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政策と見解

府地方労働委員会の補欠の委員に連合京都推薦の委員が任命されたことについて

2003/04/18 更新
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 本日、山田知事は、欠員となっていた京都府地方労働委員会(地労委)の労働者委員に連合京都推薦の木戸美一氏を任命した。これは、京都府の労働行政の重大な誤り、偏向を示すものであり、わが党議員団は強く抗議するものである。

 今回の欠員は、連合京都推薦の委員が連合京都の政治団体「きょーと連合」の虚偽の政治資金報告に加担し、それにもとづく所得税の不正還付を受けたことが発覚したことにより退任したことによる欠員であり、社会的に許されない「連合」の組織ぐるみの事件によるものであった。

 地労委の労働者側委員は、1989年以降、荒巻前知事が「8万人の労働者を組織する京都総評排除、連合京都委員のみ任命」の偏向姿勢をとり続け、5人の労働者委員すべてが連合側委員によって占められてきた。このことは「系統別の組合員数に比例させること」を定めた昭和24年の旧労働省通達に反するだけでなく、公正な労働行政を求める労働者の強い要求に背をむけるものであった。

 それだけに、今回の事件による連合側委員の辞職に伴う補欠委員の任命は、荒巻知事以来の偏向した労働行政が是正されるのか、続けるのかが厳しく問われるものであり、労働界はもとより、広範な府民から是正を求める声が府に寄せられていた。例えば、自由法曹団は1月22日に、公正な選任を求める要請書を知事に提出。2月10日には、京都の弁護士、関西の労働法学者が「公正・公平な任命を求めるアピール」を発表している。

 わが党議員団は、公平な労働行政の確立のため、今回の問題でも府の姿勢を厳しく追及し、その是正を求めてきた。いま、全国では地労委の構成の見直しが進んでおり、最近では、高知県や宮城県など8都府県で連合推薦以外の委員を任命している。今回の山田知事の連合側委員の任命は、全国の知事が進めようとしている「新しい流れ」にも逆行し、公正な行政の推進を求める府民の願いにそむくものであり、荒巻前知事となんら変わらないことを示したものである。

 わが党議員団は、このような偏向行政を許さず、府民の期待に応える労働者の雇用と権利を守る公正な労働行政の確立にむけて奮闘するものである。