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本会議質問

6月定例会 西脇郁子議員 一般質問

2007/06/25 更新
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コムスン問題 介護保険制度への公的責任が厳しく問われている 【西脇】日本共産党の西脇いくこです。先に通告しました数点について知事並びに理事者に質問致します。 まず、介護保険制度について伺います。訪問介護事業社・最大手のコムスンの不正が大問題になっています。厚生労働省の同社への処分によって全国で7万人、本府においても6事業所13サービスの計650人の利用者が今後どうなるのかと不安にさらされています。国と京都府が利用者の立場に立ったサービスの継続と介護職員の雇用確保のため全力を挙げていただくことは当然です。同時に今回の事態は、「介護サービスを市場にゆだねれば競争原理が働き、サービスの質が向上する」と営利企業の参入を認め、公的保障を後退させてきた介護保険制度の問題点が露呈したものです。老後を安心して過ごすための長期で安定したサービスが求められる介護保険制度に対する公的責任が厳しく問われていることを指摘しまして質問に入ります。

 2000年に「家庭内の介護から介護の社会化へ」とうたい介護保険制度が発足し、7年が経過しました。しかし「介護の社会化」どころか依然として特養ホームや老健施設、ショートステイなど施設はどこも満員です。介護保険料は上がり続けるのに必要なサービスは削られるばかりとなっています。そのもとで介護難民は増え続け、介護殺人、高齢者虐待など介護に関わる悲惨な事件も増え続けています。 下京区では、昨年1月、59歳の長男が父親を殺すという大変痛ましい事件がおこりました。脳梗塞の91歳の父親を介護していた母親はリューマチが悪化して入院。年末年始はショートステイもいっぱいで順番待ち。施設入所を希望しても空きはなく、長男は仕事をしながら 家事一切と父親の介護に明けくれ、やっと自分の時間ができても疲れて寝てしまう毎日の繰り返しで、介護疲れの生活の最悪の結末でした。直後の2月には伏見区で、2週問後には東山区と京都府内だけで昨年1年間で「介護疲れなど介護に関わる家庭内の殺人事件」は5件も発生し、今年既に1件発生しています。府内での65歳以上の方で検死がされた孤独死も昨年は390件となっています。私は、高齢者のみなさんや、介護されてこられたご家族のみなさんの想像を絶するご苦労と無念さを思うと言葉がありません。こうした事態を決して繰り返さないために私ども議員団は、介護保険制度の改善を繰り返し求めてまいりました。 しかし、深刻な高齢者介護に拍車をかける事態が起こっています。昨年4月、自民党・公明党・民主党の賛成で介護保険法が改悪され、介護予防という名目で要介護1以下のお年寄から介護ベッドなどの福祉用具が取りあげられる事態となりました。その結果、たとえば長岡京市の要支援2の一人暮らしの方の場合、膝が悪く平衡感覚もないため、電動ベッドによって起き上がり、柵につかまってようやく立ち上がることができていましたが、昨年の制度改悪によって介護ベッドが取り上げられ、今は本当に不自由な生活が続いています、また、南区の介護用具のレンタル会社には利用者から戻ってきたベッドが山積みされていました。

