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12月議会閉会 「加齢性難聴者に対する補聴器購入の公的支援制度の創設を求める意見書」が採択

2022/12/25 更新
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 12月5日に開会した12月定例府議会は、12月23日に閉会しました。今議会は、政府による「大軍拡・大増税」の強行、安保3文書改訂など。日本が戦争する国へ転換するのか許すのかという重大な局面で行われた議会でした。また、引き続くコロナ禍、高齢者の社会保障の大改悪など、府民のいのちと暮らしは「非常事態」ともいうべき事態であり、府民を守る府政の役割発揮と各党の態度が厳しく問われました。

 また、今後20年の京都府のあり方を検討する総合計画の改定が審議されました。 

日本共産党府会議員団は、本会議質問、常任委員会審議、府総合計画審議、知事総括質疑などを通じ、府民の運動と結んだ論戦を行いました。

 議案討論 森下よしみ議員

 23日日の最終本会議本会議では、府総合計画案や補正予算を含む30件の議案採決が行われました。日本共産党府会議員団は、第3号個人情報の保護に関する法律施行条例制定の件、第4号デジタル社会の形成をはかるための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う関係条例の整備等に関する条例制定の件、第11号「京都府総合計画」将来構想を定める件、第12号「京都府総合計画」基本計画を定める件、第13号「京都府総合計画」地域振興計画を定める件、第15号京都府道路公社が行う有料道路事業の実施にかかる同意の件、第16号京都府道路公社定款変更にかかる申請の件について反対し、他の議案に賛成しました。

 議案討論は森下よしみ議員が行いました。 

 森下議員討論全文

2022年12月議会‗議案討論(森下議員).pdf

 意見書・決議案討論 ばばこうへい議員

 党府会議員団は、「敵基地攻撃能力の保有、軍事費2倍化、大増税に反対する意見書」など12件の意見決議案を提出。他会派が提出した5件の意見にも賛成しました。

 ばば議員討論 全文

2022年12月議会意見書討論(馬場議員).pdf

提案された意見書 一覧

12月議会提案 意見書・決議案.pdf

12月議会 議案・意見書決議・請願 態度一覧.pdf

 

加齢性難聴者に対する補聴器購入の公的支援制度の創設を求める意見書が全会一致で可決!

12 月府議会に提案され、全会一致で可決されました。この間、「補聴器の公的補助を求める会」(代表佐野春枝)などが、難聴者の補聴器購入にあたって公的支援を求める署名運動に取り組まれ、今年の 2 月議会には府議会に陳情にこられ、各会派ともねばり強く公的支援の必要性を訴えてこられました。

こうした府民的な運動を背景に各会派の態度が変わり、今回の意見書可決に至りました。

都道府県では 7 番目となり、府議会での動きが、福知山市議会での新たな意見書採択の流れも作りました。具体的な制度実現へ引き続き奮闘する決意です。

加齢性難聴意見書.pdf

子ども医療費助成の充実を求める意見書も全会一致で可決

4 月の京都府知事選挙でも大きな争点となった子育て支援策では、この間、京都府が医療費助成の拡充を表明し「あり方検討会」が立ち上がるなど、府民の世論と運動、府会議員団の論戦が府政を動かしてきました。その中で、知事与党会派も無視できなくなり、「国において、子どもを対象とした医療費助成の制度化を強く要望する」意見書が提案され、全会一致で可決されました。

子どもに係る医療費助成の充実を求める意見書.pdf

 

 

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12月議会一般質問 成宮・水谷・山内議員

2022/12/19 更新
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成宮まり子議員(12月12日)

IMG_0494.JPG 1.府立文化芸術会館の存続・発展について

2.会計年度任用職員の雇用安定と賃上げについて

 3.所得税法第56条の廃止について

 4.洛西ニュータウン病院の存続と充実をはじめ西京区・洛西地域の医療提供体制の確保について 

https://gikai.congress-streamsp.jp/KyotoPrefGikai/embedPlayer.asp?Id=20221213104836

成宮まり子議員 一般質問大要.pdf

 水谷修議員(12月13日)

 IMG_0704.JPG1.水道広域化等について

 2.災害の対策、治山、砂防、河川改修等について

 3.大型開発に伴う交通渋滞・買物難民等について

4.夜間中学について

 

