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8月臨時府議会 島田けい子議員 議案討論

2021/08/07 更新
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 新型コロナ感染症の拡大が急速に進む中、京都府議会8月臨時会が6日に開かれました。ワクチン接種や感染症医療、飲食事業者等への緊急支援を含む「令和3年度京都府一般会計補正予算(第11号)」が審議されました。

 日本共産党府会議員団は補正予算に賛成し、島田けい子議員が議案討論に立ち、保健所や医療現場の実態や中小業者の厳しい事態を示し、緊急に対策を求める指摘要望を行いました。

島田議員の討論全文

2021年8月臨時府議会 島田けい子議員 議案討論.pdf

 

島田 けい子議員(日本共産党・右京区)議案討論          8月6日 

日本共産党の島田敬子です。

党議員団を代表いたしまして、ただいま議題となっております、第1号議案「令和3年度京都府一般会計補正予算(第11号)」に賛成の立場で討論を行います。

補正予算案については賛成するものですが、何点か指摘要望をさせていただきます。

第一に、急拡大する新型コロナ感染症への対応についてです。

新型コロナウイルスの感染拡大がとどまることなく、各地で医療崩壊の危機に直面しています。5日、国内では新たに1万5263人の感染者が確認され、東京では最多の5042人と初めて5000人を超え、京都でも4日には過去最大の277人となるなど、専門家からは、「経験したことのない感染拡大」と警鐘が鳴らされています。これまで、菅首相が、東京五輪を強行して誤ったメッセージを発し、根拠のない楽観論を振りまいたことが、感染拡大を招く重要な要因となりました。

一方、菅政権は、8月2日、コロナ患者の入院について重症患者や重症化リスクの高い人に重点化する方針を突然打ち出したことに対し、医療関係者をはじめ、国民の厳しい批判の声が上がっています。これは、入院や施設療養を制限し、命を危険にさらすことを国民に強いる本末転倒のやり方で許されません。

デルタ株では無症状者や軽症者も短期間で悪化するケースもあり、自覚症状が顕著に表れなくても病状が進行している場合も少なくありません。

府内でも感染者が急増し、在宅療養者が増え続けています。対応する保健所は濃厚接触者の調査などに追われ、自宅療養者にきちんと連絡を取ることが限界に達してきています。医療機関による在宅患者への往診も、京都市内でも2チームにとどまるなど、地域は限られています。安心して自宅療養できる仕組みを万全に整えないまま、「入院制限」を持ち出すのはあまりに無責任であります。いのちを置き去りにした方針は撤回しかありません。政府答弁も二転三転する無責任ぶりです。我が党議員団として、知事へ緊急の申し入れをさせていただきました。府としては「従来通りの入院調整を行う」とのことですが、知事として、明確に今回の方針の即時撤回を求めていただくよう、重ねて要望を致します。

第二に、中小企業への支援策についてです。

今朝の駅前で定例の議会報告をしておりますと、近所の飲食店の店主が出てこられ、「協力金が4月までやっと来たがその後は来ない。協力金だけで息を繋いでいる、早くしていただきたい」とのことでした。店のガラス窓には「8月2日から酒類提供解禁まで休業します」との張り紙が張られていました。「老舗のクラブはみんな廃業してしまった。祇園はもう繁華街とは言えない」「これだけ、長期間、店を開けていないと、復帰してもお客さんが戻るか心配」「仕事への意欲が失われていく。心が折れそうだ」「先の見通しが立たないので廃業を考えている」等等、1年半以上にわたって、営業時間の短縮や行動自粛が繰り返される中、飲食業や観光業はもちろん、幅広い業種に深刻な影響が広がり、事業の継続そのものへの不安が広がっています。

今回の補正予算の新型コロナウイルス感染症拡大防止推進費255億円余について、営業時間短縮に協力いただいた事業者に対する協力金の支給を行なうものですが、国に合わせて、本府でも前払いを実施するとのことです。その体制を整えて早急に実施することを求めます。そのことにより、これまでの協力金の支給が遅れるなどの支障がないように要望を致します。

新型コロナの影響を受けるすべての中小企業が事業継続を見通すことができるよう、持続化給付金や家賃支援給付金の再給付を早急に行うよう求めるとともに、月次支援金などの各種支援制度について、減収要件が50%となっていることは、20%30%の減収でも経営危機に瀕している中小企業が多数存在する実態とはあまりにもかけ離れているのであり、必要とする中小企業や事業者が利用できるよう、抜本的な制度の見直しを求めます。

第三に、ワクチンの早期接種とPCR検査体制や患者受け入れ体制強化についてです。

政府の「高齢者ワクチン接種を7月までに」との要請を受け、各自治体、医療現場では様々な努力が続けられていますが、そうした中で、ワクチン供給が滞り、先行きも見通せず、現場に大きな混乱と負担を強いることになっています。市町村の後押しとして、大規模接種会場の設置を行うということですが、場当たり的な進め方がさらに現場を混乱させることのないよう求めるものです。

ワクチン接種の促進と一体に、大規模検査をセットで実行し感染を封じ込めることが重要です。

PCR検査について、高齢者施設、障害児者施設の従事者に対する検査について8月のも継続するとのことですが、本府として、頻回定期検査の方針をもつことなど、デルタ株などに対応して今日時点でふさわしい検査戦略を持って、取り組むべきです。また、現状でも濃厚接触者になっても検査までに4,5日待ちなどの状況があります。症状がある人が速やかに検査できるようにするなど、保健所の体制を強化すべきです。

酸素投与ステーション(仮称)の設置については、コロナ感染陽性者で自宅療養中の患者さんが病状悪化により入院が必要になった際、搬送先が直ちに決まらない場合に一時的な酸素投与等の措置を行うステーションの設置を行うものです。デルタ株の感染力はこれまでにないものであり、感染者が増加すれば重症者が増えることは必至であり、予断を許しません。1年半を超える新型コロナへの対応は、患者受け入れ医療機関はもちろん、すべての医療・福祉の現場への大きな負担となっています。コロナ感染症患者を受け入れたくても対応できない医療機関の現状があります。病床不足を打開していくためにも、いまだ実施されていない医療機関への減収補填等、財政支援を求めるものです。

