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天王レジデンス問題についての申し入れ

1988/05/12 更新
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天王レジデンス問題についての申し入れ

一九八八年五月十二日

日本共産党・革新共同京都府議会議員団

京都府知事 荒巻禎一殿


 府道里尻大久保線の建設用地取得に関連して発生した「天王レジデンス」問題は、既に都市計画決定された道路敷予定地内での建設許可、入居者への立ち退き補償金の家主に対する異常な支出など、通常の行政手法が適確に実行されておれば起こりえない極めて異常な事態である。
 この事件は現に被害者が出ており、また家主が元宇冶市福祉事務所長、現城南衛管助役という自治体幹部職員であることからも府政に対する府民の不信を招いても当然と言わなければならない。
 とりわけ入居者に対する立ち退き補償金が、実際の補償対象者でない人物名の委任状によって家主に支出され、あるいは委任状のない入居者の補償金も家主に支出し空室についても委任状があるとして支出されているのである。家主である辻氏の公金詐取は明白であり、府当局の公金不正支出の疑いは極めて濃厚であり、放置できない問題である。
 しかも本府が用地取得後右家主においてその用地を駐車場として賃借人に使用させ、賃借料を無断で徴収し、値上げさえしているなどは言語道断である。
 わが議員団は四月中旬から府宇治土木事務所に対して、また衆議院地方行政委員会で寺前議員がこの問題で質問した後は府土木建築部に対して事実調査の早急の実施と経過報告を求めてきたが、今日に至っても未だに結論を見ないことは極めて遺憾である。
 わが議員団は、今後同様の問題発生を防ぐためにも、この問題を早急に解決するために、あらためで次の通り申し入れ、文書による回答を求めるものである。

一、既に都市計画決定された道路予定地内に、鉄骨三階のこの建物の建築確認が支障なく出されたことの理由と是非、ならびにこの建物自体に対する補償金額の是非、今後の処置を明らかにされたい。
二、入居者に対する損失補償の内容を明らかにするとともに、これが前記のとおり異常な支出となった経過と理由、責任、今後の処置を明らかにされたい。
三、公金不正支出の当事者とこれを許した者、また公金を詐取した辻氏の社会的責任をどのように追及するのか明らかにされたい。
四、駐車場使用料の明細と今後の処置方針について明らかにされたい。
五、宇治市小倉町天王五五番地の六を土地開発公社が取得した経過と理由を明らかにされたい。

天王レジデンス問題についての申し入れ[PDFファイル 1ページ/256KB]