2012年2月定例会意見書・決議・議案討論
●2月定例府議会が3月22日に閉会しました。閉会本会議での意見書・決議案討論(ばばこうへい議員)、議案討論(島田けい子議員)、意見書・決議案文、意見書・決議案の採決結果と請願の審査結果を紹介します。
ばばこうへい 意見書・決議案討論・・・・ 1
島田 けい子 議案討論 ・・・・・・・・ 4
意見書・決議案文 ・・・・・・・・・・・ 8
意見書・決議案採決結果、請願審査結果・・16
2月定例会 意見書・決議案討論
ばばこうへい(日本共産党、京都市伏見区)2012年3月22日
日本共産党の馬場こうへいです。議員団を代表し、ただいま議題となっております13意見書案、及び3決議案のうち、自民・民主・公明の3会派提案の「自治体クラウドの推進を求める意見書案」「基礎自治体への円滑な権限移譲に向けた支援策の充実を求める意見書案」の2件に反対し、他の意見書案及び決議案に賛成の立場で討論します。
まず、我が会派提案の「消費税法案を撤回し、『社会保障と税の一体改革』に反対する意見書案」についてです。政府は、「社会保障と税の一体改革」の名の下に、2015年までに消費税10%の大増税と社会保障のあらゆる分野での負担増と給付削減という連続改悪を進めようとしています。このような「一体改悪」は絶対に許せません。
97年の消費税5%ひき上げで、9兆円もの負担が国民に押し付けられた後、税収全体は増えるどころか14兆円も減っているのです。消費税を増税しても経済が悪くなれば、全体の税収も減り財政にも逆効果です。しかも、今回の大増税は、国民の所得が大幅に落ち込んでいる中で総額20兆円もの負担増になり、さらに消費が落ち込み、景気が一層悪くなることは火を見るより明らかです。
今行うべきことは、ムダ遣いを「聖域」なく一掃し、欧米に比べ異常きわまる富裕層むけの証券優遇税制の延長と、大部分が大企業への恩恵になる新たな法人税減税をやめることです。さらに、所得税・住民税、相続税の最高税率の引き上げ、高額の株や不動産など資産に課税する「富裕税」を創設することです。富裕層や手持ち資金270兆円の大企業に応分の負担を求め、計画的に社会保障を抜本的に拡充する財源を、国民全体で「能力に応じて公平に税金を負担する」累進課税を強化する所得税の税制改革によって確保するなど、国民の立場に立った財源対策に真摯に取り組むべきです。
次に、我が会派提案の「国の出先機関原則廃止方針を撤回し、役割の検証を求める意見書案」および「国の出先3機関移管に反対することを求める決議案」についてです。
昨年12月26日に開かれた「地域主権戦略会議」で、出先機関の原則廃止にむけた今後の取り組み方針が確認され、まずは3省3機関をまるごと関西広域連合と九州が受け皿となる方向が示されています。
これは、国が果たすべき役割を外交や防衛などに狭め、また国の、福祉や教育などナショナルミニマムを保障すべき役割をゆがめ、自治体に責任転嫁し、さらに道州制に道を開くものです。そのことは昨年6月22日に閣議決定された「地域主権戦略大綱」で、「地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組む」とし、目指す国の形として「国際社会における国家としての存立にかかわる事務をはじめとする本来果たすべき役割を重点的に担えるように」すると述べていることからも明らかです。
これまで自公政権時代に行われた市町村合併、三位一体改革、行財政改革等「地方分権」改革が、自治体や住民の存立基盤を壊し、さらに民主党政権が「地域主権改革」で、自治体に責任転嫁する動きが進められてきました。こうした動きに、今年3月、全国の市町村長477人が参加した「地方を守る会」の総会が開催されました。ここでは、全国1719市町村の実に4分の1もの参加があり、新潟県三条市長は「廃止後の受け皿となる広域連合で、災害時に役に立つのか」とあいさつし、台風12号の被害を受けた奈良県十津川村村長は、廃止に断固反対すると表明、宮崎県日南市長は「整備局の地方移管は、国の責任をあいまいにする。国土を守ることは国の責任だ」などの声が相次ぎました。関西広域連合の構成団体の市町村長も多く参加されているのです。こうした声を真摯に受け止めるべきではないでしょうか。今やるべきは出先機関廃止を市町村の不安をよそに進めることではなく、出先機関の役割を検証することです。
なお、3会派提案の「基礎自治体への円滑な権限移譲に向けた支援策の充実を求める意見書案」は、これまでさんざん地方自治体の存立基盤を壊しておきながら、その方向をいっそう進めることを求める立場から、あまりに厳しい基礎自治体の現実を前に、国に財源や人員を乞い願うもので、市町村の切実な願いを真っ向から踏みにじるものであり、反対です。
次に、我が会派提案の「労働者派遣法「改正」法案を撤回し、抜本改正を求める意見書案」についてです。
「日雇い派遣」による不安定雇用、「派遣切り」による労働者の使い捨てなど、これらが大きな社会問題となり、労働者派遣法の改正が求められてきました。しかし、民主・自民・公明3党によって修正された労働者派遣法「改正」法案は、最も求められていた、製造業派遣、登録型派遣を存続させるものであり、派遣労働者からも大きな批判の声が上がり、国民の願いにそむくものです。
働いてもまともな生活ができない、そんなワーキングプアと呼ばれる新たな貧困層を生み出し続ける。このような問題が目の前で起こっているときに、それに目をつぶることは許されません。労働者派遣法は抜本的な改正が必要です。
次に、我が会派提案の「障害者総合支援法の提案を撤回し、障害者総合福祉部会の骨格提言をふまえた新法の制定を求める意見書案」についてです。
「応益負担」を押し付けた障害者自立支援法へ怒りの声は、違憲訴訟にまで発展し、民主党政権は、「心からの反省」を明記した「基本合意文書」を結び、新法制の実施を約束し和解しました。この結果、制度改革の方向を取りまとめた「骨格提言」には、障害者の皆さんの新法への大きな願いが込められていました。
ところが、「障害者総合支援法」の概要では、全ての障害者を対象にしていない点や、応益負担を残した点、制度利用の制限につながる「障害程度区分」を盛り込んだ点など、基本合意文書や、和解項目はもちろん、障害者の生活実態や支援の要望を反映した新法を求めた、福祉部会の骨格提言をも無視するものとなっており、障害者や関係者からは大きな怒りの声が上がっています。
障害者自立支援法の実質的な継続ともいえる、障害者総合支援法の提案は撤回をし、「障害者を保護の対象から権利の主体へと転換」することを理念とする、「骨格提言」にそった新法の制定が必要です。
次に、我が会派提案の「介護保険料の値上げ抑制を求める意見書案」についてです。