本府として、やむなく自宅療養となっている患者に必要な医療を保障する体制の構築を緊急に進めること、保健所の組織の見直しを含む現場体制の抜本的強化並びに、施設療養における入院、治療環境のさらなる整備拡充を進めることを求めます。

お盆期間中の医療体制の確保についても、医療機関に対する協力金の支給を行う等万全の体制をとられるとのことですが、府職員の皆さんの適切な休養などにも配慮されることなど含めて、府の組織・体制についても見通しをもって現場が対応できるよう、強く求めます。そのためにも、不要不急の事業を見直し、コロナ禍から府民の命暮らしを守ることへ集中されるよう強く求めます。

最後に一言、申し上げます。本日、8月6日、広島への原爆投下から76年を迎える日です。被爆者の命がけのたたかいが世界の市民社会を動かし、核兵器禁止条約が今年1月22日に発効しました。被爆者の願いに応え、日本政府が速やかに条約に署名批准することを強く求めます。また、広島への原爆投下直後に降った放射性物質を含む「黒い雨」をめぐる訴訟で広島高裁は歴代政府の被爆者行政に根本的な見直しを迫る画期的判決を出しましたが、一刻も早く、すべての被爆者の救済を進めることを求めます。

以上で討論を終わります。

補正予算の内容

https://www.pref.kyoto.jp/yosan/documents/0308yosangaiyou.pdf

府臨時議会 コロナ対策府補正予算(第10号)審議  みつなが議員が討論 

2021/07/16 更新
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豪雨災害支援.JPGコロナ対策府補正予算を審議する臨時府議会が16日開かれました。提案された補正予算は今年度10回目になります。総額は131億1700万円、飲食店の営業時間短縮協力金に充てられます。

 府議団は、予算審議や常任委員会審議でワクチン接種や感染・医療対策、中小業者の支援などを府の対応強化を強く求めました。

最終本会議では 光永敦彦議員団幹事長が議案討論を行いました。(写真は15日 豪雨災害支援と「五輪より命」の烏丸御池での訴え)

2021年7月臨時議会 議案討論 光永議員.pdf

2021年7月臨時府議会 みつなが敦彦議員 議案討論 2021.07.16

日本共産党の光永敦彦です。

ただいま議題となっております、第1号議案「令和3年度京都府一般会計補正予算(第10号)」に賛成の立場で討論を行います。

 はじめに、西村経済再生担当大臣が、酒類提供飲食店が休業要請等に応じない場合、店舗情報を金融機関に提供し、金融機関から圧力をかけてもらうように発言しました。さらに<酒類の提供停止を伴う休業要請等に応じない飲食店との酒類の取引停止について(依頼)>という要請文書を出していたことも明らかとなり、発言を撤回するという大問題が起こりました。これは、独占禁止法で定める優越的地位の乱用にあたる恐れがあり、コロナ特措法からも逸脱し、さらに憲法で保障された経済活動の自由をも踏みにじるものです。

この背景には、東京オリンピック・パラリンピックは何がなんでも開催しようとする一方、感染増加に対し、その責任は事実上、飲食店ばかりに押しつけるもので、到底看過できません。厳しく抗議し、大臣は辞任すること、菅首相は国会で国民に対し、説明すること、そしてオリンピックは今からでも中止を強く求めるものです。

 さて、本議案は、まん延防止等重点措置が解除の一方、飲食店等への時短要請を継続するための補正予算ですが、振り返ると、昨年の12月21日から始まった時短要請等は、今のところ8月1日までの間に、京都市内の飲食店等では3月22日から4月4日までの2週間しかフル営業できず、その上、今回の協力金は最低2万5,000円になるため、「今までなんとか持ちこたえてきたが、最初4万円だった協力金が、ここまで減ると、もう廃業するしかない」などの悲鳴が、わが党議員団にも多数寄せられています。これまでのインバウンド偏重や消費税増税による景気悪化、格差と貧困の広がりに加え、長引くコロナ禍で、中小零細事業者は先行きが見えず、持ちこたえられない事態に直面しておられるのです。

 しかも、京都府では、感染者数が下げ止まりから、増加傾向に転じ、さらにデルタ株が広がるなど、予断を許さない事態になりつつあります。

 こうした中、京都府議会では、7月6日に全会一致で議決した「コロナ禍で影響を受ける中小企業・個人事業主・働くひとたちへの経済対策・緊急支援対策を求める意見書」で、「適切かつ着実な最低賃金引き上げを図るとともに中小企業、個人事業主に対して賃金引き上げができる環境整備に努めること。」とし、そのために「中小企業、個人事業主に対する、国税、地方税、各種保険料の減免や猶予等の措置を講ずること」と求めています。

 さらに持続化給付金や家賃支援給付金の再支給、雇用調整助成金の特例措置の実施など、京都経済を支えてきた中小・零細事業者が、経営を続けつつ雇用を守ることを一体的に続けられるように支援を求める内容となりました。この議決後、7月14日には中央最低賃金審議会が、去年はコロナ禍理由に平均1円UPだったのが、今年は平均28円UPが示されました。今後、京都府の審議会の開催にあたっても、府議会意見書が全会一致で可決した意味を深く受け止めた審議を願うものです。そして、京都経済の持続を補償するためにも、今ある事業者をつぶさず、そこに働く労働者の雇用も守ることこそ必要です。そうした立場から、消費税減税を含む国の対策を求めるとともに、京都府としても協力金の上乗せ、酒類販売事業者支援金の要件見直しや、あらゆる産業への真水の支援を強く求めておきます。

 また、政府は、ワクチンが不足することをわかっていながらどんどん打てと号令をかけ、国のワクチン接種記録システム(VRS)への入力が遅れている自治体には自己責任、在庫があるだろうと、上から目線で責任転嫁をするなど、許しがたいことで、これもまた河野大臣が陳謝する事態になっています。同様に、伏見区医師会は「京都市のワクチン供給に対する抗議文」を京都市長宛に発出され、全国市長会もワクチンめぐり「迷惑」だとする意見が噴出したと報道されています。