水谷修議員 一般質問大要.pdf

  山内よし子議員(12月14日)

IMG_8674.JPG1.生活保護基準の引下げ撤回と制度の周知等について

 2.加齢性難聴者の補聴器への公的補助について

 3.ゲノム編集食品について

 

 

山内よし子議員 一般質問大要.pdf

 

 

「総合計画に関する特別委員会」総括質疑 みつなが議員 原田議員

2022/12/18 更新
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15日、京都府議会「総合計画に関する特別委員会」総括質疑が行われ、みつなが敦彦議員と原田完議員が西脇知事に対する質問を行いました。

 みつなが敦彦議員

IMG_9519.JPGみつなが議員は、コロナ対策と北山エリア開発問題について知事を追及。知事がコロナ感染者について「必要な方はすべて入院してもらっている」と答弁していることを批判し、第7波から施設での死者数も明らかにしていないと指摘。知事は第7波以降に高齢者施設で92人が亡くなっていることを初めて答弁しました。

みつなが議員は「これだけの方が亡くなっているのに必要な方が入院できていたといえるのか」と厳しく指摘し、介護施設などの実態調査や入院判断を入院コントロールセンターから現場に見直すよう求めました。

北山エリア開発をめぐり、「総合計画」へのパブリックコメント募集中に府が最終案を提案し、現状維持を求める大半の府民意見を無視した問題や、府幹部職員が「反対している人がデマを流している」と発言、異論を敵視していることを批判し、「謝罪、撤回すべきだ。多様な意見を尊重しない姿勢のあらわれだ。府民説明会が必要だ」と強調しました。

 知事は「幅広く意見を聞いている。業務の適正な執行につとめるよう徹底したい」と答弁。みつなが議員は、府立大学のアリーナ計画を学生優先の共同体育館とごまかす態度も批判し、白紙撤回を求めました。

みつなが敦彦議員 知事総括質疑.pdf

 原田 完議員

IMG_8946.JPG原田議員は、「誰もが活躍できる生涯現役、共生京都の実現」などとうたう計画案について、社会保障の改悪、地域コミュニテーの希薄化など高齢者の困難な実態を示し「社会の構成員として高齢者も安心して暮らせる地域づくりを進めるべき」と指摘しました。

中小企業の問題では、過剰債務や物価高によって倒産・廃業の急増が危惧される事態にあり、「新たな支援が必要」と強調。デジタルや最先端機器の導入ばかりを強調する計画に対し「現場の実情と乖離している。立脚点を見直し、具体的には中小零細企業を含めた検討制度が必要だ」と指摘。地域内で成り立つ地域内循環経済の具体化を求めました。

知事は「中小企業の状況は大変厳しい」「域内循環型経済は重要」などと認めながら、具体的な支援策は示しませんでした。

原田議員は農林水産業について「地産地消の地域内での循環を支える仕組みがなければ農業は守れない」と具体化を求めました。知事は「地位内での循環は有効」と認めるだけで、具体策は示しませんでした。

原田完議員 総合計画総括質疑.pdf

 

 

12月定例会の代表質問(9日) 西山のぶひで議員

2022/12/10 更新
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京都府議会12月定例会の代表質問が9日行われ、西山のぶひで議員が、西脇知事に質問を行いました。

DSC_6924.JPG西山議員は最初に、報道されている副知事のセクハラ発言について、あってはならないことであると指摘しました。また、被害者に対する丁寧な対応と事実の究明・検証を行い、府民・議会に報告することを求めました。

西山議員は、質問の第一にコロナ感染拡大への緊急対策を取り上げ、インフルエンザ等の発熱者にも対応できる公的発熱外来に設置などを要求。さらにコロナ感染者が入院できず亡くなったケースを検証し、原則入院へ改善するよう求めました。知事は「入院は状況を見ながら的確に判断できている」と実態を見ない答弁を繰り返しました。

 物価高騰から府民の暮らし、京都経済を守る緊急対策について西山議員は、消費税の減税、インボイス(適格請求書)中止、「ゼロゼロ融資」を別枠で切り離し新規融資制度を創設することなどを国に求めるよう要請しました。知事は「インボイスは適正課税のために必要」と答弁。融資制度は「国が新たな信用保証制度の創設を表明しており、それを活用した融資制度を検討する」と答えました。