介護保険料は現在でも平均月4000円を超える負担となっており、高齢者のくらしを圧迫し、「介護保険をやめたい」という声が寄せられるほどになっています。ところが、来期の保険料は京都府内平均で5280円と大幅値上げになると見られています。しかも年金額は減少し続けており、負担はすでに限界に達しています。
本府の第6次高齢者保健福祉計画の中でも、高齢者の内26,4%が暮らし向きが苦しいと答えており、ゆとりがあると答える人の3倍以上になっています。 また介護保険財政についても「公費の負担割合を上げる」と答えた人が約5割と前回より10ポイント高くなっています。こうした府民の声に応え国庫負担を増額して介護保険料の抑制を求めることは緊急の課題です。
次に、我が会派提案の「介護職員の処遇改善に関する意見書案」についてです。
低賃金と重労働で現場を支える介護従事者の処遇改善を求める声と運動のなかで、国において2009年9月より、「介護職員処遇改善交付金」制度が創設され、一定の改善が行われましたが、いまだに介護従事者の離職率は全職種と比べて高いままです。
国は来年度から交付金を廃止し、介護報酬の加算を新設して処遇改善を行う案を示しています。しかし、介護報酬に加算すれば、利用料や保険料に跳ね返ります。高齢者の負担は限界です。公費による賃上げなど国の責任で介護労働者の処遇を改善し、深刻な介護職員の人材を確保することが必要です。
次に、我が会派提案の「訪問介護の「生活援助」時間の短縮案の撤回を求める意見書案」についてです。
来年度の介護報酬改定で、訪問介護サービスの生活援助の時間区分を「45分」とする案が示されました。 しかし、介護報酬改定の根拠とされた調査は提供時間の実態を調べるのが目的でないうえ、計測もなく、記録にもとづかないずさんなものであることが明らかになっています。一方、昨年の「介護事業経営実態調査」では生活援助の平均提供時間は70分と報告されているように、現行の30分以上60分未満でも家事援助を行うには時間が短いことはすでに証明されています。
さらなる時間短縮がいっそう、在宅のお年寄りの命綱である訪問介護を奪い、介護労働の多忙化と離職に拍車をかけるのは明らかです。生活援助の時間短縮方針は撤回するべきです。
次に、我が会派提案の「京都府私立高等学校あんしん就学支援事業の拡充を求める決議案」についてです。
京都府私立高校あんしん就学支援事業が、今年度から年収500万円未満世帯へ拡充され、「お金の心配なく高校に行ける」と多くの保護者・生徒に喜ばれており、また来年度からは、府外の私立高校でも兵庫、奈良への通学生については一部助成が開始されることとなりました。
しかし、今回の制度拡充では、大阪・滋賀などへの通学生は対象から除外されており、兵庫・奈良への通学生への助成額も1人3万円程度と、府内通学生と比較すれば、大きなかい離があります。兵庫県などは、隣接するすべての他府県への通学生に対しても支援を行なっており、本府でも対象と支援額の拡充が必要です。
また、そもそも本制度では、府内通学生でも「いったん、全額の授業料を払わねばならない」という問題があり、通学生・世帯への直接助成へ制度の改善が必要です。あわせて、専修学校高等過程などへの対象拡大も必要です。
本府の私学あんしん就学支援事業がさらにいっそう拡充されることをつよく求めるものです。588
次に、我が会派提案の「関西電力大飯原子力発電所3号機、4号機の再稼動に反対する意見書案」についてです。福島第一原発は内部の状況把握すらままならず、政府の「収束」宣言とは裏腹に事故原因の究明も見通しが立っていません。いま必要なことは、徹底した科学的調査による知見を活かし、原発ゼロにむけて政治決断を進めることです。
ところが政府は、「政治決断」により強引に原発再稼動を進めようとしています。なかでも福井県大飯原発では、近辺に多数の活断層が走っており、それらが連動した場合、ストレステストで関西電力自身が限界と評価した、激しい揺れに見舞われるとの専門家の指摘もあります。また、若狭湾沿岸で発生したとされる過去の大津波についても、関西電力はボーリング調査の結果、痕跡はないと発表しましたが、専門家からは「証明できていない」との指摘もあります。このように、再稼働に必要とされる一つ一つを見ても、その条件はことごとく満たされていません。このような状況での政治判断による原発の再稼働は断じて許されません。
本議会にも、大飯原発3・4号機の再稼働は、原因究明とそれにもとづいた新たな安全基準を示したうえで慎重にするよう求める陳情も出されています。 このような府民の声にこたえることこそ、本議会に求められています。また、3会派提案の「原子力政策に関する意見書案」については、以上の立場から賛成するものです。
次に3会派提案の、東日本大震災で発生した災害廃棄物の広域処理に関する決議(案)についてです。
東日本大震災によるぼう大な災害がれきに対し、被災地の首長等から「復興のためにも処理を急いでほしい」と痛切な声があがっています。そのため、政府が総力をあげ、被災地での処理能力の強化等、取り組みをいっそうすすめるとともに、「広域処理」を住民合意ですすめることは必要と考えます。
被災地のためにできる支援をしたいというのは、国民の多くが共通のものとして持っているでしょう。しかし、国の瓦礫処理対策の遅れが問題であるにも関わらず、廃棄物の受け入れに反対することが非国民かのように扱われ、それを国が先導するかのような今の流れは厳しく批判されるべきです。また、現在の議論の根底には、東京電力、政府が放射性物質への責任ある対応をしてこなかったことへの国民の不信があります。「焼却した場合に放射性物質が拡散するのではないか」「廃棄物の焼却場周辺や焼却灰埋め立て処分場周辺は大丈夫か?」など不安・心配の声がこのことを示しています。
こうした声に、政府の責任ある対応が求められています。ところが、現在、特別に管理が必要な指定廃棄物は、セシウム134とセシウム137の濃度合計で1キログラムあたり8000ベクレル以上とされており、これ以下は、一般廃棄物と同様の扱われていることは大問題です。この基準自身が、政府の試算でも廃棄物の処理に携わる作業者に年間1ミリシーベルト近い被ばくを容認するもので、この基準のままで、広域処理の名で、国が地方自治体に処理をゆだねることは絶対に認められません。廃棄物の基準および放射線防護対策を抜本的に見直し、強化することが必要です。
同時に、「広域処理」をする場合、受け入れるのは、自治体で焼却されている「通常の廃棄物」と同程度の放射能の量・質レベル程度以下のものに限ること、処理の各段階で、放射能測定の体制に万全を期すこと、そのための体制、財源、結果の公表については国の責任で行うこと、処理の各段階での測定結果についてはすべて公開すること、が不可欠です。さらに住民合意を前提とすることは当然で、国や関西広域連合、京都府が、焼却施設をもつ市町村に、広域処理を押し付けることがあってはなりません。さらに、受け入れ自治体への財政措置を含む全面的支援策をとることが不可欠です。
