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申し入れ

医療機器におけるB型肝炎感染防止に関する申し入れ

1987/08/05 更新
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医療機開におけるB型肝炎感染防止に関する申し入れ

一九八七年八月五日

日本共産党・革新共同京都府議会議員団

京都府知事 荒巻禎一殿


 最近、医師や看護婦など医療従事者が病院内でB型肝炎ウイルスに感染し、相次いで死亡する事故が発生し、社会問題化している。
 三重大学医学部附属病院では、小児科の医師と看護婦が感染し、医師二人が死亡している。大阪府内の岸和田市民病院では、看護婦がB型肝炎のウイルス保有者から採血の際、誤って注射針を指に刺し感染、劇症肝炎となり死亡している。
 B型肝炎の感染を防ぐためには、予防ワクチンの接種が必要だが、三重大学附属病院の事故の場合、該当者は全員ワクチンの接種を受けていなかった。その背景として、ワクチンが不足しており、申込みから接種まで一年もかかるうえ、ワクチン代が一回分約二万円と高く個人負担であるため、接種が医療従事者個人の意志に任されている現状がある。
 本府においても、発病者がでているなどB型肝炎感染事故の危険とその背景になっている現状は同様であり、医療従事者の命と安全を守るために、緊急に予防対策を講じるべきである。そこで以下の諸点について対策を申し入れるものである。

(1)府内医療機関におけるB型肝炎の感染防止対策の現状を調査し、予防措置を徹底するよう指導すること。
(2)予防ワクチンの増産を政府に要望するとともに、その確保に府としても全面的に協力すること。
(3)府立病院、府立医大附属病院などの府職員については、予防ワクチンの接種を無料化するとともに、民間病院にたいする補助制度を検討すること。

医療機器におけるB型肝炎感染防止に関する申し入れ[PDFファイル 1ページ/143KB]