資料ライブラリー

申し入れ

美浜原発2号機の事故原因の徹底究明と、国民の不安にこたえた加圧水型軽水炉の総点検を要求する申し入れ

1991/02/12 更新
この記事は 3 分で読めます。

 日本共産党京都府委員会と府・市議団は九日の美浜原発事故発生を重視し、次の申し入れを行いました。下京区関電京都支部の申し入れは、こくた恵二府民運動部長、西山ひでたか、太田かつすけ両府議高橋昭三、かとう節子両府議候補、山本正志京都市議をはじめ国会議員、同候補秘書ら十人が参加しました。

美浜原発2号機の事故原因の徹底究明と、国民の不安に
こたえた加圧水型軽水炉の総点検を要求する申し入れ

一九九一年二月十二日

関西電力株式会社社長 森井清二殿

日本共産党京都府委員会
日本共産党・革新共同京都府会議員団
日本共産党京都市会議員団


 貴社の美浜原子力発電所2号機の今回の事故は、原発の主要機器の事故で緊急炉心冷却システムが作動するという、国内の事故としては最大のものであり、京都府民に原発に対する不安を与えています。この事故の原因の徹底的な究明と、放射能漏れによる国民生活への被害をださない対策が必要です。
 今回の事故は曰本共産党が指摘してきたように、蒸気発生器への不安が現実のものであることを示し、「安全神話」が日本でも根拠がないことを証明しました。「安全神話」は真剣な安全対策を推進するうえで最大の障害であり、「安全宣伝」をやめて米ソニ重大事故の教訓をくみいれ加圧水型軽水炉の総点検を行い、その結果に応じて永久停止、改修、出力低下などの緊急措置をとることを求めてきました。
 日本共産党は今回の事故に対して、貴社に次の対策をとられるよう求めます。
①美浜原発2号機の事故原因の徹底究明とデータ公開。
②加圧水型原子炉の総点検。
③一定以上の施栓率の高い原子炉の運転休止(大飯1号機、高浜2号機、美浜1号機など)。
④蒸気発生器の取り替えは、十分な安全が確保されるまで行わないこと。

以上


(注)蒸気発生器
 原子炉で発生する熱から、発電気のタービンをまわす蒸気をつくる熱交換器。日本では全国十七基の加圧水型原発にニー三基とりつけられています。美浜原発は二つの蒸気発生器があり、三千二百六十本の逆U字型の細管のなかを、一五七気圧、三一〇度前後の熱水が通っています。(「赤旗」2月11日付)

 四府議候補も申し入れ

 日本共産党の、さど一郎(舞鶴)、塩見としはる(福知山、天田・加佐)、吉崎久(綾部)、下垣あきら(宮津・与謝)の四府議候補は十二日、関電美浜発電所を訪れ、同型全原発の総点検などを求めました。

美浜原発2号機の事故原因の徹底究明と、国民の不安にこたえた加圧水型軽水炉の総点検を要求する申し入れ[PDFファイル 1ページ/83.3KB]