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政策と見解

京都府の丹生ダムと大戸川ダム計画参加の撤回を求める申し入れ

2003/08/26 更新
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 先般、「大阪府は水資源開発公団が計画中の近畿圏最大規模の丹生ダム(滋賀県余呉町)と国土交通省が計画している大戸川ダム(大津市)から撤退する方針を固めた」との報道があった。さらに阪神水道企業団も丹生ダムから撤退することが伝えられた。いずれも、ダム建設計画が水道料金の大幅値上げにつながることや今後の水需要を検討し、それぞれのダムに設定していた水利権を放棄しようとするものである。

大阪府や阪神水道企業団が撤退すれば、丹生ダム計画の参加自治体で「残るのは京都府のみ」(「日経」8月20日付)という事態になる。

 わが党議員団は、府議会でこれらのダムの建設計画の問題点を指摘するとともに府営水道の過大な水需要予測とそれにもとづく設備投資計画を厳しく批判し、丹生ダムの水利権放棄を求めてきた。大戸川ダム、天ヶ瀬ダムの再開発計画などについても問題点も明らかにし、今年の2月議会でダム計画からの撤退、見直しを強く要求してきた。ところが荒巻前知事は頑迷に見直しを拒否し、山田現知事も見直しをしようとはしていない。

 今回問題になっている丹生ダムの府負担額は、当初の計画によると19億円、大戸川ダムの負担額は83億円にのぼり、その負担が府営水道料金の大幅値上げに転嫁されることは避けられない。また、両ダムは、計画開始から10年以上経過した今日でも本体工事にかかっておらず、建設費が当初見積りから大幅に膨張し、府民負担がさらに増大することは必至である。

 いま京都府に求められていることは、これまでの頑迷な態度を改め、府民の声にこたえ、ムダ遣いをやめること、ムダな大型公共事業にストップをかけることである。わが党議員団は、あらためて、丹生、大戸川両ダム計画からの撤退を強く求めるものである。