 西山議員が北山エリア整備で府が繰り返し住民に約束している住民説明会開催を求めたことに対して、知事は「どのように意見を聞くか順次検討する」などと不誠実な答弁に終始しました。

 西山議員は、高校卒業までの医療費無料化、給食費無償化、タブレット端末の原則公費負担、高等教育無償化の推進など、子育て・教育費支援策の実施を要求。介護保険や健康保険証廃止など国による制度改悪の中止を求めました。

また、府が急速に推進しようとしている水道広域化、北陸新幹線延伸問題など府の姿勢を厳しく批判しました。

(写真はKBSテレビ放映画面)

全文は以下のPDFをご覧ください

西山のぶひで議員 代表質問質疑大要.pdf

 

経ヶ岬米軍基地関係者の交通事故と対応について 抗議と申し入れ

2022/12/05 更新
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LINE_ALBUM_20221205米軍事故問題申し入れ_221205_0.jpg 11月8日、京丹後市の米軍経ヶ岬通信所の関係者の車両が高齢の歩行者と接触し、負傷させる人身事故が発生しました。ところが、防衛省は「軽微な事故」として府や市に通報を怠っていた事態が発生。米軍、防衛省や京都府の責任は重大です。党府議団は12月5日、京都府知事に対して「米軍経ヶ岬通信所の米軍関係者による人身事故発生と対応について厳しく抗議し再発防止を強く求める申し入れ」を行いました。

 

 対応した総務部副部長は「ルールが守られていない。怒りを感じている。改善を求める」と事態の重大性を認めました。

申入れは原田完団長、島田けい子副団長、成宮まり子、ばばこうへい、浜田良之、森下よしみ、西山のぶひでの各議員が行いました。 以下申入れ全文です。

2022年12月5日

京都府知事 西脇 隆俊 様

日本共産党京都府会議員団

団長 原田 完

 

米軍経ヶ岬通信所の米軍関係者による人身事故発生と対応について厳しく抗議し

再発防止を強く求める申し入れ

 

 11月8日夕刻、京丹後市三津で、米軍経ヶ岬通信所所属の米軍属の車両が高齢の歩行者と接触、負傷させる交通事故が発生した。警察官によって救急車が呼ばれ病院に搬送された人身事故であるにもかかわらず、防衛省は「軽微な事故」として扱い、京丹後市に物損事故として報告していた。また、府会議員団の聞き取りによれば、京都府に防衛省近畿中部防衛局から「接触事故があった」と連絡があったのは、事故発生から2週間以上が経過した11月25日である。防衛省は、11月30日に開催された「経ヶ岬通信所安心・安全連絡会」において、ようやく人身事故があったことを認め、「受け身の対応を反省している」と述べた。

 

党府会議員団は、地元住民の方々や京丹後市会議員団、党国会議員団と連携して情報収集と防衛省などからの聞き取りを行ってきたが、事件の全容が公式に明らかになったのは30日になってからであり、京都府も25日に防衛省からの連絡以後も独自の情報掌握を行っておらず、住民からは不安と怒りの声が寄せられている。

そもそも、米軍関係の交通事故は「加害、被害を問わず全事故を速やかに京都府と京丹後市に報告する」とされたルールが、「人身などの重大事故は速やかに報告する」に改悪されたものである。さらに、今回の事故は明確な人身事故であるにかかわらず、米軍、防衛省が「軽微な事故」として対応を行ったものであり、「隠蔽」したともいえる事件である。

党府会議員団は、今回の交通事故発生とその処理について米軍、防衛省とともに米軍基地問題の窓口である京都府に対して厳しく抗議する。また以下の点を申し入れるものである。

 

1 事故の状況・経過や、事故原因・責任の所在などを明らかにすること。被害者に対し誠実な対応と補償を行うこと

2 京都府も独自に調査と検証を行い、米軍関係者と防衛省に対し、再発防止策を求め

その内容を明らかにすること。

3 米軍関係者の事故情報は、加害・被害を問わずすべて明らかにするルールに戻すこと

4 府当局と府警の情報共有ができていないことが明らかであり、直ちに改善すること

5 米軍による約束違反は明確である。住民の安全を脅かす米軍基地の撤去を強く求めること。

経ヶ岬米軍基地交通事故申し入れ.pdf

「2022年9月定例議会を終えて」 団長談話

2022/11/10 更新
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2022年9月定例議会を終えて