ワクチン接種の現場では、高齢者は7月末接種完了の政府の大号令のもと、例えば、ある医療機関では、もともとワクチン予約が秋になっていた方に、7月に接種できるよう医師体制を見直し予約変更のお知らせを電話等で案内し、「いよいよ接種できる」となった時に、ワクチンが来なくなり、600人に電話をかけて、延期のお詫びを連日行う、また別の医療機関では170人に電話し、どうしてもつながらない方は、連日、訪問してお知らせに回る、その中では、玄関先で1時間、苦情を言われる、など府民に不安をあおり、医療現場にさらなる矛盾のしわ寄せがのしかかっているのです。

自治体職員さんは、徹夜で地区医師会と連携して集団接種会場など準備してきたのに、ワクチンが来ないため、また夜中まで仕事。こうした事態を前に、ある医療関係者は「京都府職員さんが悪いわけではないから、いいたいことは山ほどあるけれど、この問題で、苦情など言うのは控えよう」と分断でなく連携こそ、との姿勢は、涙ぐましいものです。

いま、若い方の罹患率が上がり、陽性となってから、短時間に増悪する方が増え、第五波を前に「このままで持ちこたえられるのか」との医療現場からの不安もお聞きしているだけに、ワクチンをめぐる正確な説明と今後のメドを示すことや、在宅、宿泊療養の医療提供体制の抜本的強化、すべての医療機関等への支援など、急いで具体化すること、そのためにも北山エリアの再開発など不急の事業と体制を見直すよう強く求めておきます。

なお、全国で豪雨災害等が相次いでおり、被害にあわれた方にお見舞いを申し上げますとともに、コロナ禍での対策となり、特別に万全な体制や取り組みを求めて、討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。 

京都府議会6月定例議会の代表質問、原田完府議団長が質問

2021/06/24 更新
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京都府議会6月定例議会の代表質問が22日に行われ、原田完府議団長が西脇隆俊知事に質問しました。

DSC_3905.JPG原田議員は、通常国会で「土地利用規制法」や医療改悪を強行し、五輪・パラリンピックの開催に.固執する菅内閣を厳しく批判。その認識を問いましたが、知事は「安保障は国の専権事項」「五輪は安全・安心に開催されるよう国が」と、国まかせの答弁に終始しました。

新型コロナ感染症により、府内でも自宅療養や宿泊療養施設での死亡例が出ていることへの再発防止策、保健師の体制確保、ワクチン接種体制の構築などを追及。コロナ禍で困窮する学生、女性への支援について、知事が直接声を聞き実態を把握すること、生理用品の卜イレへの配置などの公的支援拡充を要請。固定費補助など事業者への支援を求めました。

 また、北山エリア整備計画、北陸新幹線延伸問題について、「住民の意見をまず聞くべきだ」と厳しく指摘。これにはまともに答えなかったものの、JR西日本が経営悪化を理由に在来線減便を打ち出したことへの認職を問われた知事は、「府民の足が奪われないよう取り組む」と答弁しました。

ひっ迫する農業経営支援、漁業振興の具体化を求め、消費税5% 減税、インボイス制度の撤回、北部経済対策、自治体デジタル化などについて知事の認識をただしました。(写真はKBSテレビ中継から)

6月議会 原田完議員代表質問.pdf

質問を終えて原田団長が語ります(インタビュアーは山内よし子府議)

(19) 6月定例会代表質問 原田団長が質問に立ちました - YouTube

 

6月臨時会 コロナ対策補正予算 島田けい子議員議案討論

2021/06/04 更新
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6月4日、6月府議会臨時会が開かれ、コロナ感染対策の補正予算を議決しました。提案された補正予算は、緊急事態宣言が20日まで再延長されたことを受け、その対策費313億7,100万円を追加するもので、そのうち事業者への協力金や支援金が、287億3,600万円と大半を占めるものとなっています。その他感染症対策を含め共産党議員団は賛成しました。

 議案討論には島田けい子議員が立ち、医療検査体制の問題点を指摘、緊急事態宣言の対応、協力金の給付、ワクチン接種をはじめ、増え続け継続している業務に対し、知事として、財源、人員体制、政策資源を集中する決断こそ必要と指摘しました。

2021年6月臨時会

島田 けい子議員(日本共産党・右京区)議案討論          6月4日 

日本共産党の島田敬子です。議員団を代表し、ただ今議題となっております、第一号議案「令和3年度京都府一般会計補正予算(第6号)」に賛成の立場から討論を行います。

議長のお許しをいただき、一言申し上げます。新型コロナ感染者の国内累計感染者は全国で75万5,429人、死亡者は1万3,384人となり、京都府内感染者は1万5,963人、死亡者は連日増え続け、218名もの尊い命が奪われました。無念にもお亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈りしますとともに、療養中の皆様の一日も早い御回復を祈念します。そして、最前線でご尽力いただいている医療従事者をはじめとする現場の皆さん、府職員の皆さんに、敬意と感謝を申し上げます。

 

 この度の補正予算は、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が20日まで再延長されたことを受け、その対策費313億7,100万円を追加するもので、そのうち事業者への協力金や支援金が、287億3,600万円と大半を占めるものとなっています。十分な補償は、経済対策・生活防衛であるとともに、感染拡大を抑止するうえでも必要不可欠です。これまで、令和3年度5回目の補正予算となりますが、総額1,224億7,400万円となり、そのうち1,064億円が協力金となっていますが、帝国データバンク京都支店の4月発表では、昨年度の府内倒産件数は、3年ぶりの増加となる246件、負債総額は前年比25.5%増となり、「サービス業や小売業、製造業など幅広い業種で負債総額が増えています。コロナの長期化が、地域経済に大きなダメージを与えているのであり、資金面の支援を得られない企業の倒産が、今後も増加する可能性が指摘をされています。

今回の補正予算で飲食店などへの時短営業協力金の延長とともに、飲食店に酒類を販売する業者への支援金が盛り込まれましたが、前年同月比50%以上の減少という、国の月次支援金の給付決定を受けているものとなっており、すべての事業者を直接支援するものとなっていません。これらの要件緩和が必要ではないでしょうか。