加えて、今なお通常の何十倍もの放射線の中で生活し、「結婚できない」「子どもは産めない」こんな言葉が子どもたちの口から出てくる異常な状況をしっかりと認識し、歴代政府をはじめこのような危険を全国に広めた人たちの反省の上に立ち、東日本大震災と原発事故という未曽有の被災からの復興をすすめるために、政府が本腰を入れて取り組むことを強く求めるものです。
以上で討論を終わります。ご静聴ありがとうございました。
2月定例会 議案討論
島田けい子(日本共産党、京都市右京区)2011年3月22日
日本共産党の島田けい子です。議員団を代表し、ただいま、議題となっている議案66件のうち、第1号議案、第13号議案、第24号議案、第95議案の4件に反対し、他の62件に賛成の立場から討論します。
東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から1年余、被災地では、災害関連死が1300人をこえ増え続けています。被災者の多くが生活と生業の再建のめどさえたたない中にあっても、懸命に生きていこうと頑張っておられます。一方、原発事故の被害、放射性物質拡散による危険や不安はさらに広範囲に広がっています。その時に、民主党野田政権は、菅政権の原発事故対応の失敗・失政を引き継ぎ、救済復興で立ち遅れるばかりか、被災地に追い打ちをかけるように、TPP協議への参加、消費税大増税と社会保障改悪の一体攻撃に踏み出しています。
こうした中で、京都府としては、被災住民の現状に心を寄せ、救済と復興に取り組むのはもちろんのこと、今回の教訓から学び、地域防災計画の見直しと抜本的強化や原発ゼロ・再生エネルギーへの転換、命と暮らしを守る地方自治体の本旨と役割を十分自覚し、新たな取り組みに本格的に踏み出すことが求められています。
まず、府民の命と財産、安全を守る点で最大の課題である原発再稼働に関連して一言もうしあげます。意見書討論で我が党の馬場議員が指摘しましたとおり、再稼働の条件は全く整っておりません。
さらに今後、40年を超えた老朽原発や高速増殖炉「もんじゅ」への対応などが一つ一つ問われて参ります。原発ゼロを決断し、再生可能エネルギーへの本格的転換へ踏み出されるよう強く要望しておきます。
また、国会で今まさに、消費税増税法案を上程されようとする中で、知事は、消費税増税が京都経済に与える影響はどうかとの質問に答えず、また、「赤字で身銭を切って納税をしている現状から10%への増税では倒産廃業に追い込まれる」という悲痛な中小企業の叫びに対し、「受益と負担の問題」「財源を言わないのは空理空論」だと言い放ったことは重大です。
97年の消費税増税後、法人税の減税、証券優遇税制で大企業・金持ち優遇をやった結果、累計で84兆円も税収が減りました。京都府の事業税も97年と比べ2010年度には個人事業税が28億5千万円も落ち込み、法人事業税は594億円もの減少となっています。地方消費税はその間60億円しか増えませんでした。
府民の暮らしの点でも税収の点でも、消費税増税しかないような認識こそあらためるべきです。厳しく指摘をしておきます。
まず、第1号議案平成24年度一般会計当初予算案についてです。
当初予算における府税収入は昨年比で25億円の減少、とりわけ法人2税は45億9千万円の減少となりました。18年度から22年度の5年間に従業員4人以上の事業所が778事業所も減小。そこで働く従業員数は16620人も減少、常用労働者の現金給与は総額1189億円も減少しているのです。今年度も厳しい状況が続いています。こうした中で、今、京都府に求められていることは、地域経済の再生のために、京都に根を張って頑張っている中小の地場産業を支え、農林水産業の再生のための抜本的方策を図る。非正規をなくし正規雇用を増やして雇用の安定をはかる。安心できる社会保障を作るなどして、府民所得を増やし、経済を内需主導で健全な成長軌道に載せるため、自治体として取りうる手立てをやり尽くす姿勢が必要です。
予算案に反対する第一は、すべての中小企業を対象とした振興策になっていないことです。
商工業振興費39億のうち、イノベーション、ベンチャー、新産業支援に19億円、丹後や西陣、京友禅など、伝統地場産業に2億円です。原材料の高騰に加え加工賃の切り下げに苦しんでいる業者の願いに答え、にせめて燃料代、リース代など固定費等の助成を行うべきです。
中小企業応援隊の訪問16000社の中でイノベーションへの要望件数は設備投資、販路開拓など新事業への検討は1%にとどまっていることが明らかになりました。今をどう乗り切るか、切羽詰った中小零細事業者の痛みに心を砕き、府も直接足を運び、その願いを聞き取り、より具体的な支援策の強化を求めるものです。
また、中小企業訪問の中心的役割を果たしている商工会や商工会議所等への予算はこの5年間に1億5600万円も削減した上にさらに削減しています。中小企業相談支援センターの経営指導員は54名の要求定数に対し44名しか予算化されなかった訳であります。自民党議員の中からもこれについては 指摘があったとおりです。
今回、木造住宅耐震改修の簡易改修を対象とする予算化が図られましたが市町村支援、補正での対応を含め、促進方要望をします。深刻な実態にある建設業者の仕事確保と地域経済の活性化、景気対策に効果のある住宅リフォーム助成制度の創設をもとめておきます。
また、今定例会で、府が発注するすべての事業を対象に、「府内企業の発注の原則化」「下請けのしわ寄せ防止」「適正な賃金水準の確保」等、公契約のあり方を示す、公契約大綱を年度内に策定するという表明がございました。私は昨日も国や自治体の公共事業を請け負っている水道業者さんから話を聞きました。「お上の仕事が一番悪い、仕事をしたら赤字になるが、職人も抱え、食べていくのにはことわるわけにもいかずやっている。借金が増え続けるばかり」だと悲痛な声でした。本気でやる気であれば、大綱にとどまらずきちんと公契約条例として制定し、入札制度改革と一体で改革し、京都経済の底上げと働く府民の所得の引き上げに資するものとなるよう求めておきます。
第二に、府民の命と健康を守るための社会保障について、国の抑制政策にのり、やるべきことをやっていないこと、子育て支援策が不十分ということです。
年金が減り続けているのに、介護保険料や後期高齢者医療保険料は増え続けることに怒りが渦巻いています。後期高齢者医療保険について、月額1万5千円以下の年金しかないお年寄りの方の滞納件数が4792人にものぼり、そのうち206人が短期証を発行され、39人の方が差し押さえまでされているという事態が明らかになりました。「長生きするんじゃなかった。早く死ねと言われているようだ」との声をいくつもお聞きします。お年寄りを差別する制度はやめ、安心できる制度の構築へ知事は役割を果たすべきです。
