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天皇死去に伴う知事の対応についての申し入れ

1989/01/07 更新
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天皇死去に伴う知事の対応についての申し入れ

一九八九年一月七日

日本共産党・革新共同京都府議会議員団

京都府知事 荒巻禎一 殿


 本日、天皇が死去した旨発表された。
 天皇の病状悪化が伝えられて以来この三ヵ月余の間、病状報道をはじめとする異常な天皇美化キャンペーンが行われ、政府、地方自治体と議会も憲法の国民主権の原則を踏みにじり、天皇の元首化に道を開く反動的対応をすることによって、天皇礼賛があたかも国民世論であるかのような雰囲気の醸成に努めてきたことは、極めて遺憾である。
 天皇が死去した現在、政府、自民党をはじめとする改憲勢力による憲法違反の天皇礼賛、元首化の言動、大キャンペーンと、国民に対する服喪の押しつけがこれまでの何倍もの規模で強行されることが予想されるが、このような事態は国民主権の憲法の立場とは全くあいいれないものであって、絶対に許すことが出来ないことは言うまでもない。
 以上の立場から左記の通り申し入れるものである。

一、弔意表明など憲法違反の行為を議題とする府議会臨時会は招集せず、開催の請求が行われても、これに応じないこと
一、歌舞音曲の停止など、服喪や「自粛」を当然とする反動的キャンペーンに同調する弔意表明などは行わず、慎重に対処すること
一、政府の動向にかかわらず、本府が予定している行事などはすべて予定通り実行すること。また本府の施設を使用して開催を予定されている行事について、自粛や変更を求めないこと
一、民間の各種の催事が予定通り行われるよう知事として申し入れるなど、明朗な府民生活が通常通り確保されるよう努めること

以 上

 議員団はこの日、府教委に対しても同趣旨の申し入れをおこないました。(なお、府教委には、教職員・生徒への弔意の強要をしないことも申し入れています)

天皇死去に伴う知事の対応についての申し入れ[PDFファイル 1ページ/146KB]