重症急性呼吸器症候群(SARS)に関する緊急アピール
2003/05/19 更新
[ 政策と見解 ]
この記事は 2 分で読めます。
今回、重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染が確認された台湾人医師が入国し、京都府内をはじめ関西、四国各地を旅行していたという極めて重大な事態が明らかとなり、府民に大きな不安と混乱が生じている。
このような状況の中、京都府においては、感染症緊急対策本部を設置し、該当医師の行程を把握し、濃厚接触の可能性のある方の健康調査や、立ち寄り先の消毒を行うなど万全を期しているところである。
しかしながら。SARSは、感染ルートが未だ完全に解明されていないことに加え、治療方法も対処療法に頼らざるを得ず、この病気がアジアを中心にまん延する中で、府民の不安が更に増大することが懸念される。
今後とも、京都府においては、いたずらに府民の不安を招くことのないよう万全の対策を講じるとともに、関係医療機関や行政などの対応についての適切なマニュアルを確立されるよう求めるものである。
また、国におかれては、次の措置を講じられるよう強く要望するものである。
- 検疫体制の一層の強化を図るとともに、SARSに感染している可能性のある人が感染地域から入国することのないよう、関係国・地域に対して万全の対策を講じるよう、強く求めること。
- SARSに関する最新の情報が得られるシステムを整備するとともに、事態に応じた必要かつ適切な情報を迅速に提供すること。
- 今回の事態で自主休業を余儀なくされている事業者等に対する補償等の財源措置や、事態の終息確認、安全宣言など万全の措置を講ずること。
- 今回のSARSのような未知の感染症に対しては、国が第一義的に全責任を全うすべき体制を構築すること。
- 防疫、消毒、疫学調査など、SARS対策のため必要な体制整備等に関し、必要な財源措置を講じること。
平成15年5月19日 京都府議会全員協議会