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申し入れ

鳥獣被害に対する緊急対策を求める申し入れ

2010/10/28 更新
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京都府知事 山田啓二 殿

2010年10月28日

鳥獣被害に対する緊急対策を求める申し入れ


日本共産党京都府委員会    委員長 渡辺 和俊
日本共産党京都府会議員団   団長  新井  進
日本共産党京丹後市会議員団  団長  田中 邦生
日本共産党宮津市会議員団   団長  宇都宮和子
日本共産党伊根町会議員団   団長  大谷  功
日本共産党与謝野町会議員団  団長  野村 生八
日本共産党舞鶴市会議員団   団長  後野 和史
日本共産党綾部市会議員団   団長  堀口 達也
日本共産党福知山市会議員団  団長  塩見卯太郎
日本共産党南丹市会議員団   団長  高野 美好
日本共産党京丹波町会議員団  団長  東 まさ子
日本共産党亀岡市会談兵団   団長  立花 武子

 農家は、米の収穫がほぼ終わり、本来ならようやく一息つける時期であるが、今年は農業を取りまくかつてなく厳しい状況の中で「農杲を続けていけるだろうか」という不安にさらされている。
 多くの間題がある中でも、鳥獣被害は「農業継続の意欲を奪う」深刻なものであるが、今年は異常気象の影響もあり、被害がいっそう広がっている。「生息頭数の掌握が実態とかけ離れているのではないか、とにかく個体数の減少を」「電気柵など小規模な単位や補修にも補助するために予算の増額を」など行政に対する要望が多くの農家から寄せられ、一刻も早い対策が求められている。
 中でも、クマの出没は人身に関わる重大な事態になっている。今年度の出没目撃件数はすでに1000件に迫り、府北部で6名が負傷している。これはいずれも過去最多である。目梁情報は、南丹、京丹波、福知山、綾部、舞鶴、与謝野、京丹後、宮津など広範な地域
に及び、安全の確保は緊急の課題になっている。
 また、かつてない米価下落や最近急浮上しているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加の問題もあわせて、日本の農業は危機的な状況にさらされており、それぞれの対策が求められている。
京都の農業を守るために、府が鳥獣補害に対して、以下の対策を実施されるように申し入れるものである。


1 府の鳥獣被害対策予算を大幅に増額し、農林業従事者の要望に応えたきめ細かな袖助を行なうこと。
・被害防除のための防護柵や砲気柵の設置の補助率を大幅に引き上げること。
・小規模な田や畑、山間地の離れ田などに対しても補助を適用すること。
・防護柵、電気柵の補修に対しても補助を行なうこと。
・駆除の罠、檻の設置費用 駆除後の処理費用に対する補助を引き上げること。
・モンキードッグの育成に対する補助制度を確立すること。

2 有害鳥獣駆除に関逃して
・有害鳥獣の駆除に対する補助制度を府が市町と協議して確立すること。
・駆除を専門とする「有害鳥獣専任補獲班」を常設すること。
・銃の保管や維持費などの経費の補助を増額すること。 保険料についても有害補獲の場合は全額補助すること。
・個人が申請する有害鳥獣捕獲に対する許可を迅速に発行すること。

3 「保護管理計画」の見直しを科学的に、被害住民の声を反映したものにすること。
・来年は5年に一度の保護管理計画の見直し年である。適切な個体管理実施のため、シカやクマの生息数を正確に調査すること。
・住民の目撃情報や被害のアンケート活動も重視し、保護管理計画の見直しに反映させること。

4 庁内横断の「鳥獣害対策本部」を確立し、研究と対策の「拠点」を段置すること。

5 クマ出没対策について
・住民の安全確保のために、出没情報や警戒情報などの周知徹底をはかること。また、児童生徒の登下校時の安全確保や高齢者などの安全確保に万全を期すこと。クマ鈴などの緊急配布を行うこと。
・現在、出没時や補獲時の対処は、兵庫県の民間会社に依頼しているが、対応に時間がかかり、迅速な対応を求める住民の要望に応えられていない。府が責任を持って迅速に対応できるように直ちに人的配備を行なうこと。
・クマ檻設置などを市町まかせにせずに、要望のあるところには、府が迅速に配備すること、・ナシ、桃、カキやクリなど被害にあった作物の被害補償を実施すること。


以上

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