介護保険料について財政安定化基金はもともと介護保険料として府民から預かったものであり、これは本来保険料の軽減に使うべきで、国へ必要な意見を上げるとともに、府の交付金についても市町村の軽減対策に回すべきです。指摘をしておきます。
また、国保の京都府単位一元化について、「広域化で保険料は下がるか」との質問に知事はお答えがありませんでした。国に対し、国庫負担の増額を求めるのは当然ですが、それがない中、広域化を強行し、保険料だけが上がり、医療が必要な人が排除されて命を脅かす事態を広げてはならないと考えます。京都府として一般会計を繰り入れてでも保険料を抑える決意が求められます。
介護保険返戻金について一言申し上げますが、昨年、本府は88歳の米寿のお祝いの事業を突然廃止しましたが、バラマキとの批判を逃れるために使わなかった介護保険料の一部の返礼とは少々配慮がかけております。ワイワイミーテイングで出された「介護保険はつかってもいないのに返して欲しい」との府民の発言の真意は、少ない年金、高い介護保険料など頼りにならない介護や医療保険制度への不満ではないでしょうか。指摘をしておきます。
子育て支援ですが、まず、子育て支援医療費助成制度の通院の対象年齢を小学校卒業まで拡大したものの、自己負担の上限を月3000円とし償還払いとしたことに対して、「月3000円を超えることは滅多にないです。3000円を超えても、交通費を使って役所に申請にいくお金の方が高くつくなんて信じられません」と早くも多くの母親たちの声が上がっています。 府民満足最大化というならきっぱり無料化へ改善をすべきです。
私立高校あんしん修学支援事業についてですが、この制度の実施によって、経済的事情による進学の断念や、中途退学から救われると生徒や保護者から歓迎されています。これも決議の討論で述べましように、いったん授業料は学校に払い込まなければならない問題の解決、大阪府、滋賀県を対象にすることや助成額等の改善、専修学校高等過程を対象に含めることなど、早期の改善を求めます。
第三に、経営改革プランで全国最大規模の定数削減を実施し、給与削減をおこない、臨時職員の多様による官製ワーキングプアをひろげ、府民サービスにも影響を与え兼ねない状況になっていることです。
大幅な人員削減が行われた結果、この5年間、知事部局一般行政職でも正規職員は534人も削減される一方、非常勤職員は66人、臨時職員は常勤換算で233人も増加し、非正規職員の割合は2割を超えています。また、時間外勤務は増え続け、精神・行動障害での長期休業者は年間80人と推移しています。多くの臨時職員の配置は、「臨時的業務の対応」から、今や 給与費プログラムで削減された定数内職員の業務を担うものになっているのが実情です。継続的に行われている仕事は本来正規職員として雇用し、臨時非常勤職員の給与をはじめ、子育てや介護と両立できるよう、均等待遇の実現へ、官製ワーキングプアの解消へ率先して取り組まれることを求めるものです。
台風23号災害では、土木事務所の統廃合や人員削減で現場対応能力が低下した事実を忘れてはなりません。東日本大震災の被災地でも、集中改革プランで公務員が削減されるなど体制が弱っているところを震災が襲い、災害復旧にも深刻な遅れをきたしています。ただただ、効率だ、人員を減らせという議論は地方自治法にも明記された自治体が果たすべき役割を投げ捨てることに他なりません。
土木事務所や地方振興局の体制の拡充、配置の見直しを求める意見が自民党議員からも出されました。災害対応で真っ先に現場へはしり、この冬の雪害の際にも少ない人員で泊まり込みの体制をとってご尽力いただいたのが土木事務所であり振興局の現場職員です。市町村や現場の実態に即した人員体制の強化を求めておきます。
第四に、国の責任を放棄し、道州制に道を開く地域主権改革をいっそう進め、さらに全国知事会長として主導的役割を果たしていることです。
自公政権時代から進められてきた地方分権改革で市町村合併、三位一体改革等を国と一体となって市町村に押し付けてきた結果、府民の暮らしや京都経済、さらに地域そのものが崩壊するような深刻な事態に直面してきました。にもかかわらず関西広域連合で、全国的にみても3機関のまるごと委譲をすすめる先頭にたち、さらにリニアや整備新幹線の推進など、新たな財界の儲け先をトップダウンでいっそうすすめようとしています。これに対し、書面審査でも他会派から「市町村の意見をもっと聞くべき」などの声が出されるほどとなっています。
また設立した地方税機構に自治体の課税自主権を実質ゆがめる課税事務を順次移管し、さらに滞納者を、有無を言わずに地方税機構送りにする一方、府民に直接サービスをしている府税事務所や広域振興局等の職員を削減し続けています。さらに、地域主権改革を本格的に推進する方向が貫かれ、全国知事会長でもあるだけに、主導的役割を果たし、京都府の自治体としての役割をゆがめ後退させようとしていることがいよいよ明らかとなっていることです。
なお、同和奨学金償還対策事業等にメスがはいっておらず、無駄使いが温存されています。以上の理由から 第1号議案は反対するものです。
次に第13号議案「京都府水道事業会計予算案」についてですが、府営水道料金について、過大な水需要予測により供給されている基本水量のうち、受水市町での使用水量は60%に過ぎません。過大な水需要予測の見直しや未利用水利権の活用を拒否し、カラ水料金を府民に押し付けている予算案に反対です。
次に第24号議案「京都府府税条例一部改正の件」についてです。
防災対策を名目に府民に一人当たり年500円の追加負担を平成26年度から10年間新たに求めるものです。しかも、条例改正に合わせ、付則に「森林環境保全に要する財源確保」を盛り込み、府民的に全く論議されていない税負担について、今後も継続できる条項を盛り込むことは、極めて問題であり、反対です。
なお、第16号議案については賛成するものですが、そもそ「地域主権改革」の名で、義務付け・枠付けの見直しを進めることは、「地方の自主性」「地方の実態」等にあった「条例制定権の拡大」といいうものの、国の社会保障等の責任放棄をすすめるという、問題をはらんでいることを指摘しておきます。
第30号議案 京都府中小企業応援条例一部改正の件については賛成するものですが、我々が兼ねてより求めてきたように、本来京都のすべての地場の中小企業を対象とした条例にするとともに、訪問相談や聞き取り調査など、府が直接責任を持つ体制に改善することを求めるものです。さらに、審議を通じて、内需主導、地域循環型経済への景気対策を本格的に進めるためにも、中小企業振興基本条例の必要性がはっきりしてきました。引き続きの検討を要望します。