2022年11月10日

2022年9月定例議会を終えて

日本共産党京都府会議員団

団長 原田 完

 

9月12日に開会した9月定例議会は、京都府総合計画特別委員会、決算特別委員会をはさみ11月2日に閉会した。

今議会は、故安倍元首相の国葬の強行や、統一協会・勝共連合と自民党との癒着への国民的批判の広がりに加え、コロナ禍と物価高、さらに10月から実施された後期高齢者医療制度の窓口負担二倍化等、暮らしと経済への大打撃への責任ある対応のなさに対する岸田政権への強い憤りや不信感が広がる中で開催された。

わが党議員団は、深刻となる府民の実態と切実な願いに寄り添い、調査し、見える化、共同の力で政治を動かす立場から、公の役割を真正面から問うとともに、再選以降いっそう明確になった西脇府政の暴走ともいえる、府民不在で国出先機関のように国施策を強引に府民に押し付ける姿勢と方針を厳しく批判し、府民の立場から、そのゆがみの転換を求め運動と結んだ論戦を攻勢的に行った。

 

1、9月27日の故安倍元首相の「国葬」に際し、西脇知事が「先例にならう」として出席の意向を示したため、府議団は、政府が「地方自治体や教育委員会の協力は求めない」との閣議決定を行ない、地方自治体に対する協力依頼文書も送られておらず、「参加」の表明は知事独自の判断のため「知事の参加中止と府施設での半旗掲揚の撤回を求める」申し入れを行うとともに、代表質問でも追及した。ところが知事は「憲政史上最長の8年8カ月にわたり総理大臣の重責を務められたこと、各国で様々な形で国全体を巻き込んでの敬意と弔意が示されていることなどを理由に実施を決定された国の判断は理解でき妥当である」と答弁し、府民の批判の声に耳を貸さない姿勢を示した。国葬当日は、議会日程中の昼休みに、堀川丸太町で議員団あげて「国葬反対」宣伝を行った。

統一協会・勝共連合の問題は、1978年の京都府知事選挙にも見られるように、京都がいわば焦点であったことに加え、二之湯前国家公安委員長をはじめ、府会議員も含め自民党との深い関係は徹底して解明する必要がある。解散命令を視野に入れた取り組みを強めるものである。

 

2、決算特別委員会に付託された7議案のうち、第16号議案「令和3年度京都府一般会計及び特別会計歳入歳出決算を認定に付する件」、第18号議案「令和3年度京都府水道事業会計決算を認定に付する件」の2件に反対した。

16号議案「令和3年度京都府一般会計及び特別会計歳入歳出決算を認定に付する件」の反対の第一の理由は、昨年度からの物価高騰に加え、異常な円安がさらに物価をおしあげ、府民の暮らし、中小事業者の経営を深刻に圧迫しているもと、消費税減税の願いや運転資金・固定費等への直接支援など必要な支援にこたえていないためである。

代表質問で知事は、消費税の減税について「全世代型社会保障に必要」とし、知事総括質疑でインボイス中止について「制度の円滑な導入に向けて十分な周知や広報等の必要な支援を行うよう国に求めてまいりたい」など、府民の悲鳴や実態に向き合わず、まるで国会答弁と同じ答弁を繰り返したことは、知事の本質的姿勢を端的に示したものである。また、物価高・資材高騰等に苦しむ府内中小企業や事業者に、固定費支援を求めるわが党の質問に対し、知事は「固定費支援など事業継続や雇用維持のベースとなる支援は国が担う」といともたやすく背を向けた。

第二は、コロナ感染対応の医療体制について「原則入院できていない事態」を多数生んだことを改善せず、医療・公衆衛生体制の抜本的な強化に取り組んでいないためである。知事は「入院が必要な患者は入院いただいている」との答弁を繰り返してきたが、高齢者施設では施設に留め置かれ、その結果、対応が遅れて死亡者が出るケースが多数起こった現実を全く踏まえないものである。しかも、府が確保した臨時医療施設(入院待機ステーション)の病床の第6波で一日11人の受け入れにとどまり、さらに借り上げた宿泊料用施設として運用したビジネスホテルは3施設合計で令和3年度15.8%の稼働率であった。決算審議では、これら経験と教訓を今後に生かす上で、6波及び7波の施設死亡者数等、実態把握が必要であるにもかかわらず、まともに把握していないことが明らかとなった。

