資料ライブラリー

申し入れ

関西電力・福井県原子力発電所の重大な危険をはらむ「出力調整試験」に関する緊急申し入れ

1988/01/29 更新
この記事は 3 分で読めます。

関西電力・福井県原子力発電所の重大な危険をはらむ「出力調整試験」に関する緊急申し入れ


 関西電力は一九八六年一月一日から四曰間、福井県の原子力発電所美浜一号機、三号機、高浜四号機、一九八七年の一月一曰から四日間、同大飯二号機の四機の原子力発電機の「出力調整試験」を営業運転中行なったことを公表した。このほかにも福井県の調べで、一九七五年以来、国民に隠れて営業運転中に出力を急速に低下させる極めて危険な「出力調整試験」を十二回にわたって行なっていたことが明らかとなった。
 すでに、関西電力は、一昨年来、福井県の四機の原子力発電機の主要器機である蒸気発生機内に、政府と国民に隠して、新たな部品を取付けるエ事を行ない、この部分の脱落が原因で、運転中の原子炉が緊急する事故が発生し、政府原子力安全委員会から、ただちに撤去するよう厳重注意を受けるという、原子力発電所の安全運転に反する重大な背信行為を行なっている。
 よって、つぎの点にっいて本府がただちに必要な措置を取り、府民の安全に責任ある立場を貫らぬくことを求めるものである。

一、今回の「出力調整試験」についての事実経過を本府の責任においてただちに調整し、必要なデータを入手すると共に議会および府民に報告すること。
一、関西電力に対して、こうした重大な危機をはらむ「出力調整試験」を府民に隠して実施した事について厳重に抗議するとともに、今後、こうした危険な「試験」などが行なわれることがないよう、原子力発電所の安全対策と事故時の対応について、関西電力との適切な連絡・協議に万全を期すこと。

一九八八年一月二九曰

日本共産党・革新共同京都府議会議員団

京都知事 荒巻禎一殿

関西電力・福井県原子力発電所の重大な危険をはらむ「出力調整試験」に関する緊急申し入れ[PDFファイル 1ページ/351KB]