介護ベッドを取り上げられた人の状況を把握せよ【西脇】そこでお伺いしますが、介護保険制度が改悪される前の昨年3月には要介護1以下の方の介護ベッドの貸与者は6763人で、改悪されて以降の同年10月には、165人と四十分の一に激減しています。このように介護ベッドを取り上げられた人たちがその後どうなっているのか状況を把握する必要があると考えますが、どうお考えでしょうか。お答えください。 本年4月より厚生労働省は、全国からの「ベッドを取り上げないで」というお年寄りやご家族からの大きな批判の声を受けて、軽度者に対する福祉用具貸与等の扱いについての一部見直しを行いました。しかしなお、その内容は、「間接リューマチやパーキンソン病など時間帯によって頻繁にベッドが必要な人、がん末期の急速な状態悪化が確実に見込まれる人、喘息発作等による呼吸器不全等のいずれかに該当しなければだめという依然厳しい基準となっています。症状に応じて対応するのは当然ですが、介護が必要となっている高齢者や障害をお持ちの方は、病気の特性やその日の体調により、身体の状況は大きく変わります。ご家族の仕事の状況や老々介護などでとても対応ができない世帯も多くあります。東京消防庁の統計では、家庭内で発生した不慮の救急事故の約45%が転倒で、発生場所は居室が7割となっています。布団につまずいて転倒される人も多いということです。こういったお年寄りからの電動ベッドや車いすの取り上げは、介護予防どころか新たな寝たきりのお年寄りをつくってしまいかねません。 また、わずかな年金から8万円もの中古電動ベッドを購入したり、生活保護世帯の方でも月に数千円もの自費レンタルに切り替えざるを得ないなど低所得世帯の暮らしを直撃しています。 京都市内の居宅介護支援事業所のケアマネージャーさんにお聞きしますと実際には、介護ベッドが必要だからと例外給付の申請を行ってもなかなか許可されにくいという実態が報告されていました。 たとえば、4月に例外給付申請をされた要介護1の92歳の方の例ですが、この方は、大腿骨骨折後、ひざも悪くなり、座る生活は医師から止められておられますが、認知症のために自分の体の状態が認識できないために介護ベッドが必要であったにもかかわらず、「あくまで疾病が原因」かどうかを厳しくチェックされたため、なかなか受理されてもらえなかったということでした。 先日の21日に開かれた南区での、介護保険のサービス事業者会議で、本年4月の制度改定後、6月までの2ヶ月間の福祉用具の例外給付申請は南区全体でわずか9件にとどまっているということも本年4月からの制度見直しがお年寄りの生活実態と乖離した厳しい内容だということを物語っているのではないでしょうか。

介護用具は従来どおりケアマネの判断で貸与すべき 京都独自に貸与への支援実施を 【西脇】そこでお伺いしますが、介護用具につきましては、従来通りお年寄りの生活状態など総合的なケアマネージャーの判断によって貸与できるよう国に求めるべきと考えますがいかがですか。 さて、介護ベッドの取り上げで、深刻な事態が起こっているもとで、独自の努力をしておられる自治体があります。南丹市では、昨年12月より現在まで、要介護1以下の生活保護世帯もしくは市民税非課税世帯の軽度者に対して、「福祉用具レンタル助成事業」を実施しています。この独自制度によって、昨年の制度改定でベッドを取り上げられた方の多くが救済されました。さらに助成事業の要件に該当しない課税世帯であっても、その方の自立した生活を維持するために介護ベッドが必要な方には南丹市の社会福祉協議会が無料レンタルしているとお聞きしています。大津市でも本年1月より「自立支援ベッド利用補助事業」を実施されているとお聞きしています。 京都府としても市町村と協力し、国の貸与基準外の方でも福祉用具が必要なお年寄りに対して貸与への支援措置を独自に実施すべきではありませんか。お答え下さい。

【保健福祉部長】昨年4月の制度改正に伴う軽度者への福祉用具貸与については、例えば福祉寝台になければ起き上がりや寝返りができないなど、福祉用具がなければ日常生活に支障をきたす方は、引き続き利用できる仕組みとなっている。一方、この仕組みには該当しないが、特殊寝台等の福祉用具が必要な方がおられるかどうかについて、本府独自に、市町村を通じて実態調査を実施した。その結果、利用対象外となった方の中には、福祉用具の利用により改善効果等があると考えられる事例もあったことから、これらの方も福祉用具貸与の対象とするよう国に対して制度改正を強く提言した。国は、こうした動きを受けて、制度の枠組みそのものは維持しつつも、その運用にあたって、主治医意見書などで、福祉用具が必要な状態であると確認できれば利用できるようこの4月から改正された。これにより、福祉用具利用が必要な方は貸与できるようになったものと考えており、また、市町村や事業者等からも従前のような制度を利用できないといった声はきかれなくなった。なお、車椅子については、従来からケアマネージャー等の判断で、利用可能となっている。  その他、福祉用具貸与に対する独自措置を講じるべきとのことだが、今回の制度改正により、福祉用具の必要な方に対しては、対応できるしくみとなったので、この内容について、市町村等にいっそうの周知徹底をはかり、適切な制度運営となるよう引き続き勤めていきたい。

