日米合同演習中の自衛隊艦船による漁船接触事故に関する申し入れ
11月7日早朝、日米合同演習中の自衛隊艦船が漁船への接触事故を起こしました。これに関し、日本共産党京都府会議員団は、直ちに知事宛てに申入れをおこないました。
日米合同演習中の自衛隊艦船による
漁船接触事故に関する申し入れ
1997年11月10日
日本共産党京都府会議員団
団長 西山 秀尚
京都府知事荒巻禎一様
去る7日午前5時5分ごろ、若狭湾鷲崎灯台(伊根町)の南東約5キロメートルの海上で、日米合同演習中の海上自衛隊舞鶴地方隊所属の掃海艇「えたじま」が、舞鶴漁協所属の漁船「長光丸」と接触事故を起こした。
この事故により、漁船に、幅20センチメートル、長さ50センチメートル大の穴があき、修理のため操業が不可能となった。
今回の合同演習にあたって海上自衛隊は、訓練区域を「日本周辺海域」とだけ示した通知を、日本海沿岸の府県を通じて漁連に送っただけである。これでは、演習区域がどこか不明で、漁業関係者が注意しようもなく、事故は起こるべくして起こったと言わざるをえない。
今回の日米合同演習は新「ガイドライン」策定後、初の日本海での実施であり、訓練によってさえもこのような事故が起こったことは、新「ガイドライン」の危険な実態をあらためて明らかにしたものである。
しかも、訓練は、6日にカニ漁が解禁されたばかりで、漁業への被害が最も大きくなることが予想される時期におこなわれており、アメリカや日本政府が、軍事優先の立場から国民のくらしや安全をなんら顧慮していないことを示したものである。
わが党は、府民のくらしと安全を守るうえで重要な責任を負っている知事が、日米両政府に、今回の事故に関して抗議するとともに、つぎのことを申し入れるよう要請する。
一 日本海における日米合同軍事演習をやめること。とりわけ漁場での演習をただちに中 止すること。
二 事故による操業休止にたいして十分な漁業補償をおこなうこと。
以上
日米合同演習中の自衛隊艦船による漁船接触事故に関する申し入れ[PDFファイル 1ページ/47.7KB]