資料ライブラリー

政策と見解

京都府の台風23号災害対策補正予算案について(談話)

2004/11/08 更新
この記事は 2 分で読めます。

 京都府は本日、山田知事が記者会見を行い、過日の台風23号災害対策関連補正予算案の概要を発表した。全壊、半壊、床上浸水などの被害を受けた住宅の建替・補修に対する助成と融資、高齢者、母子家庭など低所得の被災世帯に対する特例措置、中小企業者や農林漁業者に対する緊急特別融資対策をはじめ、砂防・治山、道路・河川の災害復旧など約300億円余の規模になる見通しである。

 詳細は9日の議会提出を待たねばならないが、知事の説明では、被災住宅の改築・補修について全壊300万円、大規模半壊200万円、半壊150万円の助成を京都府独自に行うとされている。また、3000世帯を超える床上浸水に対し1世帯あたり50万円を助成するとされている。これらはいずれも所得制限なしであること、また、住宅本体に補助金が支給されるという点で、国の被災者生活再建支援法の枠を大きく超えるものである。

 わが党議員団は、災害発生の翌日21日より府北部被災地全域に入り、被害実態の調査を行うとともに被災住民の要求を聞いた。その結果にもとづき三度にわたって知事宛申し入れを行ってきた。特に、住宅の改築・補修をはじめ、畳その他、生活必需品等に対する助成が被災者の一致した強い要求であり、府として国の法制度を上回る積極的な独自対策を講じるよう強く要望してきた。

 今回の補正予算案は、知事がこの被災者の声に応えたものであるが、商工業者の機械設備等の被害に対する助成、不通となっている幹線道路の1日も早い復旧、山間地の生活道路、河川や自力では不可能な農地の復旧などに全力を上げるよう求めるものである。

 なお、国は「個人資産に公費は使えない」として住宅本体の修復に対する助成を拒んでいるが、住宅再建は地域復興の要であり、被災者支援の中心問題である。わが党は阪神淡路大震災以来このことを強く要求し、被災者生活再建支援法制定、改正に当たってもその実現を強く求めてきたが、今後とも、国会内外でこの取り組みをさらに強めていくものである。