【緊急申し入れ】あまりにも性急すぎる宮津市立養老小学校の再編統合の見直しを求める
1月17日宮津市教育委員会が、宮津市立養老小学校を今年4月から府中小学校に統合すると発表したことに対し、保護者や地域住民から「あまりにも性急すぎる」と怒りの声が上がっています。京都府会議員団は、2月16日、宮津市会議員団と連名で、京都府へ緊急の申入れを行いました。
申し入れでは、島田けい子団長から「1月17日に来年度の統合・廃校を発表したのはあまりにも性急ではないか」とただしたのに対し、京都府教育委員会は「決定は1月だが、そこまでにはかなりの年数と話し合いの回数を重ね丁寧に説明をしてきたと聞いている」と回答。
議員団からはそれぞれ、「150年間続いてきた地域の学校だ。急な決定では閉校記念の行事など何もできない」、「スクールバスでの通学の不安など問題は解決していない」「1月に来年度の閉校を決めるなど、これまで例があるのか」と訴えました。
府教委は「要望頂いた内容はすみやかに宮津市教育委員会に伝え、子どもたちに不利益のないように適切な対応をと助言をおこなうが、決めるのはあくまで宮津市教育委員会」と答えました。
申し入れ全文は以下の通りです。
令和6年2月16日
京都府教育委員会教育長 前川明範様
日本共産党京都府議会議員団 団長 島田 敬子
日本共産党宮津市議会議員団 団長 小濃 孝之
あまりにも性急すぎる宮津市立養老小学校の再編統合の見直しを求める緊急要望書
1月17日宮津市教育委員会が、宮津市立養老小学校を今年4月から府中小学校に統合すると発表したことに対し、保護者や地域住民から「あまりにも性急すぎる」と怒りの声が上がっています。「再編計画」をめぐっては、5年以上にわたって教育委員会、地域、保護者で協議が続けられてきたもので、昨年12月時点で市教育委員会は、「統合について保護者と協議を続けているが、まだ決定しない」と回答していたものです。
保護者からは再編決定を受けて、宮津市教育委員会に対し1月18日付けで「養老小学校再編に関する要望書」が提出され、「2か月後の統合では時間がなく、子どもたちへの影響が心配、せめて1年の延期を」と申し入れをされたものの、保護者の疑問や不安にも答えず、これから就学予定の保育園児保護者には十分な説明がないなど、地域住民への説明と同意を得ないまま、「再編計画」を決定したやり方は到底認められません。
また宮津市教育委員会は、2019年12月養老小学校の統合に関する意見交換会を開き、翌2020年10月には在学・就学前のアンケートを実施した結果、統合に対し「反対」が多かったことから養老小学校の存続を決定し、同年の12月宮津市議会では、教育委員会次長が「保護者に、再編についての考え方が地域で変わっているかお伺いはさせていただくが、積極的な協議の再開は考えていない」と答弁していたものです。ところがその直後の2021年度に、宮津市教育委員会は、同校児童の一部を府中小学校への「区域外通学」を承認しました。その責任は教育委員会にあるにもかかわらず、それを棚上げにし、「児童数が6人になるから」再編するというのは筋が通りません。
宮津市教育委員会は、「区域外通学」を認める理由として「教育的配慮」を上げられましたが、それならば「養老小学校に通いたい」という児童にも、「教育的配慮」の観点からその教育を保障しなければなりません。
3学期がすでに始まり、1年間の学習のまとめを行い、新学年での学習に向けて期待を膨らませていくこの時期に、4月から自分たちの学校がなくなるとの知らせを聞いた子どもたちの驚きと不安はいかばかりかと、察するに余りあります。宮津市の子どもたちが、安心して通える学校づくりのために、宮津市教育委員会におかれては、保護者・子どもたち、地域住民の方々の声に耳を傾け、協議を継続されるよう、京都府教育委員会として宮津市教育委員会に対し、適切な助言を行うよう強く要望します。
以上