を侵す危険性があると批判されています。
党府議団はこうしたことを踏まえ、「国葬」中止と弔意の強制を行わないことを求めて京都府と京都府教育委員会に緊急の申しれを行いました。申し入れには島田けい子副団長、山内よし子、成宮まり子、森下よしみ、西山のぶひでの各議員が参加しました。(以下知事への申し入れ全文です)
2022年9月1日
京都府知事 西脇隆俊 殿
日本共産党京都府会議員団
団長 原田 完
安倍元首相の「国葬」について国に中止を求めるよう、要請する申し入れ
岸田政権は、参院選の遊説中に銃撃によって亡くなった安倍晋三元首相について、「国葬」によって弔うことを閣議決定した。
これまで歴代の首相・元首相等の際には内閣・自民党の「合同葬」として実施されてきた中、国葬は戦後2例目にあたり、安倍氏の扱いを異例にしている。その理由について岸田首相は、憲政史上最長期間で首相を務めたことや、さまざまな分野での実績等をあげている。しかし、安倍元首相の政治的評価については、国民の間で分かれており、そのため世論調査でも「反対」53%に対して「賛成」30%(毎日新聞)と反対の声が広がっている。また、「国葬」は国民に弔意を強制し、憲法20条(信教の自由)との関係で思想・信条の自由を侵す危険性があると批判されている。こうした世論を受けて、政府は先月26日の閣議決定で、地方自治体や教育委員会への協力を求めないとされたが、その詳細は明らかにされていない。
さらに国は、吉田元首相の国葬後、国葬について「法令の根拠はない」としてきた。その立場も覆しているにもかかわらず、野党が求めている臨時国会開会もいまだ実現していない。こうした中、反対世論を封じて国葬を強行することは許されない。
こうしたもとで西脇知事が、8月の会見で国葬について「憲政史上1番長く総理大臣という重責を務められ、海外からの評価も受けている」ため「妥当だと思っている」と発言したことは、岸田政権と同様の主張で問題を認識していないもので大変重大である。
以上のことから、知事に対し、次のことを強く求めるものである。
1 安倍元首相の「国葬」に反対し、国に中止を求めること
2 国葬が強行された場合、地方自治体や府民に弔意の強制をしないこと。また現場で弔意の強制がおこらないよう徹底すること
以上