向日市への京都アリーナ(仮称)建設表明にあたっての申し入れ
5月13日、党府会議員団は、党向日市会議員団と連名で、「向日市への京都アリーナ(仮称)建設表明にあたっての申し入れ」を行いました。4月26日の知事定例記者会見で建設表明されたことを受けて行ったものです。
全文は以下の通りです。
2024年5月13日
京都府知事 西脇隆俊 殿
向日市への京都アリーナ(仮称)建設表明にあたっての申し入れ
日本共産党京都府会議員団 団長 島田けい子
日本共産党向日市会議員団 団長 山田千枝子
西脇知事は4月26日の定例記者会見で、「屋内競技と自転車競技を合わせた府内スポーツ振興の拠点として、向日町競輪場敷地において検討しているアリーナの機能と、その規模の概要を決定した」として、8,000人以上で、令和11年度に予定している競輪場全体のリニューアルオープンに先立つ令和10年度に新たなアリーナをオープンさせることを表明した。
その後、5月2日に、アリーナ建設の場所等について府立大学内と向日町競輪場敷地を比較した「屋内スポーツ施設整備検討支援業務 報告書」が公表され、同時に「京都アリーナ(仮称)整備・運営等事業」のプロポーザル募集の開始が示された。
党府議団は、3月14日の予算特別委員会知事総括質疑で、知事が府立大学内のアリーナ建設を断念し、向日町競輪場敷地に建設することを表明したため、その翌日に声明を発表した。その声明には「向日市の競輪場再整備と一体にアリーナを建設すると表明したことは、長年の市民の要望として解決が求められてきた道路の拡幅等、今後の向日市のまちづくりにとって大きな影響がある。それだけに、アリーナ建設の是非も含め、整備の時期やプロセス、規模など、向日市民をはじめ、広く京都府と向日市が説明し、市民の願いと声に寄り添った街づくりとなるよう一体的に進むことが当然必要になる。」と述べた。それは、京都府が「北山エリア整備基本計画」の推進に対し、反対や批判の声等にまともに向き合ってこなかった経過を踏まえ、今回の向日町競輪場に建設する際にも、同様の事態を繰り返してはならないため、「情報提供と真摯な市民との論議の積み重ねを強く」求めたものである。
同様に、党向日市会議員団は、知事定例記者会見に先立つ4月25日に「見解」を発表し、「市民の中でも具体的情報がなく、どうなるのかが不透明なまま安易にアリーナ誘致の声をあげることは、市民の声にもとづき進めるまちづくりとしても時期尚早です。まず、府に対して計画の全容を市民に説明することを求め、財政的な負担も含めメリット・デメリットを市民的な検討の場に供する必要がある」とし、「市民的論議の深化をはかり向日市のまちづくりについて市民の手によるものとする」ことを強く求めた。
ところが、京都府は知事記者会見の後に、比較検討資料を公表し、そのうえ建設の規模やテンポなど、事実上ほぼ確定した内容を示した。これは、向日市民と向日市のまちづくりに大きな影響を与えるだけに、市民的論議をとばし決定したもので、重大である。
したがって、以下の項目について、明らかにするよう強く求める。
記
1、3月末に京都府に提出された、「屋内スポーツ施設整備検討支援業務 報告書」を府民に公開する前に、なぜ場所や規模などを事実上決定したのか。
2、アリーナ建設をなぜ競輪場整備より急ぎ、令和10年度完成としたのか。また、本来急ぐべき、府立大学内の学生用体育館や老朽校舎整備より、アリーナ整備に前のめりになる理由は何か。
3、道路の拡幅等、また競輪場を含む街づくりの在り方について示さないまま、なぜスタジアムのみ規模等を決定したのか。
4、以上の内容を含む「住民説明会」を速やかに開催するとともに、その具体的日程を示すこと。
以上