4月臨時議会 成宮まり子議員が討論
4月26日、京都府議会4月臨時会が開催されました。3件の議案が提案され、共産党府議団は、第3号議案「京都府府税条例等の一部改正の専決処分について承認を求める件」に反対し、成宮まり子議員が討論を行いました。
第1号議案「令和5年度の補正予算(第1号)」は「低所得のひとり親家庭等の児童1人当たり5万円を支給」するもの。第2号議案は令和4年度予算の最終補正であり賛成しました。
1 令和5年度京都府一般会計補正予算(第1号)
2 令和4年度京都府一般会計補正予算の専決処分について承認を求める件
3 京都府府税条例等の一部改正の専決処分について承認を求める件
反対した府税条例の一部改正は、大手企業の不動産取得税の減免により、京都のまち壊しに拍車をかけるものです。自民・府民クラブ・公明・維新の各会派は賛成しました。
成宮議員の討論全文です。
成宮 まり子 議員(日本共産党 京都市西京区) 4月26日
日本共産党議員団の成宮まり子です。
ただいま議題となっております議案3件について、第1号議案、第2号議案に賛成し、第3号議案「京都府府税条例等の一部改正の専決処分について承認を求める件」に反対の立場で、討論を行います。
3号議案は、令和5年度税制改正、地方税法等一部改正に伴うものですが、特に不動産取得税の特例措置延長は、岸田政権が「新しい資本主義」「デジタル田園都市」を掲げ、大規模開発と不動産市場への民間投資を大規模に促進しようとするものであり大きな問題があります。
特例措置の対象として、特定目的会社に対して府内では令和3年度に6件、課税ベースで40億円、税額で2億円近い税額軽減が行われています。特例の延長は、良質な不動産ストックの形成などを掲げ、不動産の証券化と民間資金の呼び込み、ホテルや物流施設などを増やそうとするものです。
また、不動産特定共同事業は、投資法人により投資家や金融機関の資金を集め、不動産投資市場いっそう誘発・活性化するためのものです。
都市再生緊急整備地域は、京都駅周辺の162㌶、「らくなん新都心」とされる京都市南部・油小路周辺の213㌶が対象となっていますが、ここでの認定事業者による不動産取得にかかる特例により民間投資喚起、都市開発等への誘導を行うものです。過去に、キリンビール跡地等が適用を受け、12年前には約1億円もの税額軽減が行われた事例もあるうえ、さらに今回、面積基準の緩和が行われています。
いずれも、京都のまちを投機の対象とし、乱開発を進めるものであり、地価高騰などで住民が住み続けることを困難にするものです。おりしも、京都市が高さ規制等を緩和し、大規模開発を一気に進められる危険が大きい中で、本府も一体になってこうした不動産投機を優遇、促進し歴史的に住民運動が培ってきた景観・環境を守るしくみを壊すことは、府民の利益とは相容れません。
よって、本専決処分の承認を求める3号議案には反対です。