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申し入れ

「部落ここに生きる」に関する申し入れ

1984/07/13 更新
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抗議と申し入れ


 京都「人権啓発映画」制作実行委員会が「部落ここに生きる」と称する映画を作製した。個々の団体が映画をつくり上映するのは自由である。問題は京都府がこの映画の作製にあたって二千万円の補助金を出し、さらに府同対室の名で府下の自治体にたいして一方的にこの映画と請求書(一本あたり三十万円)を送りつけていることである。
 この映画は、監督、土方鉄氏自身が述べているように、「部落の過去と現在を重ねあわせて」(京都部落史研究所発行「こぺる」八十四年七月号)とするなど方法的にも問題がある。
 そのうえなによりも問題なことは、啓蒙、啓発活動の最低の条件である「事実に基づいて」が守られていないことである。三保川ダム貯水問題、長田野工業団地就職問題、八幡団地入居問題、園部町木崎における堤防問題等あきらかに事実に反する描写がされている。京都府当局は、内容も見ずにこのような事実に反する映画にたいして補助金を出したことを反省し、補助金の返還を求めること。
 また自治体の自治権を踏みにじった一方的な送付をただちに撤回すること。

京都府知事 林田悠紀夫殿

一九八四年七月十三日

日本共産党京都府委員会
日本共産党・革新共同京都府会議員団

「部落ここに生きる」に関する申し入れ[PDFファイル 1ページ/289KB]