【西脇】軽度者の福祉用具について、私が先ほど伺ったことについて、なんらお答えになっていただいていない。私のいった実態をお聞きになっておられないのではないかという思いがしました。現場のお年寄りの症状や生活実態そのものを一番よく知っている現場のケアマネージャーさんの皆さんが、「お年寄りの皆さんがいくら認定上軽度になっていても、なんとかベッドや車椅子を今までどおり使わせてあげたい。そうしなければ、その方の状態が、かえって悪くなる。」というそんな思いで介護区分を変更されたり、必死の現場の努力で、がんばってこられました。サンプル調査ではなかったかと思いますが、そういう状況を本当に1件1件、つかんでおられるのかという思いがあります。いろいろ現場でお聞きすると、症状や病態だけがあくまでも中心で、利用者の方の生活全体の実態をつかんでいないのではないかと思います。 改めてこの間、ベッド・福祉用具を取り上げられた方の実態について、ケアマネージャーさんの現場に行って聞いていただきたいと思います。これは、要望させていただきます。  介護用具については、軽度者への制度が皆さんの全国の運動の中で、一定緩和されたことは、評価しますが、先ほど申し上げたように、あくまでも利用者の病態・症状が中心になるということで、本来、介護保険法にも書いてあります被保険者の心身の状況、そのおかれている環境等に応じて、被保険者の選択にもとづき適切な保険、医療サービスや福祉サービスが、多様な事業者または、施設から総合的かつ効果的・効率的に提供されるよう配慮して行われなければならないとあるように、介護保険法の趣旨からもやはり不十分だと私は考えます。改めてさらなるこの介護制度の改善を国に求めていただくべきだと考えます。こちらのほうも要望させていただきます。

療養病床の削減と転換の問題について 【西脇】次に療養病床の削減と転換の問題について伺います。政府は「社会的入院をなくすため」という名目でこれから2012年度中に全国の介護型・医療型療養病床の6割を削減させ、在宅に返すことを柱に、新型老健施設や有料老人ホームなどの施設で受け止めさせようとしています。そして本府は、今年の秋までに、「地域ケア体制整備構想」として、療養病床の削減と転換計画を計画し政府に提出しなければなりません。 本府の昨年18年10月実施の療養病床アンケート調査結果によれば、京都府における介護・医療療養病床には、介護の必要な認知症や寝たきり患者が多く、ケアは相当程度必要だが医療の必要性は低い「医療区分1」の患者さんが半数近く入院しておられるということでした。その患者さんたちが「今後も望ましい」とされる施設は介護型・医療型、合わせて7割以上にもなっています。さらに本府では、独居や高齢者、低所得者世帯が多いということ、現在、療養病床を持つ医療機関のほとんどが新たな転換への判断をしかねているということが改めて浮き彫りになりました。 京都府の「平成20年度政府予算重点課題に関する政策提案書」によれば、今回の厚生労働省基準を本府に適用した場合、医療型療養病床は、約2800床が1900床に、介護型は約4000床がゼロとなり、介護型・医療型療養病床は合計約4900床も減らされることとなっています。 昨年11月の京都保険医協会の調査によればすでに本府では診療報酬引き下げにともない療養病床数は昨年5月に比べ合計146床も減少していることが判明しています。 高齢者が病院を追われ、行き場を失う深刻な状況はすでに始まっているのです。 高齢の家族の方からは「『医療区分1』なので退院を迫られているが認知症以外の疾患もあり他の介護施設への入所は不可能」、「経管栄養や床ずれの処置など在宅ではとても対応できない」という悲痛な声が相次いでいます。更に、65才以上で一人暮らし世帯は平成17年の9万4千世帯が平成27年には13万5千世帯・77・4%の増加、 また、高齢者夫婦のみの世帯も10万3千世帯の増加の見通しとなっており、老老介護など家庭の介護力低下がますます深刻になることは必至の状況となっています。まさに病院から出されてしまった方は、行き場のない「難民」になったり、再び家族介護を押し付けられたりすることにつながることになるのではないでしょうか。

