資料ライブラリー

申し入れ

「地域改善対策啓発指針」の徹底を再度求める申し入れ

1987/11/21 更新
この記事は 3 分で読めます。

「地域改善対策啓発指針」の徹底を再度求める申し入れ


 「地域改善対策啓発推進指針」は「解同」の蛮行、利権あさりとこれに癒着した一部自冶体を批判し、強く是正を求めた積極的なものである。わが議員団は既に九月府議会で、これを正しく受け止めない本府の同和行政の問題点を指摘し、抜本的に改めるよう求めてきた。その第一は、解放新聞が掲載した本府の見解が「啓発推進指針」を否定していること。しかも、市町村にも「指針」を徹底していない問題である。さらに、府教育委員会も「啓発推進指針」を否定している問題である。第二は、「部落解放基本法」制定要求運動に今なお本府が参加し、荒巻知事がその京都府実行委員会名誉会長を務めている問題である。
 しかし、わが議員団の指摘にかかわらず、本府および府教育委員会が「指針」の積極性を認めず、「解同」に迎合・癒着した姿勢を改めていないことは極めて遺憾である。これらは破綻ずみの「解同」路線を継続し、差別解消に逆行するものである。
 八木町では生徒の発言をめぐって、学校内に教育的に正しく指導されていたにもかかわらず、町教育委員会の主催する会合に「解同」が出席して八木中学校の教育を点検、さらに全教員を参加させ、それぞれ詰問し、深夜にわたる事実上の「確認会」がおこなわれている。教育長は「差別かどうかは運動団体が決めるもの」と言明している。こうしたことが八木町でおこるのは、啓発指針をおろさず正しく指導していないからである。
 この事態に対して文部省の同和教育担当者は、学校内で起きた差別事象は学校が自主的に教育的解決を図ることが原則である。深夜にわたる集会が行われたり、教育委員会関係者などが差別の有無の判断は運動団体が行うというような発言をしたのはもってのほかであり、教育委員会に対し必要な指導を行うと表明している。かが議員団は府教育委員会の同和教育の基本姿勢に関し、あらためて次の通り申し入れるものである。

一、「解同」に迎合・癒着した「地域改善対策啓発推進指針」否定の態度を直ちに改めること。
二、府立学校および府下市町村教育委員会に「指針」の主旨を徹底すること。
以 上

一九八七年十一月二十一日

京都府教育委員会

委員長 谷口 良三 殿

日本共産党・革新共同京都府議会議員団

「地域改善対策啓発指針」の徹底を再度求める申し入れ[PDFファイル 1ページ/192KB]