第三は、子育て世帯の支援として教育費等負担軽減や、中小企業支援と一体の賃上げと雇用確保にまともに取り組めていないためである。本府の合計特殊出生率は3年連続低下、京都市が2年連続全国一人口が減少する都市となる中、一貫した経済的支援で、住み続けられる条件を整えることが必要であるにもかかわらず、知事は、中学校給食の実施と無償化について「学校給食法により実施、運営等は市町村が担い、食材費である給食費は保護者負担」と答弁するなど、保護者の実態に寄り添わない姿勢を示した。さらに、全国で約半数の府県で全額公費負担となっている、高校生のタブレット導入について、世論に押されて一部負担は導入したものの、わずかにとどまった。

第四は、府民の暮らしを支える施策を優先すべきときに、多額の財政負担が予想される大型開発の推進を続け、府民の声を軽視する府政運営のためである。多大な財政負担に加え、環境破壊等、問題は山積し、反対や批判の声が広がっているにもかかわらず、副知事が北陸新幹線建設促進大会に何度も参加し、23年度着工を狙うなど、与党PTに追随する姿勢を示していることは重大である。また北山エリアの整備について、住民説明会を昨年11月に実施して以来、いまだ実施せず、そればかりか、推進のための「ニュースレター」を発行し、再開発に反対する意見を敵視するかのような内容を掲載するなど、府民を分断していることも問題である。さらに、書面審査で、府立大学学生体育館の使用実績が明らかとなり、土日祝日入れて約30日程度しか利用できないにもかかわらず、北山エリア整備手法等検討業務においてスポーツイベント等75日間が示され、「学生利用前提」と答弁してきたことが脆くも崩れ去った。

第五は、まるで「国の出先機関」であるかのように公務の民間開放を国と一体に進め、自治体の役割をゆがめているためである。水道事業について、「広域化ありきではない」と言いながら、今年度にも市町の浄水場など廃止し、経営統合する広域化推進プランを強引に決めようとし、市町村からも異論が上がっている。また、消防広域化についても、住民には全く知らせないまま、京都市以南の消防指令センターを京都府・市消防学校に設置しようとするなど具体的に進めている。

第18号議案「令和3年度京都府水道事業会計決算を認定に付する件」は、過大な需要予測にもとづく建設負担水量を市町におしつけ高い水道料金を生んでいることへの見直しをせず、さらに水道事業の維持に広域化への道のみを示し続けているため反対した。

なお、第3号議案「職員の定年の引上げ等に伴う関係条例の整備等及び経過措置に関する条例制定の件」について、地方公務員法の改正に伴うもので、給与水準が国水準どおり「60歳以前の7割」という点には大きな課題があり、引き続く改善を求めた。

 

3、コロナ禍と物価高のもと、議員団は、開会直後の9月13日に国政交渉を行い、各地でつかんだ深刻な実態や切実な要求を届けるとともに、「電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」を活用した追加補正予算を速やかに実施するよう、京都府に迫った。また、10月12日には、「いのちと暮らしを守る大運動」として、府議団作成の府民アンケートをスーパー前で集めるスタート宣伝を行うなど、深刻となる府民の暮らしの実態をつかみ、可視化する取り組みの先頭に立ってきた。さらに10月30日には、議会中に「予算要求・府政報告懇談会」を開催し、議会論戦の特徴を報告するとともに、幅広い団体や個人から、予算への要望をお聞きし、閉会本会議後に、知事に来年度予算要望書を提出した。

こうした中、本議会にコロナ禍と物価高対策として、当初提案の第1号議案「令和4 年度京都府一般会計補正予算(第6号)」および最終本会議に提案された第26号議案「令和4年度京都府一般会計補正予算案(第7号)」について、それぞれ賛成した。同時に党議員団は、現在の事態が先行きの見通せない「非常事態」であるとし、緊急対策と新自由主義の歪みを大本からただす立場から、具体的に提案し実施を求めた。

