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申し入れ

府政報告 1483 府発注工事の談合疑惑についての申入れ

1997/03/27 更新
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府政報告
No.1483
日本共産党京都府議会議員団
97.3.27

◎すでに各紙でも報道されているとおり、西松建設の平島氏が告発した関西における談合 工事のなかに京都府発注の工事があることが調査の結果あきらかになったので、3月25日、日本共産党府会議員団は以下の申入れを行いました。

府発注工事の談合疑惑についての申入れ

一、今日、政官業癒着による公共工事の浪費が、国と地方自治体の財政危機と政治腐敗を招いていることがますます明らかとなり、国民の憤激の的となっているところである。

一、関西地区の談合の主導権を握っていると言われてきた平島栄・西松建設取締役相談役は、公正取引委員会に対して、「関西地区での平成8年度に発注された872件の工事について、156社が談合を行い自らも調整を行ってきた」と告発文書を申告した。その後、平島氏は申告を取り下げたが、これをもって談合の事実(疑惑)が消えたわけではない。

一、平島氏の申告書に添付された「平成8年度業界調整物件(872件)」に京都府発注工事が含まれていたことは極めて重大である。
 その一部を紹介すれば、8月9日熊谷組落札の国道162号笠トンネル災害防除工事(請負金額1億2900万円)、12月27日大林組落札の京都縦貫自動車道綾部丹波道路舗装工事(5億4300万円)などである。予定額、応札業者と各応札金額を明らかにするとともに、談合の事実について関係者に聴取、結果を公表されたい。

一、新聞報道は、平島氏が告発した業者には少なくとも西松建設、佐伯建設工業、大林組、奥村組、熊谷組、大成建設、佐藤工業、清水建設、戸田建設、鹿島建設の10社が存在すると指摘している。
 平成8年度中にこれらの業者が受注した本府工事(5億円以上、道路公社、下水道事業団分を除く)には桂川右岸流域下水道幹線管渠工事(雨水北幹線1号管渠一西松、鴻池、フジタ、金下JV-104億6850万円)をはじめ3件があり、応札業者を含めればますます多くなることが当然予想される。したがって、平成8年度発注工事について予定額、応札業者と応札金額を明らかにするとともに、関係者に聴取、結果を公表されるべきと考える。

一、平島氏はまた「平成9年度発注大型工事」リストを申告書に添付しているが、予算成立前に公共事業の個別案件について工法から予算額、発注時期までが具体的に記入されていると言われており、もし事実とすれば談合が業者だけでなく政官業の癒着のもとに行われていることであり、極めて重大である。本府として必要な解明が直ちに行われるべきと考える。

一、わが議員団は、これまでから本府発注工事の受注業者から落札前後に特定の政治家に献金されていた事実をはじめ、公共工事をめぐる疑惑を指摘、追及してきたところであるが、本府はその解明にはほおかぶりをしてきた。今日、公共工事をめぐる浪費と疑惑が重大問題となっているとき、本府が誠実かつ真剣に事実関係を調査し、いやしくも府民の指弾をうけないよう強く求めるものである。

1997年3月25日

日本共産党京都府会議員団
団長   西山秀尚

京都府知事
   荒巻禎一殿

府政報告 1483 府発注工事の談合疑惑についての申入れ[PDFファイル 1ページ/75.5KB]