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経ヶ岬基地の日米共同使用に関する申し入れ

1982/11/10 更新
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京都を核戦争の戦場にするな

経ヶ岬基地の日米共同使用に関する申し入れ

府議団


 共産党・革新共同議員団は十一月十日、林田知事に航空自衛隊経ケ岬レーダー基地の日米共同使用に関する申し入れを行ないました。全文は次のとおりです。


 政府はさる四日、府下竹野郡丹後町の航空自衛隊・経ケ岬レーダー基地の日米共同使用について、アメリカ政府に対して合意・承認した。これは核兵器積載米艦の相次ぐ舞鶴入港に続く米軍に対する本府の基地提供であり、わが国の安全、府民の安全の立場から断じて認めることはできない。
 先制的限定核戦争構想を推進しているレーガン大統領に、鈴木首相が「防衛分担」の強化を約束して以来、対ソ戦を前提とした、日本海における日米合同演習、核積載艦の舞鶴入港が相次いでいる。これは宗谷・津軽・対馬の三海峡封鎖による「日本海海戦」を想定しての訓練であり、その基地として舞鶴港の占める軍事的役割の重要性を示しているものである。
 今次、日米共同使用の合意承認が経ケ岬のほか、小松航空基地、輪島レーダー基地と同時に行なわれたことも、今日の日本海側の軍備強化を示すもので、これがわが国をとりまく、政洽・軍事情勢を緊張させるものであり、アメリカ政府の出方ひとつで府民を核攻撃の危機にさらすものであることは明白である。
 今日、航空自衛隊と共用の空港建設を推進する動きが、中丹地方で現われているが、これは林田府政が議会に隠して行った空港立地調査を基礎としたものであり、今日の情勢は、林田府政がこの空港謁査を隠密裡に行ったことの真の意図を改めて浮きぼりにしている。
 さらに、今次の合意・承認にあたって政府は日米安保条約にもとづき、米軍に基地を提供する場合、あらかじめ関係都道府県及び市町村の長の意見を聞かなければならないという法律の定めにも拘らず、関係住民への影響が「軽微」であると称して、知事、町長に対する何らの意見聴取もおこなうことなく、この重大な決定を行っているのである。
 府民の生命を「軽微」としたこのようなやり方を、わが議員団が認めることができないことは当然である。
 わが議員団は府民の生命を守り、わが国の安全を守る立場から知事が経ケ岬レーダー基地の米軍使用に反対し、共同使用の合意・承認を撤回することを強く政府に要請されるよう、ここに申し入れる。

経ヶ岬基地の日米共同使用に関する申し入れ[PDFファイル 1ページ/321KB]