当初提案の補正予算には、中小零細企業や医療機関等への電気代など固定費支援は盛り込まれていないことを指摘したが、最終本会議で、不十分ながら医療機関への電気代等固定費支援が実現することとなった。

一方、最終本会議で提案された、補正予算96億円余のうち、半分が全国からの旅行支援となっており、「旅行支援より生活苦対策を」の声にこそ応えるべきである。

また、「年末年始緊急生活支援事業」は、今回、社会福祉協議会が実施するため、予算化されないまま12月を迎えることとなっており、昨年度同様にNPOやボランテイアなど幅広い府民のみなさんの自主的取り組みへの支援の具体化を強く求めた。

さらに、「原油価格・物価高騰等小規模事業緊急支援事業」は、多数の申請にこたえるため予算を増額するものにとどまっており、品不足による納品の遅れ等への対応、新たな申請への対応等、期日を延期して実施することを求めた。

 

4、西脇知事の強引な手法が、露骨に明らかになる中、府民の幅広い運動に応える論戦をしたのは、わが党議員団しかないことが改めて浮き彫りとなった議会であった。

ゼロゼロ融資利用が4万7000件にのぼり、その返済や新たな資金需要にも応えられるように、制度融資と別枠対応をするように提案し実現を求めた。また、府内農業経営者は14181、5年前より3835減少、耕作面積は18440ha、1212ha減少(2020年農業センサス)となり、米価下落、肥料高騰等によりさらなる離農や地域の維持ができない事態に対し、緊急に肥料高騰対策、米価下落対策を実施することを強く求めた

こうした世論と運動のもと、子育て支援医療費助成制度について、拡充の方向が示されたことは重要であるが、前回、老人医療費助成制度の改悪と一体に拡充されたことをふまえ、財政を口実に、今回もさらなる改悪がされないよう、むしろ両方拡充することが必要である。

本議会中に、府立文芸会館の存続を求める署名が6500筆を超えて京都府に提出された。中には、無名塾の仲代達矢さん、劇団民藝代表の奈良岡朋子さん、狂言師の茂山あきらさんなど著名な芸能関係者も賛同されるなど、全国的にも注目がされるうねりが広がっている。貴重な府民共有の財産であり、北山エリア再開発に乗じて、廃止をすることは断じて認められず、存続させるべきである。

一方、「京都府総合計画特別委員会」が設置され、京都府総合計画の見直し(中間案)を審議したが、同時並行で実施した中間案に対する府民からのパブリックコメントの締切を前に、策定検討委員会に府民意見の反映していない最終案が示され、論議された上に、パブリックコメントの扱いについては「座長一任」までとりつけるなど、府民の声を軽視した姿勢が府政運営全体にあらわれており、厳しく監視・批判することが必要となっている。

 

5、今議会には、消費税減税とインボイス実施中止を求める請願等51件が寄せられたが、すべて他の会派が反対し否決された。これで、「オール与党」は4年間に寄せられた請願1904件全てに反対し、相変わらずの時代遅れの態度をとり続けている。

意見書については、わが会派から「旧統一協会・勝共連合と政治家との癒着究明・被害者救済を求める意見書」案を提案したが、これに対し、府民クラブ会派から対案が出されることになった。しかし、内容はほぼ一致しており、本来共同提案すべきものである。これもいずれも自民・公明・維新が反対した。なお、府民クラブ意見書案にわが会派は賛成したが、わが会派提案の意見書案には反対の態度をとった。

また、自民・公明・府民クラブ提案の「エネルギー価格高騰による国民生活や事業活動への影響緩和を求める意見書」には、「エネルギーの安定供給」を口実に、原子力を「不可欠な脱炭素エネルギー」「将来にわたる選択肢として強化していく」とし、政府に追随し、府民の原発ゼロを求める願いに真っ向から背くものである。もともと、この意見書案を発議したのは、府民クラブであり、わが党議員団は「この意見書案を京都府議会として可決することは、府民の願いに背くことになる」として、原子力部分の削除を求めるなど、最後まで成立されないよう働きかけたが、わが党以外のすべての議員の賛成で可決することとなったことは、きわめて重大である。

