大飯原子力発電所3号機、4号機の再稼働の中止を求める申し入れ
2012年3月23日
関西電力株式会社 社長 八木 誠 様
日本共産党京都府委員会
委員長 渡辺 和俊
日本共産党京都府会議員団
団長 前窪 義由紀
大飯原子力発電所3号機、4号機の再稼働の中止を求める申し入れ
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から1年が経過しましたが、被災地の現状はいまだ極めて深刻であり、さらに、原発事故の被害は今も拡大し、避難を余儀なくされる人はいまだに増え続けています。ところが、野田内閣は、原発事故の収束宣言を行い、福島原発事故の原因究明はおろか、原発内部がどうなっているかさえわからないにもかかわらず、新たな「安全神話」を振りまきながら、「政治判断」により、原発の再稼働を強引にすすめようとしています。
それに対して、貴職は、「われわれとしては、大飯原発の再稼働の判断をできるだけ速やかにいただければありがたい。全国の16基の原発について、ストレステストの1次評価が出されているので、速やかな審議をいただけるよう、是非希望したい」などと述べられました。
しかし、再稼働の根拠とされる「ストレステスト」は安全性が保証されるものでなく、「ストレステスト」を行う電力会社、「審査」する原子力安全・保安院、原子力安全委員会の3者のすべてが、福島原発事故に重大な責任を負っており、このような組織によって原発の安全性の保証など、できうるはずもありません。
大飯原発の近辺には多数の活断膚が走っており、とくに、陸上の「熊川断層」と海底の 「FO-A断層」「FO-B断層」が連動した場合、ストレステストで関西電力自身が限界と評価した強さの揺れに見舞われるという指摘もあり、複数の活断層の連動性について調査が行われている最中です。また、若狭湾の沿岸では、1586年の天正地震で大津波が発生したといわれており、貴社はボーリング調査の結果、大津波を示す痕跡はなかったと発表しましたが、専門家からは「証明できていない」と批判されています。このような危険な原発の再稼働は、絶対に認めるわけにはいきません。
したがって、大飯原発3号機、4号機の再稼働は中止をするよう、強く求めるものです。
大飯原子力発電所3号機、4号機の再稼働の中止を求める申し入れ[PDFファイル 40.5 KB]