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政策と見解

舞鶴引揚記念館周辺の鉛汚染問題について 団長談話

2006/03/10 更新
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団長談話 日本共産党京都府会議員団 団長 松尾 孝

 本日、京都府は舞鶴市の舞鶴引揚記念館周辺の広範な地域で、最大で環境基準の28倍にものぼる鉛による土壌汚染が広がっていることを発表した。

 発表によると「日本海精錬(株)」を中心とした概ね2km圏内の25地点のうち19地点で鉛の土壌溶出量が土壌汚染対策法の環境基準値を超えており、最大値は28倍の数値が検出され、工場周辺の魚介類からも鉛の高い蓄積が検出されるなど、汚染地域の広さや濃度の高さは極めて深刻なものである。また、基準を超えた地点には、公園、病院敷地内も含まれており、その影響が懸念される。

 この問題に対する京都府の責任はきわめて重大である。発生源と思われる「日本海精錬(株)」は2 回にわたり高濃度の鉛を含む排水を海中に排出したことで警察に摘発されたが、府の対応は全く不十分なものだった。さらに昨年6月には、引揚記念館周辺で排煙(二酸化硫黄)による大気汚染が明らかになったが、操業停止命令など本格的な対策を求めなかった。

 しかも昨年7月に特別対策チームを結成したにもかかわらず、土壌調査については、12月まで実施しなかった。

 わが党議員団は、2月議会において予算委員会審議、常任・特別委員会審議等でこの問題を取り上げ、結果の早期発表を求めてきたが、それに応えず、ようやく議会終了日を待って結果を発表した。 これは、府民の安心安全を守る責任をないがしろにし、議会審議を回避した議会軽視もはなはだしいものである。

 今求められることは、本府が舞鶴市と協力し、「日本海精錬(株)」に対し、操業停止などを含む緊急対策をとること、住民の相談や健康診断など万全な対策をとること、そのためにも、調査結果の説明をはじめ、広がる住民の不安にこたえることである。

 この問題が発覚して以降、府会議員団は、舞鶴市会議員団や関係住民のみなさんと力を合わせて抜本的な改善を求めてきた。今後も住民の不安にこたえ緊急に抜本的な対策がとられるよう全力をあげるものである。

以上