また、3会派提案の「女性デジタル人材育成の推進を求める意見書」は岸田政権がまとめた「女性デジタル人材プラン」の実態は、人材不足のIT分野に、「柔軟な働き方を促す」などとして、臨時の労働力として女性を確保しようとするもので反対した。

わが党会派は、「消費税率の5%への減税とインボイス制度の実施中止を求める意見書」「マイナンバーカードの利用拡大、取得義務化につながる『健康保険証の原則廃止』等の中止を求める意見書」「原子力発電所の新増設などの新方針撤回を求める意見書」など国政の重要問題等について提案したが、いずれも「オール与党」が否決した。

 

 先行きの見えない物価高やコロナ第8波の様相を呈してきており、年末年始の対策も含め、福祉の増進をかかげる自治体本来の役割をいまほど京都府が発揮すべき時はない。そのためにも、党府議団として、いっそう共同の力で政治を動かすために全力をあげるとともに、来春の統一地方選挙で、必ず勝利するために力を尽くすものである。

2022年9月定例議会を終えて.pdf

9月定例議会閉会 府民の「非常事態」の中で府は緊急対策を実施せよ

2022/11/03 更新
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IMG_8723.JPG 9月12日に開会した9月定例府議会は、11月2日に閉会しました。今議会は、長引くコロナ感染禍に加え、原油物価高騰、高齢者医療制度の社会保障の大改悪など、府民のいのちと暮らしは「非常事態」ともいうべき事態であり、府民を守る府政の役割発揮が問われました。また、社会保障の大改悪の一方で「大軍拡」の企て強行、統一協会と自民党をはじめとする各党の癒着と私物化が大問題になった中で各党の姿勢が厳しく問われた議会でもありました。

日本共産党府会議員団は、本会議質問、常任委員会審議、2021年度府決算審議、府総合計画審議、知事総括質疑などを通じ、府民の運動と結んだ論戦を行いました。

 

2日の最終本会議本会議では、2021年度一般会計の認定を提案された補正予算を含む8件の議案採決が行われました。日本共産党府会議員団は、第16号議案「令和3年度京都府一般会計及び特別会計歳入歳出決算を認定に付する件」、第18号議案「令和3年度京都府水道事業会計決算を認定に付する件」の2件に反対し、他の議案に賛成しました。

また緊急で提案された第26号議案「令和4年度京都府一般会計補正予算案(第7号)」については、いずれも深刻な物価高騰の中で医療機関、社会福祉施設等、また伝統産業の産地組合等、農家等を支援するもので賛成しました。

全額国の交付金ですが96億円余のうち、半分が全国からの旅行支援となっています。「旅行支援より生活苦対策を」の声があがっており、非常事態ともいうべき府民の暮らしを支える施策が必要です。

 

さらに、討論に立った西山議員は以下の点を指摘しました。

「医療機関、福祉施設等光熱費緊急支援事業について、対象を院内保育所等にも幅広く支援いただくとともに、今回対象外となった京都市内の高齢者施設や障害者施設について、京都市内も同様に具体化されるよう求めます。年末年始緊急生活支援事業については、昨年度よりも事態が一層厳しくなっているもとで、昨年度同様にNPOやボランテイアなど幅広い府民のみなさんの自主的取り組みへの支援を求めます。

原油価格・物価高騰等小規模事業緊急支援事業については、多数の申請にこたえるため予算を増額されるものですが、品不足による納品の遅れ等にも対応できるよう、また新たな申請にもこたえられるよう期日を延期して実施することを求めます。」

 西山議員の討論全文

20221102‗西山議員・議案討論.pdf

議案態度一覧

9月議会議案態度(11月2日議決分).pdf

2023年度 京都府予算に関する申し入れ

2022/11/03 更新
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コロナ禍・物価高による危機的な事態に対し、府民に寄り添い、自治体本来の公共の役割を発揮する京都府に

  DSC01286 (2).JPG11月2日、日本共産党府会議員団は京都府に対し、2023年度予算に対する申し入れを行いました。

 緊急事態といえるコロナ禍や先行きの見通せない物価高の影響に対し、いまほど、国も自治体も住民によりそい、緊急にどう対応していくのかが、問われている時はありません。また、少子化や高齢化、貧困と格差など、いっそう矛盾が広がっており、政治の責任は極めて重大です。