第31号議案 京都府雇用の安定、創出と地域経済の活性化を図るための企業の立地促進に関する条例一部改正の件について賛成するものですが、正規雇用をしっかりと位置づけ、やむなく解雇をする場合の際の事前協議制度の導入、中小企業重視を求めます。また、雇用の部分における補助金について、返還規定を設けるべきです。指摘要望をいたします。
次に、議案第39号から第63号の指定管理者指定の件についてです。
平成18年度から指定管理者制度が導入されましたが、その後、株式会社など民間企業の参入や管理料の削減によって、社会福祉事業団をはじめ、公的施設で働く職員の労働条件は、低賃金、長時間労働、非正規職員への置きかえなどで悪化してきました。
一昨年の総務省の通達では、制度について、公共サービス水準の確保と逆行しないように「単なる価格競争による入札とは異なる」と指摘し、適切な運用を求めています。今後この通達の主旨を生かし、安易に株式会社など民間に道を開き、管理料の引き下げ続けるような指定のあり方を見直すよう指摘しておきます。なお、第39号議案 けいはんなホールについては、そもそも学研都市開発は国家的事業といいながら、地元自治体と住民に負担をおわせ、バブルがはじけた後も、適正な見直しも行わず、ずさんな計画のあとしまつを府民に押しつけるものになっています。
特に「株式会社 「けいはんな」には本府が15億円もの府民の税金を出資し、2008年に100億円の負債を抱えて民事再生を申請し、結局府民の税金は戻ってこなくなったのです。さらに今後大規模修繕などの時期も近づいていますが、本来国が責任を追うべき問題です。
また、第62号、南山城青少年自然の家についてですが、来年度で廃止し、るりけい少年自然の家に集約する方向が示されています。近隣府県に比べても少ないわずかに2箇所の青少年の社会教育施設の一つを老朽化を放置して廃止してしまうやり方は見直すよう求めておきます。
次に、第95号議案、関西広域連合規約変更に関する協議の件についてです。わが議員団は、関西広域連合が地方自治、住民自治のあり方からみて、大きな問題点を持っていることを指摘してきましたが、そのことを裏付ける事態が次々起こっています。今回の政令市の加入に伴う議員定数配分をめぐっては、滋賀県議会の意見の違いを多数で押さえつける事態が発生しました。
国の出先機関の移管をめぐっては、関西広域連合として丸ごと移管を求めて前のめりの動きをすすめています。しかし、3月20日に国出先機関の事務権限の移譲を受ける計画の市町村向け説明会が開催され、首長からは出先機関の機能維持や予算配分を不安視する声が相次いだとされています。上田近畿市長会長は「まだまだ基礎自治体の意見が反映される中身になっていない」として出先機関の機能維持を要望しました。国出先機関の移管をめぐっても、関係府県の地方自治体の中でまったく合意がないことは明らかであります。
今回の規約変更について、府内の市町村や府民にどれだけ説明したのかと特別委員会で質しましたが、理事者は「府民の代表である府会議員のみなさんの意見を聞いている」と開き直りました。構成府県の京都府としての説明責任をまったく自覚しない態度といわなければなりません。
このように関西広域連合のトップダウンの運営は、地方自治、住民自治を形骸化するものです。しかも、大企業中心の産業ビジョンなど大都市偏重の広域行政になってきていることも重大です。さらに道州制の実現を狙う大阪市や堺市が加入すれば、道州制への流れをつくることにもなりかねません。
また、政令市加入に伴う議員定数の配分案については、そもそも京都府の3人の連合議員数など民意を反映する議員定数とは言えず、大都市偏重の議席配分となっている点なども解消されていません。以上の理由から、関西広域連合規約変更に関する協議の件には反対であります。
以上で、私の討論をおわります。
意見書・決議案文
可決(提案:全会派、賛成:全会派)
北朝鮮による拉致問題の早期解決を求める意見書
平成14年9月の日朝首脳会談において、北朝鮮当局が拉致を認めてから、今年の9月で丸10年が過ぎようとしている。この間、5人の拉致被害者とその家族の帰国の実現以外に特別な進展はなく、平成20年の日朝実務者協議で合意された生存者を発見し帰国させるための再調査も未だ実施されないなど、北朝鮮は、極めて不誠実な態度をとり続けている。
我が国には、政府認定の拉致被害者のほか、拉致の可能性を排除できない特定失踪者と言われる方々も多数存在しており、これらの方々とそのご家族には高齢の方々も多数おられ、問題解決に一刻の猶予も許されない状況にある。
拉致問題は、国家主権の侵害という我が国にとって極めて重大な問題である。
昨年、金正日総書記が死去し、北朝鮮を巡る情勢に動きが生じている。この機会を逃すことなく、改めて、人権・人道問題として、広く国際社会に訴えかけるとともに、国家主権の問題として、「拉致問題の解決なくして日朝国交正常化なし」という基本方針堅持のもと、拉致被害者を必ず救出するという国家としての強い決意による行動を取るべきである。
ついては、国におかれては、関係各国との強固な連携を図りながら、北朝鮮に対し、毅然とした態度で拉致被害者の再調査を求めるとともに、すべての拉致被害者の早期帰国を実現させるため、実効ある措置を的確に講じられるよう、強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
可決(提案:自民・民主・公明、賛成:自民・民主・公明、反対:日本共産党)
自治体クラウドの推進を求める意見書
情報システムの集約と共同利用を推進し、更にデータセンターの活用などにより、自治体クラウドは全国各地で進展しつつある。
自治体クラウドを推進するメリットとしては、各地方自治体におけるシステム運用経費の削減を図ることができるとともに、データのバックアップが確保されることで災害に強い基盤の構築ができること、また、将来的な行政の広域化に向けた先行した事務統合ができることや小さな自治体でも大きな自治体と遜色のない行政サービスを行うことが可能になるなどが上げられ、今後の展開に大きな期待が寄せられている。
一方で、近年は地方自治体における専門的人材の育成・確保が困難になり、システム事業者への依存度が高くなっていることや、情報システムのメンテナンスに係る経費負担の高止まりが課題として上げられている。更に、近年は地方自治体の情報システムを更改する際のデータ移行に関する多額な費用も問題となっている。
ついては、国におかれては、今後、全国の各地方自治体が自治体クラウドにシステムを移行しようとする際に、円滑な移行ができるよう、次の事項に関し、対策を講じるよう、強く要望する。