厳しい地域経済全体を底上げするために抜本的な支援策の強化とともに、緊急の消費税減税が必要です。さらに、すべての中小企業・事業所の事業継続を直接支援できるよう、2度目の持続化給付金の支給や「月次支援金」の増額と迅速化、損失補填、借り入れの返済猶予、家賃支援が必要です。労働者の雇用を守りぬくための雇用調整助成金コロナ特例は、細切れではなく収束まで延長すること、一律10万円の給付を直ちに実施するなど、生活支援を強化すべきと考えます。現場の実態を把握したうえで、国へ強力に求めていただくことを求めます。

 

次に、ワクチン接種を促進するために、府の大規模接種会場を2か所設置し、運営費経費や医療従事者を確保・派遣するための費用および、医療機関への個別接種支援を強化についてですが、ワクチン接種の促進は当然必要ですが、現場からは、医療機関ひっ迫状況が続く中、研修医を動員して維持している病院もあるなど、余力がない中でワクチン接種を急がされると、本来の診療に多大な影響が及ぶのを危惧する声も寄せられております。

そもそも、日本の新型コロナウイルス対策のワクチン接種は、人口100人あたりの接種回数は、世界の国・地域で130位と異常な遅れに加え、東京五輪を目前に控える中、焦る菅首相が、「高齢者接種を7月末に完了」「1日100万回接種」など、現場の実態を無視した目標を強制し、上から無理やり期間の前倒しを押しつけたことが、自治体や医療機関に混乱を招いているのです。

この間のコロナ禍でも救急病床を削減したうえ、これを促進する病床削減法案が、今国会で強行可決されました。また、75歳以上の高齢者の医療費窓口負担を2倍に引き上げる法案も、昨日、参議院厚生労働委員会で可決を致しましたが、このような重大法案を強行した政府に、厳しく抗議を表明しておきます。

 

次にPCR検査についてですが、高齢者・障がい者施設の従事者に対するPCR検査を、通所系事業所に拡大することは現場の強い要望であり、我が会派も求めてきたもので評価するものですが、6月末まで1回のみ実施であり全く不十分です。また、医療機関におけるPCR検査が定期的に行われていないところも残されています。感染力が強い変異株が猛威をふるう中、クラスターの発生を防ぎ、患者と従事者の命を守り、医療崩壊・介護崩壊を防ぐために、高齢者施設・医療機関・障がい福祉施設の職員・入所者への頻回検査を、最低週1回に拡充し、保育園、学校などにも対象を広げる等、社会的検査の拡充が必要です。無症状者に焦点をあてたモニタリング検査を、1日に10万件に引き上げることも求められます。

 

5月6日、自宅療養中だった20代男性が亡くなるという、痛ましい事態が起こりました。ご本人は入院を希望されていたにもかかわらず、京都府入院コントロールセンターにより入院基準に該当しないとされ、宿泊療養施設への入所にもつながらないままの死亡でした。その経緯の解明や府と市の間での情報共有に問題がなかったか、徹底した事実究明が求められています。

加えて、5月26日には、京都府の宿泊療養施設において、療養中の患者さんが亡くなられました。現在、府においては専門家を入れての検証作業が行われておりますが、本来、病院へ入院し早期治療が必要な人が、ホテルや在宅療養を余儀なくされている中でおこった事態でありますから、検証を急ぎ、二度とこのようなことが起こらないように緊急に改善策を打つことを求めます。

基本的には、病床確保など入院できる環境整備が重要でありますが、医療ひっ迫の状況下では、やむなく設けられた宿泊療養施設において、医療の在り方や出務する医療職の対策マニュアルを見直すとともに、宿泊療養施設における医療職の配置を強化し、24時間いつでも必要な医療が提供されるよう体制強化を行うこと、必要に応じて出務する医師による対面診療を可能とすること、すべての入所者に対して容体に応じた検査へのアクセス、急変時の往診、入院への切り替えなどの必要な対応ができるよう、体制整備することが急務であると考えます。市民が自宅療養や宿泊療養施設で、医療が受けられないまま命を落とすという事態を決して生まないために、重ねて要望を致します。

また、緊急事態宣言の対応、協力金の給付、ワクチン接種をはじめ、増え続け、継続している業務に対し、知事として、財源、人員体制、政策資源を集中することの決断こそ必要です。

その点でも、オリンピック開催に膨大な資源を投入されることに対し、圧倒的な国民が疑念を抱いています。感染の心配もあり、ボランティアも1万人辞退されたことが報じられています。知事としても今夏の五輪開催の中止を求めるべきです。そして、先日京都スタジアムで開催された、聖火リレーに関わって、中継車等が走ったことで、芝生が損傷したことが全国ニュースでも流れ、恥ずかしい事態を招きました。しかも聖火ランナーとして参加された方にも、嫌な気分を余儀なくされたのではないでしょうか。この責任は重大です。なぜそうなったのか、誰の責任で芝の改善をするのか、ランナーやスタジアム関係者などにどう対応していくのかなど明らかにし、迅速な対応を求めておきます。以上で討論を終わります。

ご清聴ありがとうございました。

2021年6臨‗島田けい子議案討論.pdf

「2021年5月臨時議会を終えて」

2021/05/22 更新
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「2021年5月臨時議会を終えて」を発表しました

2021年5月臨時議会を終えて

    2021年5月21日    

日本共産党京都府会議員団

団長 原田 完

 

5月14日に開会した5月臨時議会が19日に閉会した。

 今議会は、コロナ禍が一年以上続き、また新年度に入り4月に二度の補正予算編成のための臨時議会が開かれた上に、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が延長されたもとで、さらなる補正予算の審議と役員体制の見直しが論議された議会であった。

 また、コロナ対策やワクチン接種対策が右往左往する中、高齢者窓口負担二倍化法案をはじめとした悪法をごり押しする菅政権への支持率が大幅に低下し、入管法が廃案に追い込まれるなど、総選挙を前に、潮目の変わり目ともいえる情勢のもとで開かれた。 

わが党議員団は、コロナ禍の影響と実態、切迫した要求をとりあげ具体化を迫るとともに、総選挙や京都府知事選挙での政治の転換を求める論戦を行った。

 

