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ロシアによる日本海への放射性廃棄物投棄中止に関する申し入れ

1993/10/21 更新
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ロシアによる日本海への放射性廃棄物投棄中止に関する申し入れ

一九九三年十月二十日

京都府知事 荒巻禎一様


 日本海への放射性廃棄物の投棄は絶対にゆるせません。核軍拡競争の結果として無責任な日本海の汚染が引き起こされています。放射性廃棄物の日本海への投棄を二度と許さないために、断固とした抗議の意思表明と緊急の取り組みが求められています。
 ところが、政府は、従来から海洋投棄することを公言してきたロシア政府に対して、十月十三日発表の日露共同声明でも、放射性廃棄物の海洋投棄の禁止措置についてなんら明確な約束を取り付けていませんでした。
 日本共産党は、昨日、ロシアの放射性廃棄物の海洋投棄に厳重に抗議する談話を発表し、その中で「ロシア政府も加盟する放射性廃棄物などの海洋投棄の国際的な規制を取り決めたロンドン条約は、高レベル放射性廃棄物の海洋投棄を禁止し、低レベルのものにも特別の許可を必要とする規制の枠をはめ、さらにその後の条約加盟国会議で低レベルの放射能廃棄物についてもその海洋投棄を一時停止することを決議した。今回の海洋投棄が、この国際条約を乱暴に踏みにじるものであることは明確である」と指摘しました。
 知事が、京都府民を代表してつぎの四点について、ただちにロシア政府および国に対して働きかけられるよう要請します。

一、ロシア政府に厳重に抗議し、今後の放射性廃棄物の海洋投棄を即時中止するよう要請すること。
二、ロシア政府に対し、すでに投棄した放射性物質の種類と総量などの公表と安全対策の措置をとるよう要請すること。
三、国に対し、あらゆる方法でロシア政府にこれらの点についての厳しい対応をせまるよう要請すること。
四、国に対し、海洋投棄された公海域の放射能影響調査を緊急に行い、結果を公表するよう要請すること。

ロシアによる日本海への放射性廃棄物投棄中止に関する申し入れ[PDFファイル 1ページ/66.0KB]