1自治体クラウドへ移行する際、異なる事業者の製品間の移動を行う場合、それぞれのデータ形式が異なるため、データ項目ごとに変換方法を定める必要が生じるなど、情報システムの相互運用の障害となっていることから、データの標準的な表現形式の構築に向けた取組を行うこと。
2各自治体が独自に管理している「外字」は、延べ200万文字にも上るとも言われており、データの移行には多くの時間と労力が割かれていることから、外字の実態調査を踏まえ、標準的な文字コードの導入を推進すること。
3自治体クラウドへの移行を推進する自治体に対し、積極的な財政支援を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
可決(提案:自民・民主・公明、賛成:自民・民主・公明、反対:日本共産党)
基礎自治体への円滑な権限移譲に向けた支援策の充実を求める意見書
国が地方自治体の仕事を様々な基準で細かく縛る「義務付け・枠付け」の見直しや、都道府県から市町村への権限移譲を進めるためのいわゆる「第1次・第2次一括法」が、昨年の通常国会で成立した。291条項にわたる第3次見直しも昨年11月に閣議決定され、今通常国会に提出されたところである。
一方、自主財源の乏しい地方自治体は、人件費の抑制、事務事業の抜本的な見直しによる歳出削減など、徹底した行財政改革を進めてきているが、財源の多くを国によって定められた行政水準の確保に費やさざるを得ないなど、さらに厳しい財政運営を強いられている。地方自治体は、農林水産業の振興や地域経済の活性化、少子・高齢社会、高度情報化への対応、防災対策や各種社会資本整備など重要な課題を有し、これらの財政需要に対応し得る地方財政基盤の充実・強化が急務となっている。
地域主権改革は、地域住民が自ら考え、その行動と選択に責任を負うという住民主体の発想に基づく改革を目指すものであり、明治以来の中央集権体質からの脱却、国と地方が対等の立場で対話できる関係への根本的な転換を進めていくものでなければならない。
ついては、国におかれては、基礎自治体への円滑な権限移譲に向けた支援策の充実を図るため、次の事項に関し、速やかに実施されるよう、強く要望する。
1国においては、権限移譲に伴い必要となる財源措置を確実に行うこと。また、移譲時に必要となる電算システム整備など臨時的経費についても確実に財源措置を行うこと。
2都道府県から基礎自治体への権限移譲においては、事務引継ぎ、研修、職員派遣、都道府県・市町村間の推進体制の構築など、基礎自治体への権限移譲が円滑に進められるよう、国は、移譲の時期、具体的な財源措置など必要な事項について地方側に十分な情報提供を行うこと。
3厳しい行財政環境や超高齢化の進行の中で、移譲される権限の内容によっては、人員体制等も含め、各市町村単独での権限移譲に課題を抱える地域もあるものと予想されることから、広域連合の設立手続の簡素化なども含め、市町村が共同で柔軟に権限を行使できる仕組みを整備し、地域の実情に応じた効率的な権限移譲が行われるようにすること。
4地方の自主性・裁量性を拡大し、地方の特性に応じて事務が行えるよう、一層の「義務付け・枠付け」の見直しを行うとともに、今後の見直しに当たっては、地域主権戦略会議、国と地方の協議の場等において地方との十分な協議を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
可決(提案:自民・民主・公明、賛成:全会派)
消費者のための新たな訴訟制度の創設を求める意見書
全国の消費生活相談件数は、平成22年度で約89万件と依然として高い水準が続いている。本府においても、約1万9千件の相談が各自治体の窓口に寄せられており、特に60歳以上の高齢者からの相談割合が増加するなど、厳しい状況が続いている。
しかしながら、現在の訴訟制度の利用には相応の費用と労力を要することから、事業者に比べ情報力・交渉力で劣る消費者は、被害回復のための行動を起こすことが困難な状況にある。
そこで、平成23年8月に、消費者委員会に設置の集団的消費者被害救済制度専門調査会において、消費者のための新たな訴訟制度が報告書として取りまとめられ、現在、消費者庁において、報告書を踏まえた法案準備が進められているところである。
この制度案では、共通争点を有し多数発生している消費者被害を対象とし、手続追行主体を内閣総理大臣が認定する適格消費者団体に限定するとともに、訴訟手続を二段階に区分し、一段階目の訴訟で事業者側の法的責任が認められた場合に、二段階目で個々の被害者が参加し、簡易な手続で被害額を確定の上、被害回復を図るという仕組みとしている。また、対象事案も、事業者が紛争全体を見通すことのできる契約関係を中心に選定することとするなど、事業者に対しても配慮した制度設計となっている。
このことにより、現行の訴訟制度では、適格消費者団体に損害金等の請求権が認められていないことから、被害救済には必ずしも結び付かないという課題の解消を図るとともに、費用・労力の面で、被害者の負担軽減にも大きく寄与するものであるとして、早期の制度創設が求められているところである。
ついては、国におかれては、消費者のための新たな訴訟制度の創設に関し、現在開催されている通常国会に、消費者委員会の報告書を踏まえた法案を提出の上、十分な審議を経て、早期にその創設を図られるよう、強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
可決(提案:自民・民主・公明、賛成:全会派)
父子家庭支援策の拡充を求める意見書
近年、父子家庭が増加しており、多くの父子家庭も母子家庭同様、経済的に不安定で、子育て等でも多くの課題を抱えている。しかしながら、父子家庭と母子家庭では、行政による支援内容に大きな差があるのが実情である。
児童扶養手当法の改正により、平成22年8月1日から、母子家庭の母を支給対象としていた児童扶養手当が父子家庭の父にも支給されることとなった。しかし、このほかにも、母子家庭が受けられる行政による支援制度(就労支援や技能習得支援、福祉貸付金、自立支援給付金など)の多くが、父子家庭では受けられない。
ついては、国におかれては、対象が「母子家庭」に限られている諸制度に関して、「父子家庭」も対象とするよう改善を行うとともに、特に、次の事項に関し、速やかに実施されるよう、強く要望する。
1遺族基礎年金の父子家庭への拡充策として、死別の父子家庭の父においても支給対象とするとともに、父と子が共に暮らしていても子に遺族基礎年金が支給されるよう改正すること。
2母子寡婦福祉資金貸付金、高等技能訓練促進費事業及び特定就職困難者雇用開発助成金の対象を父子家庭にも拡大すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
