生産緑地の指定等に関する緊急申し入れ
宅地並み課税の実施にともなう生産緑地指定について議員団は西山とき子府副委員長(代理)とともに次の申し入れをおこないました。農家の強い要求や世論の中で京都府はこの後、十二月に打ち切っていた指定申請を三月末まで延期することを決めました。
生産緑地の指定等に関する緊急申し入れ
一九九二年一月十七日
日本共産党京都府委員会
日本共産党京都府議会議員団
京都府知事 荒巻禎一 殿
本年四月から実施される、三大都市圏の特定市における市街化区域の農地に対する宅地並み課税により、都市農業は存亡の危機に直面している。
生産緑地指定の申し出は昨年十二月末で打ち切られたが、各農家は、通り一遍の説明会だけで、短時日のうちに、三十年間の営農を続けるかどうかの決断を迫られ、「一生農業をつづけるかどうかをすぐ決めろと言われても、どうしようもない。」などの声が出されているように、極めて困難な事態に追い込まれている。
このようななかで、東京都や大阪府は、農家の要望をうけて、申し出の締め切りを三月末まで延期する措置をとることを表明し、愛知県でも延長する方向で検討がすすめられている。
本府においても、生鮮・伝統野菜の供給、緑の保全、防災などで、かけがえのない役割を果たしている京都の都市農業・農地を守るため、適切な対応がなされるべきである。
左記の事項については、すでに府議会の場で指摘してきたところであるが、改めて強く申し入れるものである。
記
1 新生産緑地法は指定期限を定めていないのであるから、当面申請を三月末まで延期するとともに、その後も随時申請を受け付けるようにすること。また、一度宅地で申請した農家に対しても見直しを認めること。
2 市街化区域の農業についての従来方針を見直しした、農林水産省の昨年十一月二十一日付通達で述べている「地域の実状に応じて必要な(農業)施策を実施できる」との内容を受けとめ、ただちに実効ある農業振興策をすすめること。
3 生産緑地の指定申請をしている農地にかかる一九九二年度の固定資産税は、宅地並み課税せず、従来どおり農地並み課税とするよう政府に要求すること。
4 五百平方メートル未満のため生産緑地の指定が受けられない農地に対しては、固定資産税の減免措置が講じられるようにすること。
以上
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