1、提案された「令和3年度京都府一般会計補正予算(第5号)」は賛成した。その内容は、新型コロナ感染拡大の第4波と3度目の緊急事態宣言を受けたもので、「府民生活等緊急支援事業費」として、これまで支援対象から外れていた私立幼稚園に対する感染症対策などのための10万円補助や、ひとり親家庭や大学生への、食材提供や生活必需品提供、また大学が実施するPCR検査など学生支援への補助金などが含まれている。とりわけ生活必需品には生理用品も含まれることとなった。審議の中では、「今後、公共施設への生理用品の配置を検討したい」と前向きな答弁も出された。コロナ禍の女性の貧困問題をはじめこの間の運動や論戦の成果であり、今後さらに拡充できるよう求める。

一方、予算の大部分は飲食店などへの協力金にとどまっており、大規模かつきめ細かな対策が求められている。

 

2、コロナ感染で20歳代の一人暮らし男性が在宅療養中にお亡くなりになるという、痛恨の事態が起こってしまった。常任委員会で事実経過を明らかにするよう質したが、引き続き、最悪の事態にいたった原因を京都市との連携の在り方等も含め検証し、二度と繰り返さないために対策の強化が緊急に必要である。

また、変異株によって病状が急激に悪化する事例が多数報告され、自宅療養者が一時1000人を超えるなど、医療や介護現場が極めてひっ迫している。さらにワクチン接種をめぐっては、菅首相による「7月末完了」とする表明により、いっそう現場に混乱と矛盾を広げている。補正予算には、大阪の大規模接種会場への高齢者のバス送迎が予算化され、さらに予算化されていないにもかかわらず、知事記者会見で「大規模接種会場が絶対に必要」としたために、緊急に亀岡市の京都スタジアムと精華町のけいはんなホールが指定されるなど、右往左往せざるを得ない事態が続いており、市町村の集団接種や個別接種での推進を軸とした現場の声や実情にあった支援策の具体化こそ必要である。

また、事業者への支援策では、酒類も含む食品卸・小売業の組合への若干の支援や、感染防止対策の設備投資や人材育成・職業訓練などは盛り込まれたものの、この分野も事態の深刻さに比してきわめて限定的となっている。文化団体の支援策とともに、本格的な対策が急いで求められている。そのためにも、体制強化と抜本的な事業・予算の見直しが必要であり、東京オリンピック・パラリンピックの中止、北陸新幹線の延伸の中止や北山エリア開発など不急な事業を一旦中止するなど早急に決断することを強く求めるものである。

 

3、今議会では、議長・副議長の選出や各委員の選任が行われた。わが党議員団は、5月14日開会日に、「京都府議会の民主的構成についての申し入れ」を議長および各会派に行い、コロナ禍の今こそ、20年以上にわたりわが党会派を主要役職から排除するという不正常な事態の解決を強く求めた。

  こうした中、関西広域連合議会議員は、指名推薦によりわが党会派から選出されることとなったものの、他の役職はすべて自民・府民・公明の3会派が独占することとなった。しかも、副議長は第二会派のわが党を排除し、第四会派の公明党が就くことになり、さらに各常任・特別・予算特別の各正副委員長は、選挙で自民・府民・公明・維新が申し合わせて投票し、わが党会派を排除するという議会制民主主義にあるまじき行為が今回も当然のごとく行われた。

これらは府民的にみてまったく道理ないもので、厳しく抗議するとともに、その是正をはかるため力を尽くす。

 

 コロナ禍にあえる府民の苦難解決に全力を挙げるとともに、来るべき総選挙、そして続く京都府知事選挙にむけ、幅広い皆さんとの共同の力で政治の転換にむけ奮闘するものである。

以上

2021年5月臨時議会を終えて .pdf

5月臨時議会が19日閉会しました

2021/05/19 更新
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5月14日に開会した5月臨時議会が19日閉会しました。

  20210519ばば討論.JPG今議会は、深刻化するコロナ感染症拡大による緊急事態宣言の中で、時短や休業協力金や、医療体制の強化、府民生活支援の補正予算(464億円)が審議されました。共産党府会議員団は府民生活や医療現場の実態を示し、対策の一層の充実を求め補正予算には賛成しました。

議案討論は ばばこうへい議員が行いました。

 

2021年5臨‗ばばこうへい議案討論.pdf

 

 また、議長・副議長、議会選出監査委員の選任、および各常任委員会・特別委員会の委員構成の確定と委員長・副委員長の選出、予算特別委員会委員長・副委員長の選出をはじめ、議会の構成を決定する重要な議会でした。

わが党議員団は、議会開会日に、各会派に対し、議会構成に多様な民意を反映することは憲政の常道であるにも関わらず、京都府議会では、20年以上にわたり、議長、副議長、議会選出監査委員、および常任・特別委員会等の委員長・副委員長から日本共産党を排除するという不正常な事態が続いているため、その是正を申し入れました。

ところが議長を第一党の自民党、副議長を第2党の共産党を排除し、第4党の公明党が選出されました。議会選出監査委員は自民と府民クラブ、そして常任・特別・予算特別委員会の各委員長・副委員長もすべて、共産党会派を排除して独占することとなりましたた。これは自民・公明・府民クラブ・維新の各会派が時代遅れの「オール与党政治」にしがみつき、党利党略で議会ポストのたらいまわしをし、会派の議員数や府民の期待を踏みにじったものです。 

5月臨時議会で選出された議会役員

 

京都地方税機構議会議員     光永敦彦

関西広域連合委員会議員     成宮まり子仁

議会運営委員会委員       光永敦彦、浜田良之、西山のぶひで

議会運営委員会理事       光永敦彦

予算特別委員会幹事       馬場紘平

政策調整会議委員        浜田良之

広報広聴会議委員        島田けい子

京都府都市計画審議会委員    原田 完、迫 祐仁

京都府営水道事業経営審議会委員 水谷 修

 