関西電力大飯原子力発電所3号機、4号機の再稼働に反対する意見書 案
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から1年が経過したが、被災地の現状はいまだ極めて深刻である。さらに原発事故の被害は今も拡大し、避難を余儀なくされる人は増え続けている。
ところが、野田内閣は、原発事故の収束宣言を行い、福島原発事故の原因究明はおろか、原発内部がどうなっているかさえわからないにもかかわらず、暫定的な安全基準さえも策定せず、「政治判断」により、原発の再稼働を強引に進めようとしている。
とりわけ、京都府に隣接する福井県の大飯原発3号機、4号機の再稼働について、政府は原子力安全委員会の安全評価(ストレステスト)一次評価結果の実質審査が終えたとして、3月中にも、首相を含む関係閣僚によって再稼働の判断を決定し、地元同意を求めるとしている。
しかし、マスコミも「一連の手続きをもって安全性が証明されたとは言えまい」と報道し、安全委員会の班目委員長も「安全確認が終わったことにはならない」と認めている。また、大飯原発は、その近辺に多数の活断層が走っており、とくに陸上の「熊川断層」と海底の「FO―A断層」「FO―B断層」が連動した場合、ストレステストで関電自身が限界と評価した強さの揺れに見舞われるという指摘がある。
今、求められていることは、「大飯原発の3・4号機の再稼動ありき」ではなく、福島原発事故からの知見を生かし、徹底的な安全調査と対策である。危険な大飯原発3・4号機の再稼働は、京都府民の安全を守るためにも、絶対に認められない。
よって国におかれては、関西電力大飯原発3・4号機の再稼動を認めないことを求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
可決(提案:自民・民主・公明、賛成:全会派)
原子力政策に関する意見書
東京電力福島第一原子力発電所事故は、住民の被ばくや農林水産物の汚染を招き、周辺環境にも甚大な被害を与えるとともに、原子力発電所の安全性に対する国民の不安を引き起こし、更には、国が推進してきた原子力政策に対する信頼を、大きく損ねる結果となった。
福井県に隣接する本府においても、関西電力高浜発電所及び大飯発電所については、現在、国において検討されている緊急時防護措置を準備する区域(UPZ)の30キロメートル圏内に、約13万人の府民が居住しているなど、府民の安心・安全を確保する立場から、その安全対策に万全を期すべく、取組を進めているところである。
このような中、去る2月、経済産業省原子力安全・保安院は、再稼働に向け関西電力が実施した大飯発電所3号機及び4号機のストレステスト(耐性検査)一次評価結果を「妥当」と判断し、その審査結果を原子力安全委員会に報告したところである。
しかしながら、ストレステストは机上の調査にすぎず、再稼働の判断材料とするには、あまりにも不十分である。再稼働に当たっては、地震や津波、高経年化の影響など福島第一原子力発電所事故の原因究明から得られる知見をもとに、国が新たな安全基準を設定し、これに基づき、プラントの安全性を厳格に検査・確認するという手続が必要である。
ついては、国におかれては、大飯発電所3号機及び4号機をはじめ、今後検討が進められる原子力発電所再稼働に当たっては、上記手続が適切に行われた上で、原子力政策を担う国の責任において、慎重に判断がなされることを強く要望する。
あわせて、現下の厳しい経済情勢を踏まえ、国の責任において電力事業者等を指導し、再生可能エネルギーや化石エネルギー等、エネルギー源の多様化を図る中で、安易な電気料金の値上げにより国民や企業に負担を求めるのではなく、経営努力等により、低廉で安定的な電力供給が行われるよう、強い指導力を発揮されることを求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
国の出先機関原則廃止方針を撤回し、役割の検証を求める意見書 案
昨年12月26日に開催された第15回地域主権戦略会議において「出先機関の原則廃止に向けた今後の取組方針」が了承され、現在開かれている通常国会に関連法案の提出が狙われている。
そもそも出先機関の廃止は、「地域主権改革」の名で、これまで全国的に担ってきた国の役割と責任を後退させるとともに、地方に「自立」を求め、道州制に道を開くものである。
国の出先機関は、憲法にもとづくナショナルミニマムをはじめとした国の責任を全国で果たす役割を担うものである。とりわけ、自然災害等において、初動から復旧・復興に果たす役割は極めて重要であり、さらなる充実が求められている。そのことは、昨年の東日本大震災や各地で発生した自然災害の対応でも問われたことである。
このため、443自治体が参加している「地方を守る会」の総会決議では、東日本大震災の経験から「国民の安全安心を守る国の体制を弱体化させることになり、大きな危機感を持たざるを得ない」と批判の声があがっているところである。
よって、国におかれては、出先機関の原則廃止方針を撤回し、法案提出を中止するとともに、出先機関の役割の検証を強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
障害者総合支援法の提案を撤回し、障害者総合福祉部会の骨格提言をふまえた新法の制定を求める意見書 案
本年3月13日に「障害者総合支援法案」が閣議決定されたが、経過を見ても法案の中身を見ても到底容認できないものとなっている。
そもそも、法案の検討は2010年1月7日の自立支援法訴訟基本合意文書での自立支援法の廃止と、それに変わる新法を当事者などの意見をふまえて作るという確約が出発点であった。そのもと、国において新法制定のための総合福祉部会が設置され、当事者の参画も得て昨年8月末に骨格提言が出され、その提言に基づいた法案の制定が期待されていた。
ところが、法案は骨格提言とはかけ離れたものになっている。その目的には地域生活の権利も明記されず、それどころか基本理念に「可能な限り」という文言を盛り込むなど、自立支援法からも後退するものとなっている。障がい者の範囲については「一定の難病」を加えるとしているが、このことは難病の間に格差を持ち込み、全ての障がい者を制度の対象とはしていない点でも大変不十分である。また家族収入も含めて応益負担を残しており、当事者や家族、関係者などから大きな怒りの声が寄せられている。
よって国におかれては、「障害者総合支援法案」の提案を撤回し、障がい当事者と関係者の声に耳をかたむけ、障がい者総合福祉部会の骨格提言にそった新法を制定するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