京都府で4900床の療養病床を削減して今後対応できるのか 【西脇】6月16目に開催された第2回「京都府地域ケアあり方検討会議」に出席された医療関係者のみなさんからも「いったんつぶした病院は元に戻らない」「平成23年年以降に介護のピークがやってくる。どうなるのかをちゃんと踏まえて考えてほしい」、「在宅で患者を受け入れるマンパワーが京都にあるのか。81歳の人に夜中に自分で起きて、自分で痰を吸引しろと強制するのか」、「平成23年までに在宅医療をよほど充実しておかないと大変なことになる」など前回の検討会議に引き続き深刻な意見が出されています。 そこでまず伺いますが、本府の「平成20年度政府予算重点課題に関する政策提案書」にさえ「大幅な療養病床の削減に対応できる受け皿が不足」と書かざるを得ない状況となっていることからも国の療養病床削減・転換方針がまったく府内の介護や医療の現場の実態と乖離していることは明らかです。それにもかかわらず、本府において4900床もの療養ベッドを削減して今後対応できるとお考えですか。お答え下さい。 さらに、理事者は、これまで「医療が必要な方が医療が受けられ、介護が必要な方が介護が受けられるように府としてやるべきことはしっかりやっていく」と答弁してこられましたが、今こそ知事が、無謀な国の療養病床削減と転換計画について、介護や医療難民を1人たりとも生まないという立場に立たれて国に対して強く撤回を求めるべきではありませんか。知事の決意を伺います。 【知事】療養病床については、制度の見直しに伴い、必要な医療・介護サービスを利用できない状況が生じることがあっては、これは私もおかしいと思う。国は現在、都道府県に対して、地域ケア整備構想を策定し、療養病床転換後の地域におけるケア体制を確保するよう求めているが、いまだ転換先とされるサービス類型具体的な基準をはじめ、判断できる材料が示されていないため、多くの医療機関が今後の見通しを立てられない状況にいまある。このため、先ごろの私どもの政府予算政策提案活動において、ご指摘の通り、療養病床利用者の療養生活の場を機能的に確保するように求めるとともに、先に行われた近畿ブロックの知事会議でも京都府からの提起により、サービス利用者の受け皿確保に国が責任をもつとともに、医療機関が将来見通しを立てられるよう、人員等の具体的基準、報酬体系の基本的な考え方等の早期明確化について、緊急提言をとりまとめた。国に対し、このように現在、患者や家族の不安を解消し、安定的で持続可能な医療制度の構築をめざす観点から、必要な措置を講じるよう求めていく。

京都府知事として療養病床削減の白紙撤回を国に要求せよ 【西脇】療養病床については、確かに知事がおっしゃったように、近畿ブロック知事会緊急提言が出されておられます。その中で、2番目の実情に即した再編成の促進ということなのですが、実情に応じた説得力のある推進方策を示すことと、結局のところこの療養病床の再編、国の行おうとしている計画、この推進方策を肯定されているのではないかと思っているが、これは、おかしいのではないかと思います。療養病床削減についての政府の試算は、医療費給付は4000億円減少させようということですが、一方で、介護費給付は1000億円しか増加しないということで、差し引き3000億円はどこに行ってしまうのかということです。まさに、行き場のない難民がたくさん生まれると、再び家族介護に押し付けられるということになるのは、目に見えていのではないかと思います。この問題も含めて、やはり全国的にも影響のある京都府知事として療養病床削減白紙撤回を強く求めていただくこと。これは、改めて強く求めさせていただきます。