常任委員会 所属

総務・警察            原田完、成宮まり子

府民環境・厚生          光永敦彦、島田けい子、ばばこうへい

 文化・教育            山内佳子、森下由美、西山のぶひで

危機管理・建設交通        水谷 修、浜田良之

農商工労働            迫 祐仁、西脇いく子

 特別委員会 所属

府民の安心・安全な暮らしに関する  西脇いく子、山内佳子、森下由美

子育て環境の充実に関する      浜田良之、西山のぶひで

魅力ある地域づくりに関する     原田 完、島田敬子、ばばこうへい

新技術を活用した社会創造      光永敦彦、水谷 修

文化、スポーツ振興対策       迫 祐仁、成宮まり子

5 月臨時議会「京都府議会の民主的構成についての申し入れ」を行いました

2021/05/14 更新
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 本日5月14日から5月臨時会が始まります。コロナ感染対策補正予算の審議と議長副議長の人事や議会の構成が決める議会です。日本共産党府会議員団は開会前に議長と各会派に対して「京都府議会の民主的構成についての申し入れ」を行いました。

 

「京都府議会の民主的構成についての申し入れ」

 

 

本日、五月臨時府議会が開会しました。

本府議会は、新型コロナウイルス感染症対策の補正予算などの審議を行うとともに、議長・副議長や各委員会の正・副委員長など、議会の構成を決定する重要な議会です。

 

京都府議会基本条例は、「議会は、府民から信託された議員によって構成される府民の代表機関」と定めており、その実現のためには、民意を正しく反映した公正・公平な議会役員の選出と民主的な議会運営は不可欠の課題です。

ところが、京都府議会では、議長・副議長、議会選出監査委員、および常任・特別委員会と予算・決算特別委員会の正・副委員長から日本共産党を排除するという不正常な事態が二十年以上に渡り続いています。

 

本来、議会構成に多様な民意を反映することは憲政の常道です。また、議会運営は民主的に全会一致で行うことが必要であり、わが党議員団はこれに協力してきました。さらに、わが党議員団は議会第2党の位置を占めているのです。ましてや、長引くコロナ禍の下で府民の暮らしも営業も極めて深刻であり、その対応に全力をあげることが求められている時に、議会運営において不正常な事態を継続するなど、とうてい府民に理解を得られるものではなく、今議会でこそ事態の是正が必要です。

 

これまでも、議会改革の努力が積み重ねられてきましたが、歴史と伝統ある京都府議会として、①第1会派から議長、第2会派から副議長を選出すること、②常任・特別委員会の正・副委員長は各会派の議席数に応じて公正に配分し、予算・決算特別委員会の正・副委員長や、各種役員選出についても、その原則を貫くこと、③議会選出の監査委員については、府政の透明性を高め、府民の信頼にこたえるためにも、民意を反映した選出を行うこと、を申し入れるものです。 

議会の民主的構成についての申し入れ.pdf

 

以 上

 

緊急事態宣言のもと4月臨時府議会 成宮議員が討論

2021/04/30 更新
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30日京都府議会の4月臨時会が行われ、緊急事態宣言に伴う休業や営業時間短縮要請への協力金など総額171億1,000万円の補正予算を可決しました。日本共産党府会議員団は補正予算には賛成しましたが、医療や府民の暮らしや営業がかつてない危機に直面している中で、京都府の役割発揮を厳しく求めました。

成宮まり子議員(日本共産党 西京区)議案討論 

成宮まり子 縮小.jpg日本共産党の成宮まり子です。議員団を代表し、第一号議案「令和3年度京都府一般会計補正予算(第4号)」に賛成討論を行います。

 まず、新型コロナによりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、療養中の方々の1日も早いご回復を祈念申し上げます。また、医療をはじめ最前線で奮闘いただいているエッセンシャルワーカーや府職員のみなさんに、心から敬意と感謝を申し上げるものです。

 さて、新型コロナウイルス感染の急拡大を受け、京都など4都府県に、4月25日から緊急事態宣言が発出されました。大規模な検査や十分な補償、医療機関への減収補填など、やるべきことをやってこなかった菅内閣の責任は重大です。変異株への対応も遅きに失し、他方、東京オリンピック・パラリンピック開催に固執して看護師などを大規模動員する姿勢に、医療現場や国民から厳しい批判の声が上がっています。

 本府においては、知事は2度目の緊急事態宣言の「前倒し解除」を要請されましたが、府民からは「コロナ収束が見えないうえ、右往左往する府の方針に振り回される」「知事が何をしているのか見えない」と厳しい批判が寄せられ、マスコミからも「見えぬ独自色」と評される事態です。

 こうしたなか、府内の新規感染者は連日100名を大きく超えるなど、たいへん厳しい切迫した状況にあります。わが党議員団はこれまで、街頭での生活・雇用実態調査や、各種業界団体との懇談などを重ね、実態をつかんで議会で取り上げるとともに、知事への要請を合計21回行ってきましたが、いまこそ、これまでの延長線上の部分的・一時対処的な対策を見直し、府民のいのち、暮らし、生業と地域経済を丸ごと守り支える役割を発揮する立場から、4点を求めます。

1つは、医療崩壊を防ぎ、救える命が救えない事態を防ぐことです。

この点で、今回の補正予算に医療・検査などの予算がないこと自身が問題です。高齢者施設などのPCR検査が始まりましたが、さらに感染状況にふさわしく拡充・強化し、病床の確保や在宅療養者などへの医療の確保をさらに進めることを求めます。そのために、コロナ患者受け入れ可能な医療機関のみならず、地域の診療所なども含め全府の医療資源を総動員することが必要であり、本府が中心となり、情報の共有、連携強化などを推進すべきです。また医療機関、介護施設などへの減収補填が必要です。

ワクチン接種は、高齢者への実施計画がようやくスタートしていますが、まだほとんど行きわたらず、不確かな情報に、不安や混乱の声も聞かれます。市町村、地区医師会と協力し、接種までの具体的工程を示すなど、責任を果たすよう求めます。

対応にあたる最前線の保健所では、「感染が急拡大し、入院や療養施設入所の対応で精一杯」「超過勤務が月100時間を超え、休日出勤で振り替えも取れない」など厳しい実態であり、業務の実態に見合った職員体制への支援の強化を求めます。

2つめに、中小業者や地域経済への打撃は甚大であり、全ての事業者の経営継続を支える立場で、「自粛と一体に十分な補償」を実施することです。

中小事業者からは、「なぜ、酒類の提供中止を要請するのに酒類販売店への支援がないのか」「ゴールデンウィークに重なり北部観光は大打撃。廃業を考えるしかない」「協力金の対象がどんどんハードルが上がり、一部の業者しか使えない」などさまざまな疑問と怒りが寄せられています。

