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KBSテレビ放映計画撤回を求める申し入れ

1982/03/28 更新
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KBSテレビ放映計画撤回を求める申し入れ


 府の広報事業として放映されているK・B・Sテレビ「あすの京都」三月二十八日、二十九日放映分は、荒巻副知事らによる「三府総」の紹介が予定されている。
 「三府総」は昨年十二月、知事が決定したものであるが、三月十七日告示でたたかわれている知事選挙のなかで、候補者である林田現知事はこの「三府総」をみずからの公約として大きく宣伝しているところである。
 これを選挙運動期間である今の時期に、現に選挙戦のなかで一方の候補者である林田悠紀夫氏の側にたって積極的に働いている荒巻副知事がテレビを通じて広範な府民に紹介、宣伝することは、林田氏の当選をめざす明白な選挙運動である。このこと自体、選挙運動放送の公正を期しての定めである公職選挙法第一五一条の五違反であるばかりでなく、現職知事の選挙運動を府の事業として公費をもっておこなうこの行為は、明白な背任行為であり、府政私物化の典型である。
 林田知事はこれまでにも府の広報級誌を用いて選挙目あての個人宣伝や、開発事業の誇大宣伝をおこない、知事選告示の直前には新聞紙面の大幅な府費買取りによる異常な宣伝もおこなってきた。さらに各種の「見せる」建設事業の竣工式を「実績」の誇大宣伝の場として利用、四月以降に実施を予定し明年度当初予算に計上していた丹後勤労者福祉会館の竣工式まで、にわかに予算流用をしてまで三月に繰り上げ実施しようとしているのである。
 これら一連の府政私物化の事実は、林田氏の公正・明朗などという公約は口先だけであり、その実態はまさしく不公正・陰湿そのものであることを示している。これまた知事の座を維持する為には公の資金、公の事業を動員することを当然と考える林田氏の権力的体質を自ら暴露するものである。
 即刻この放映計画を撤回すべきである。
 以上、強く申し入れる。

 一九八二年三月二十四日

KBSテレビ放映計画撤回を求める申し入れ[PDFファイル 1ページ/207KB]