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府議会議員定数是正問題について(談話)

1998/12/18 更新
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府議会議員定数是正問題について(談話)


1998年12月18日

日本共産党京都府会議員団
団長 西山 秀尚

 12月定例府議会が、本日18日、閉会した。
 今府議会は、知事提出の議案の審議とともに、一斉地方選挙をひかえ、府議会の「定数是正」が重要な課題となっていた。
 ところが、この「定数是正」について、府民の期待にこたえた是正は何ら行なわれることなく、閉会する事態となったことは、きわめて遺憾である。
 しかも、この「定数是正」については、議会運営委員会・理事懇談会で協議することを全会派で確認しておきながら、わが党議員団を排除した与党会派による密室協議を行ない、「定数是正」を葬りさったことは、許されるものではない。
 わが党議員団は、「定数是正」について、95年国勢調査結果からみて、一議員あたりの人口が宮津・与謝選挙区に対し、西京区で2.79倍、京田辺市・綴喜郡区で2.64倍にもなり、「法のもとでの平等」が大きく侵されている事態を是正すること、さらに、前回定数改正を行なった8年前に比べ、人口増により法定定数が1名増え69名となり、府議会議員の定数条例は、この法定定数より四名も減数となっており、これを是正して、より府民の声が反映できる府議会をつくることを求めた。
 こうした立場は、地方自治法と公職選挙法にもとづく当然め立場であり、府民の期待にこたえたものである。ところが、自民党などは、「財政困難なとき、議会もリストラを」との口実で、「定数を四名削減する」提案を行なった。
 しかし、この「定数削減案」は、議会のチェック機能を弱め、府民を議会から遠ざけようとするものである。いま多くの府民は、「長引く不況の打開と暮らし・営業を守る府政を」、「老後が安心できる介護体制の整備を」など、京都府政が地方自治体としての本来の役割をはたすことを強く願っており、また、大型公共事業の見直しや、「宦官接待」の廃止など、ムダや浪費のない府政の運営を求めている。
 府議会と府会議員は、この府民の願いや声を行政に反映し、行攻をチェックする重大な役割をもっている。「定数削減」を行なうことは、この議会の役割を弱め、ゼネコン奉仕の大型公共事業は温存し、福祉や医療、教育費の削減や保健所の廃止・統合など、府民への犠牲を押しつけるリストラをいっそう強行しようとするものである。
 財政問題をいうのであれば、府民の税金を数百億円も注ぎ込み、今後。府財政を困難にする巨大スタジアムの建設や市内高速道路などの不要・不急の大型公共事業にこそメスを入れるべきである。
 マスコミ報道によれば、自民党の一部から「京都市内での4減」もだされたが、これは、まったく道理のない主張であった。これでは、2倍をこえる格差はまったく解消されず、地方自治法の定めた人口をもとに定数配分するという土台をも崩そうとするもので、まともな議論の対象にもならないものであり、自民党が、こうした「定数削減案」を取り下げたことは当然であった。
 わが党議員団は、今後とも、「財政問題」を口実にした定数削減を許さず、地方自治法と公職選挙法にもとづき、府民の声を正しく反映する議員定数となるよう奮闘する決意である。