ところが、今回の補正予算は時短営業や休業を要請する飲食店などへの協力金がほとんどで、他の施策はごく部分的な支援に限られています。いまある全ての事業者を一つもつぶさないよう支えることが本府の役割であり、コロナの影響を受ける全業種への減収補填、固定費補助など「真水の支援」を創設するべき時です。

京都の文化芸術の担い手も苦境に立たされており、文化活動継続への支援再開を急ぐよう求めます。持続化給付金や一時支援金について、減収要件見直しや手続き簡素化とともに、再給付を国に強く求めていただきたいと思います。

 3つめに、雇用への影響をはじめ、貧困と格差が深刻化する下で、女性や青年などの非正規労働者、学生、ひとり親世帯などの実態把握と支援の強化です。

 「パートのシフトが減り子どもの学費を払えない」というシングルマザーや、「アルバイトが月8万円から1万円に減り生活できない」という学生など、実態をリアルにつかみ、それらをふまえ、低所得世帯への特別給付金や家賃補助、パートやアルバイト含めた休業支援金、学生への給付型奨学金、就学支援金、就学援助制度などの制度を拡充し、生活への支援を抜本的に強化すべき時です。

 また、変異株は重症化リスクやスピードが早く、子どもや若年者への感染拡大で、保育施設・学校でのクラスターも出ており、こうした施設への財政的・人的支援を求めます。

4つめに、コロナ対策は、今後も一定の長期化が予想されるなかで、感染防止対策と府民の生活・地域経済を守る対策に、全庁の力を総結集するよう求めます。そのためにも、対策の基本的な戦略や方針を明確にし、現場職員体制の拡充・強化、勤務時間管理なども含め、さらに全力を上げられるよう求め、討論といたします。

成宮まり子議員 4月臨時会議案討論.pdf

 

2021 年4月臨時会  水谷修議員の議案討論

2021/04/16 更新
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 14日、4月臨時議会が開催されました。コロナ対策の補正予算をはじめ5議案が提案され、党府議団は補正予算などに賛成しましたが、まち壊しや大型開発を促進する府税条例の一部改正議案専決処分には反対しました。議案討論は水谷修議員が行いました。

2021 年4月臨時会 水谷修議員(日本共産党 宇治市・久御山町)の議案討論

   mizutani.jpg日本共産党の水谷修です。新型コロナ感染症でお亡くなりになられた方のご冥福を お祈り申し上げるとともに、療養中の方々の1日も早いご回復を祈念申し上げます。 医療など最前線で闘っておられるエッセンシャルワーカーのみなさま、職員のみなさ まのご努力とご奮闘に心から感謝と敬意を申し上げます。

 会派を代表し、第 1 号議案令和3年度一般会計補正予算(第3号)、第2号議案損害賠償請求事件に係る訴えの提起の件、第3号議案令和2年度一般会計補正予算の専決処分についての承認を求める件、第4号議案令和3年度一般会計補正予算の専決処分についての承認を求める件の4件に賛成し、第5号議案府税条例の一部改正の専決処分についての承認を求める件に反対する討論を行います。

 この間、私ども議員団は、各種業界・団体の方々と懇談、聞き取りを行い、ご意見 をもとに繰り返し申し入れをしてきました。4月 13 日には 21 回目となる「まん延防止等重点措置の開始に当たっての緊急申し入れ」を行いました。 府内の新型コロナ新規感染者は、直近一週間の比較では、3月末以降1.5 倍から2 倍前後で推移しており、急拡大です。今月第一週に、京都市内で変異株に感染した人 の割合が 84.1%になり、府内での変異株の感染者も増加傾向です。また、府内での感 染経路不明者がこの間ずっと過半であり、急増しています。 変異株感染者は重症化リスクが高く、早期に重症化し、かつ治療期間が長いと言わ れています。府内の高度重症病床はすでに 11 床が使用されるなど、すでに病床及び 重症病床は厳しい状況だと指摘されています。医療崩壊を招かないためのさらなる病床確保や減収補填等の強化が急務です。また、かつてない大規模なワクチン接種を同時に行うことから、体制強化及び医療機関などへの支援強化と具体化が急務です。 

  大阪府が緊急事態宣言の要請をすると報じられており、「まん延防止等重点措置」 地域指定の判断基準や、緊急事態宣言への移行や時短要請の対象を広げる基準など早期に明確化し、遅滞なくご判断いただくべきことを求めておきます。 国からのワクチン供給の見通しが不透明な中、現場に負担と混乱、不安を広げてお り、迅速・的確な情報、今後の目処などを関係者と府民に伝えることが急務です。ま た、接種の着実な実施のため、市町村や地区医師会などと連携して万全を期すととも に、高齢者等施設の職員をはじめ PCR 検査の定期・頻回実施を進める等、医療・介護 現場の安全確保に全力を上げて下さい。

  また、時短要請に伴う「補償」の対象が「飲食店等」だけですが、影響が関連業種 に広がり、コロナ禍で減収になっている全業種への減収補填をするべきです。また、 すべての事業者の営業継続のために、低利融資や補助金に加えて、融資の返済猶予、 固定費助成や損失補填など真水の対策を緊急に実施いただきたい。さらに、持続化給 付金の再給付や、現在申請を受け付けている一時支援金については事態の深刻化に見 合った金額の引き上げ、申請手続きの簡素化と支援、申請期限の延長などを国に強く求めていただきたいと思います。

 「見回り調査」は、各事業所が行う感染防止対策が万全なものとなるよう支援するだけでなく、事業者の窮状に寄り添い、経営を支援するよう改善を求めます。 全国でコロナ失業が 10 万人を超えるなど、雇用対策は喫緊の課題であり、雇用調整助成金や休業支援金のコロナ特例のコロナ収束までの延長、雇用を支える中小企業の仕事起こしなど抜本的な雇用対策を国に求めるとともに、府としても対策に全力を上げることを求めます。

 青年・学生、非正規労働者、女性など、コロナ禍で格差と貧困の拡大が深刻です。生活困窮者支援の抜本的強化を国に求めるとともに、府として実態把握と支援強化を求めます。 中高生・大学生の感染者が急増しており、学校・大学への要請のみならず現場への 支援策を急ぐべきであります。