子どものアレルギー性疾患対策について 苦痛が軽減され、快適な学校生活が送れるよう実効性ある取組みを 【西脇】次に子どものアレルギー性疾患対策について伺います。 本年3月 文部科学省は、「アレルギー疾患に関する調査研究報告書」を発表しました。調査対象は 全国の公立の小学校・中学校・高等学校の97.9パーセント、36061校の児童生徒12,779,554人となっています。 今回の報告書によると、児童生徒全体のアレルギー疾患有病率は、喘息5.7パーセント、アトピー性皮膚炎5.5パーセント、アレルギー性鼻炎9.2パーセント、アレルギー性結膜炎3.5パーセント、食物アレルギー2.6パーセント、アナフィラキシー0.14パーセントとなっていることが明らかになりました。 これまで子どもを取り巻く社会環境の悪化によって、子どもたちの心身の健やかな発達が阻害されるなかで、アトピー性皮膚炎や喘息、アナフィラキシーなど子どものアレルギー疾患の増加が指摘され続けてきました。遅きに失したとはいえ、今回の全国のすべての公立小・中・高校などの児童生徒を対象にした初めてのアレルギー疾患にかかわる調査を通じて、今後、国や京都府において子どもたちの苦痛が軽減され、快適な学校生活が送れるよう実効性ある取組みをさらに進める必要があると考えますが、知事の御所見を伺います。 【教育長】各学校では、保健調査や健康診断結果をもとに児童生徒の健康状態を把握し、対応が必要な児童生徒の情報を教職員が共有しながら、保護者や主治医等とも連携して運動制限をしたり、牛乳や卵などを除いた学校給食を提供するなど、きめ細かな対応を行っている。府教育委員会としても、学校保健研修会や保健部長会議などを通じて、アレルギーを有する児童生徒の適切な対応について、教職員の理解が深まるよう研修を行い、資質向上に努めている。また、より専門的な対応が必要な疾患に対しても、皮膚科や精神科などの専門医の派遣や、講義や指導助言を行う「学校地域保健連携推進事業」を展開しており、今後ともこうした取り組みを充実しながら、アレルギーを有する児童生徒の学校生活をしっかりとサポートしていきたい。

アトピー性皮膚炎の子どもたちの苦痛を軽減させるために、各学校に温水シャワー設置が計画的にすすむよう支援を 【西脇】次に、アトピー性皮膚炎について数点お聞きします。 今回の調査報告書において「体育の授業における、汗やほこり、紫外線、プールの消毒液などがアトピー性皮膚炎を持つ児童生徒にとっては悪化の原因となりうるなどの基礎知識が周知され、適切な配慮がなされるようにすることの重要性」とともに、児童生徒の学校における重要なスキンケアとして「温水シャワー浴」の効果が指摘されています。 たとえば、広島県において温水シャワー浴を実施した学校担当者へのアンケートでは、実施51項中26項でその効果が感じられているとの回答が得られたとの報告がされ、今後はその効果についての啓発を進めるとともに、具体的な実施方法等に関する先進事例の収集・分析を通じて学校における取組みを進めることが重要だとされています。  京都市内や北部の小学校の養護の先生にお聞きしましても「アトピーの子どもが汗をかいたり、ほこりで汚れたあとはぬれタオルで顔や体を拭いてあげているが温水シャワーがあればもっと子どもの不快感は減らされ、授業に集中できるはずだ」と温水シャワー浴の必要性を訴えておられました。 本年4月26日の文部科学委員会での日本共産党の井上さとし議員の質問に対する文科省の答弁にも「温水シャワー浴」の効果についての周知を図り、各学校に温水シャワー浴の効果を踏まえた対応を促してゆく」とありましたように、今後学校施設への整備は重要な課題と考えます。 そこで、本府でも是非学校での温水シャワー設置を進めて頂きたいと考えます。今回、学校保健会が公開している資料によると「温水シャワー等の設備の充実を図っている」学校は全体で11・1パーセントにとどまり、全国平均の14・8パーセントを下回っています。アトピー性皮膚炎の子どもたちのかゆみの苦痛を少しでも軽減させ、学校生活の質を高めるためにも今後、各学校に温水シャワー設置が計画的にすすむよう本府としても支援を行っていただくべきだと考えますが、知事の御所見を伺います。

【教育長】各学校においては、学校薬剤師からの指導の下で、定期環境衛生検査を実施するなど、子どもたちが学校生活を快適に過ごせるよう、保健管理に努めている。  温水シャワー要求については、今後、文部科学省において、温水シャワー要求も含めたアレルギー疾患対応への仕組みづくりとともに、先進的な事例を収集し、医学的観点や学校の現状等から分析を行う検討会が設置される予定であり、その方向性もみすえながら啓発に努めるとともに、本府としても研究を深めていきたい。