生活物資高騰・原油価格高騰に関わる緊急申し入れ
2008年7月1日
京都府知事山田啓二様
生活物資高騰・原油価格高騰に関わる緊急申し入れ
日本共産党府会議員団
団長 新井 進
投機マネーの横行による原油高騰、穀物価格の高騰が、広範な商品・サービスの値上げを引き起こしている。5月の全国消費者物価指数は8ヵ月連続の上昇で、平成5年3月以来15年2ヵ月ぶりの高水準を記録した。ガソリン代は7月から1に180円を超える史上最高の値段となり、電力・ガス料金の大幅値上げ、食料品の値上げと家計への直撃はすさまじいものがある。
農業、畜産、養鶏や漁業分野は、燃料費や肥料、飼料の高騰により、存亡の危機にさらされている。6月17 ・18日に党議員団が実施した緊急調査でも「このままではパクパク倒れてしまう」との悲鳴にも似た声が続出した。漁業では、イカ釣り船の休業に続き、今月15 ・ 16 日、燃料高に抗議する漁船22万隻の一斉休漁が予定されている。中小製造業・伝統産業・小売業者・運輸業者など、あらゆる分野で原材料と経費の増大が経営を圧迫し、消費の後退による売り上げ減の影響が広がっている。
福祉・教育の分野も深刻である。学校給食の値上げも府内大半の自治体におよび、福祉施設では運営経費が増大し、授産施設・共同作業所等では、生産品の原材料高騰が経営を直接脅かしている。
このように、今起こっている事態は、全ての府民の生活と営業を破壊しかねないものであり、国や自治体が一刻も早く対策を行わなければ取り返しのつかない事態になりかねない。
わが党議員団は、こうした事態を受け、以下の緊急対策の実施を求めて第一次の申入れを行うものである。
記
1 府民生活を守る「緊急対策本部」を設置し、全庁的な総合対策を講ずること
2 府民生活全般や農業、畜産、酪農、養鶏、漁業、中小零細企業、高齢者、障害者施設や共同作業所などの福祉現場、給食など学校教育現場での原油、穀物高騰、不況の影響を調べる緊急実態調査を実施すること
3 京都府及び各市町村が協力をして、府民が気軽に何でも相談できる総合窓口を設置すること
4 生活福祉資金の拡充と弾力的運用、「くらしの資金」貸付の通年化と限度額の引上げ、公的融資の返済猶予、「営業つなぎ資金」「生活つなぎ資金」創設など緊急の対策をとること。「原油高等対策緊急融資」を府民に広く広報し利用の拡大を図ること。
5 政府では「繁急対策」が検討されているが、府としても具体化を急ぐとともに、特別交付税で措置することが明らかになった国民生活に係る以下の内容を直ちに具体化すること
・社会福祉法人等に対する福祉ガソリン支援
・学校給食に係る保護者負担の軽減
・福祉施設・公衆浴場に対する助成
また、伝統産業・中小零細企業や農業、酪農、畜産、漁業などに対する緊急対策を実施すること
6 政府に対し、国民生活安定のための緊急対策の拡充と早期実施、自治体に対する財政支援を求めるとともに、洞爺湖サミットでの国際的な投機マネー抑制のルール確立実現を要望すること
以上
生活物資高騰・原油価格高騰に関わる緊急申し入れ[PDFファイル 57.1 KB]