   第5号議案府税条例の一部改正は、「地方税法一部改正」に伴うものであります。 この中には、都市再生緊急整備地域、J リート及び特定目的会社に係る不動産取得税を、標準課税から5分の3を控除する特例措置をさらに2年延長する内容が含まれています。つまり今後も不動産取得税が4割に軽減されるものであります。本府で対象となる都市再生緊急整備地域は、「京都駅周辺地域」162ha 及び「京都南部油小路通沿道地域」213ha です。過去にキリンビール跡地や京都駅周辺地域の開発が適用を受けましたが、10 年前に約1億円の軽減がされた事例もあります。本府では、多くの特定目的会社も軽減されています。こうした大規模開発推進、投機目的事業の特例制度 であり、本専決処分の承認には反対するものであります。 以上討論とします。ご静聴ありがとうございました。

水谷修議員 4月臨時会議案討論.pdf

2021年2月定例府議会を終えて 団長談話を発表

2021/03/30 更新
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2月議会の議員団の取り組みをまとめました

 

2021年2月定例府議会を終えて

2021年3月28日

日本共産党京都府議会議員団

団長 原田 完

 

1、2月12日に開会した2月定例府議会は、当初予算審査特別委員会をはさみ、3月22日に閉会した。

本府議会は、コロナ禍が一年を超えて長引いてきた上に、1月14日から2月28日までの緊急事態宣言とその後3月21日まで「新たなステージ」となるなど、かつて経験したことがない事態を前に、自治体の在り方が問われる中で議会が開かれた。

また、国のコロナ対策にかかわる補正予算議案は、本府議会中も累次にわたり議決が必要となるなど、その影響の深刻さが浮き彫りとなった。

こうした中、西脇知事は、3月7日までの緊急事態宣言の解除を一週間速める一方、3月14日までの予定であった「新たなステージ」を今度は3月21日まで延長するなど、府民や事業者は京都府や国の判断に振り回されてきた。また菅政権のコロナ対策での無策ぶりや、菅首相長男と総務省幹部との会食問題をはじめ、国民の怒りが噴出する中で開かれた。

わが党議員団は、広がる深刻な実態、切実な要求を踏まえ、要求実現に全力をあげるとともに、噴出する新自由主義の矛盾と西脇府政の問題を告発し、転換の必要性を明らかにする立場から、自治体本来のあり方を求め積極的に論戦した。

 

2、提案された86議案(うち議員提案1)のうち、第1号議案「令和3年度京都府一般会計予算」、第13号議案「令和3年度京都府水道事業会計予算」、第85号議案「海区漁業調整委員会委員の任命について同意を求める件」の3議案に反対し、他の議案には賛成した。

 

西脇府政にとって一期目最後の本格予算であるとともに、新型コロナ感染拡大の影響への対応が求められる第1号議案「令和3年度京都府一般会計予算」の反対理由の第1は、コロナ禍で崩壊の危機に陥っている医療現場や介護現場、かつてない深刻な事態に陥っている府民のくらしや営業の現状を打開する予算になっていないためである。

感染防止対策とワクチン接種への対応が同時並行で行われるというかつてない局面を迎え、医療現場や介護現場がさらに逼迫する恐れがあるにもかかわらず、すべての医療機関や介護施設、障害者施設等で定期的なPCR検査方針は示されず、また医療機関や介護施設への減収補填や処遇改善の具体化も国も含めて示されないままで、保健所体制の抜本的強化のための計画的な採用も示されないことにとどまっている。

中小零細事業者等が年度末を控え、さらなる倒産や廃業が予想され、国が持続化給付金の要件緩和や再給付が見通せないもとでも、中小企業者等支援補助金や商店街再出発設備投資補助金の再度実施なども実施されないままとなっている。急いで真水の支援が求められる。

元気な商店街しか事実上使えない支援策や、農業では集落営農の支えてが厳しくなっているもとで、「100㏊メガ農地」と称し、株式会社参入に道を開こうとするなど、底上げ策とはなっていない。

 

第2は、財政危機をあおる一方、コロナ以前に計画された事業の見直しが行なわれず、コロナ禍にも関わらず大規模な開発事業が計画されているためである。

京都スタジアムのための「eスポーツ競技環境整備支援事業費」1億円について理事者は「施設を利用して、大規模大会や人材育成のセミナーなどを行う」として、さらに公費を投じて拡充していくことや、「京都市との連携によるインバウンド向けプロモーション」「欧米豪インバウンド誘客促進事業費」などについては、コロナ禍対策に見直すべきである。

また、JR 向日町駅周辺地区市街地再開発事業、城陽市東部丘陵地開発にともなう生活・交通基盤整備事業、舞鶴国際ふ頭Ⅱ期整備事業など、大規模な開発計画を次々と進めようとしている。また、凍結されていた大戸川ダム建設の解除、民営化につながる水道事業の広域化、向日台団地の建て替えに PFI を採用しようとしていることも重大である。

さらに「北山エリア整備推進事業」1500万円は、北山エリアの整備計画を、民間事業者に計画策定をプロポーザルで発注するための予算で、学生や住民的な説明や論議もなしに、再開発ありきの姿勢を示すもので、計画の見直しこそ必要である。

北陸新幹線の延伸については、2023年着工の動きがある中、昨年12月から住民不在のまま「予定地」の環境アセスメント調査が進められている。しかし、2兆1千億円と見込まれている建設費の地元自治体負担額や建設費がどれだけ膨脹するのかも不明で、しかも、140㎞のルートの8割がトンネルで、陥没事故や環境破壊が危惧されているにもかかわらず、予算審議のなかで、「鉄道運輸機構からは、何も知らされてない」と無責任な答弁を繰り返した。

さらにJR奈良線複線電化推進を口実に、JR西日本の財源確保が厳しいとして、20億円を京都府が借金し、JR西日本に無償で貸し付ける予算は、JR西日本の財政負担を助け、しかも1億円の利息は府民負担となるなど、開発優先の予算は見直すべきである。...続く

全文は以下のPDF文書ご覧ください

2021年2月定例議会を終えて.pdf