 これらは、コロナ禍や物価高、円安に加え、賃金が上がらず、社会保障給付費等の削減、自己責任を迫る長年にわたる新自由主義的政策の矛盾が噴出したもので、緊急対策とともに、大本のゆがみも同時にただし、将来が見通せるようにすることが求められています。

ところが、政府は、これらの事態の打開策としてデジタルトランスフォーメーションの推進により、あたかも何もかも解決できるかのように描きながら、いっそうの自己責任を住民に押し付けながら、公務の民間開放や大型開発がさらに狙われています。また、老朽原発の稼働延長や小型原発の開発、改憲や軍事費の二倍化も強引に進めようとしています。

今年四月に実施された知事選挙を踏まえ、京都府総合計画の見直しが検討されており、12月議会に提案される予定となるなか、国と同様に、出先機関のような姿勢を取り続けていることが、府民にいっそう厳しい事態を強いることになっています。まさに今、自治体をめぐる大きな分岐点ともいえる時期に直面しており、「福祉の増進」をめざす自治体本来の役割を発揮することこそ求められています。

以上の立場から、日本共産党府会議員団は、京都府の来年度予算編成と、緊急に取り組むべき課題について年末・年度末対策など補正予算も含め、「緊急要望」37項目、「分野別要求」164項目を提案し、予算化・施策化をされるよう申し入れました。

 申し入れは、原田団長挨拶のあと、光永幹事長が「今年は、コロナ禍に加え物価高が暮らしと京都経済を脅かしており、非常事態という認識で対応して欲しい。緊急対策は12月議会待つことなく、また越年対策も含め具体化を求めるとともに、浮彫になった新自由主義の矛盾のツケが各分野に噴出しており、大本の転換を緊急対策と一体的に進めることが不可欠。そのためにも北陸新幹線や北山エリアなど不要不急の事業は見直すこと。これら含めた公の役割が問われています」と対応した古川副知事に求めました。

 

 全文は以下の通りです。

2023年度 京都府予算に関する申し入れ.pdf

2022年10月27日 決算特別委員会知事総括質疑 (速報)

2022/10/28 更新
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 27日、決算委員会知事総括質疑が行われ、浜田よしゆき議員と島田けい子議員が西脇知事と質疑を行いました。大要をご紹介します。(写真はKBSテレビ画面から)

 浜田よしゆき議員

hamada 1 .JPG1.コロナ禍・物価高騰下における府民や事業者への支援について

2.本府の福祉医療制度について

3.北山エリア整備計画について

4 .その他          

全文はこちらから

知事総括質疑 浜田議員.pdf

 

島田けい子議員

simada 1.JPG

1.新型コロナウイルス感染症の医療提供体制について

2.南丹みやま診療所について

3.その他            

全文はこちらから

島田議員 知事総括質疑.pdf

"物価高騰 医療費は2倍" アンケートに切実な声 「いのちと暮らし守る大運動」を

2022/10/12 更新
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  20221011 堀川丸太町アンケート①.JPG     

 日本共産党京都府議団(原田完団長、12人)は11日昼、買い物客が行き交う京都市上京区のスーパー前で宣伝し、物価高騰が襲う中、府民の声や行政への要望を聞くアンケートに取り組みました。党府議団などが呼びかける暮らしを守る大運動の一環です。

   参加した各府議がマイクを握り「岸田政権には大変な暮らしを打開する施策がない。懐を温めるため、消費税減税、中小企業の支援と最賃引き上げを直ちに実行させましょう。みなさんの声を開会中の議会に届けていきます」と訴えました。

 買い物客や通行人らから「10月から医療費が3000円から6000円に2倍になった。介護保険の負担も重い」「年金と生活保護費を合わせて月10万円ちょっと。持病で食事に気をつけないといけないのに、食料品が値上がりして困る」「国保料が高い。減免しているが払えず短期証をもらっている。パートの時給は最低賃金すれすれ。時給1500円はいいですね」

「建築関係で仕入れの遅れ、資材の値上がりで大変 社会保険料など負担が多くて給与上がらない」

など切実な声が寄せられました。

 

 党府議団は府内各地で一斉に対話・アンケートを進め、いのちと暮らしを守る大運動に取り組みます。