介護保険料の値上げ抑制を求める意見書 案
現在府内の介護保険料の平均月額は4,332円となっているが、現在でも「高すぎる」「なぜ年金から強制的に天引きするのか」などの声が多数寄せられている。
ところが次期の介護保険料の府内平均月額は5,280円と、21%もの値上げになると見られている。
さらに後期高齢者医療の保険料も来年度から全国的に引き上げられ、京都府内においても年額75.033円に引き上げられる事が示されている。
また公的年金について国は4月分から0.3%削減に加え、10月からも過去の物価スライドのマイナス据え置き分を0.9%連続削減する方針を示しており、高齢者の負担は増え続け、限界を超えるものとなっている。
そもそも、介護保険料が高い最大の理由は、介護保険制度が始まったときに、それまでは介護にかかる費用のうち50%を負担していた国が、25%まで負担割合を引き下げたことにある。
よって、国におかれては国庫負担割合を引き上げ、介護保険料の値上げを抑制されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
介護職員の処遇改善に関する意見書 案
介護職員の平均賃金は他の専門職種と比較しても低い賃金となっており、離職率も高く、高齢化社会のもと、介護ニーズが高まる中で介護職員の確保問題が社会問題となっている。
こうした中、介護職員の深刻な人材不足を改善するため2009年10月より国において介護職員処遇改善交付金制度が創設され、平均給与額の引き上げや、介護分野の有効求人倍率の低下等、逼迫した状況の改善に一定寄与してきたところである。しかし、介護職員の離職や人材不足は依然として続いており、取り組みは未だ道半ばである。
ところが国においては、介護職員処遇改善交付金の継続を求める声が強く出ているにもかかわらず、来年度から交付金制度を廃止して、介護報酬の加算を新設して処遇改善に充てる案を示している。介護報酬を引き上げれば、利用料や保険料の負担増をまねき高齢者の負担をさらに増すものとなる。
よって国におかれては、介護報酬とは別立ての公費による賃上げなど、国の責任で介護職員の処遇改善と人材確保に取り組まれるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
訪問介護の「生活援助」時間短縮案の撤回を求める意見書 案
厚生労働省は、2012年度の介護報酬改定で、訪問介護サービスの生活援助の時間区分について、「『45分での区分を基本とした見直しを行う』案」を打ち出した。この改訂案に対し、利用者の介護度を悪化させるばかりか、生活を困難にするとの不安の声が上がっている。
2011年「介護事業経営実態調査」では訪問介護利用者の約7割が「生活援助」を利用し、一回あたりの平均提供時間は70分と報告されているところである。こうした状況の中での「45分区分」は、現行のサービス内容を削るか、細切れサービスの提供にするか、どちらかを迫られる等、利用者の「日常生活」を維持することは出来ないと懸念の声が上がっている。
清潔な環境の維持、食事の確保、その他の生活支援、訪問介護員とのコミュニケーションなど、在宅高齢利用者の「日常」が破壊され、孤立する独居高齢者、老老世帯、認認世帯などが抱える問題をさらに深刻にさせ、症状が安定をしていない認知症やうつ状態にある利用者には深刻な問題となる。
また、今回の改訂が実施されれば、現在の介護計画の見直しを余儀なくされ、利用者と訪問介護員との間に軋轢を生じかねない。利用者の尊厳を無視し、訪問介護員のやりがいをも喪失させ、離職に拍車をかけることも危惧されている。
よって、国におかれては、訪問介護サービスにおける生活援助の時間区分について、「45分を基本とした見直しを行う」とした改訂案を撤回し、現行の時間区分を引き続き実施することができるよう対処することを求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
消費税増税法案を撤回し、「社会保障と税の一体改革」に反対する意見書 案
政府は、今国会で「社会保障と税の一体改革」の名のもとに消費税増税法案を提出しようとしている。それは、消費税率を2015年までに段階的に10%に引き上げるものである。さらに今後、年金の給付削減や支給開始年齢の先延ばし、医療費の窓口負担の引き上げの計画と保育への公的責任を投げ捨てる「子ども・子育て新システム」を導入するなど、社会保障のあらゆる分野で、改悪を進める一方で、法人税については減税を行おうとしている。
今回の大増税は、可処分所得が減り続ける中、年金削減、子ども手当削減、保険料引き上げなどで総額20兆円もの負担を国民に押し付けるものである。 しかも、日本経済の長期低迷と世界経済危機の中、地域経済が深刻な疲弊のもとにあるさなかでの大増税で、国民の暮らしに計り知れない打撃を与え、日本経済をどん底に突き落とし、財政破たんを一層ひどくすることは明らかである。
しかも、東日本大震災で被災された方々が生活と生業の再建に立ちあがろうとする中で、情け容赦のない大増税を押し付けることは許されるものではない。
今なすべきことは、大型公共事業や軍事費、政党助成金などのムダ遣いを一掃し、富裕層や大企業への優遇税制をやめ、応分の負担を求めることである。そして民主的経済改革を行い、国民所得を増やし、国民全体で「能力に応じて公平に税金を負担する」累進課税を強化する所得税の税制改革によって財源を確保すべきである。
よって、国におかれては、消費税増税法案を撤回し「社会保障と税の一体改革」を行わないことを強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
労働者派遣法「改正」法案を撤回し、抜本改正を求める意見書 案
政府は、民主、自民、公明3党によって修正された労働者派遣法「改正」法案を今国会で成立させようとしている。
しかしこの「改正」案は、製造分野への派遣業務と登録型派遣の禁止条項を削除し、「みなし雇用制度」の導入を3年後に先送りするなど不安定で使い捨ての労働者派遣を存続させるものであり到底認められない。派遣労働者からも「派遣村の現実を忘れたのか」ときびしい批判が上がっている。
ワーキングプアの増大など貧困と格差の拡大をもたらした労働者派遣法の抜本改正は、国民の強い願いであり、「改正」案の強行は許されない。
よって、国におかれては、労働者派遣法「改正」案を撤回し、製造分野への派遣業務と登録型派遣の禁止を定めるなど抜本的な改正をおこなうよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条にもとづき意見書を提出する。
可決(提案:自民・民主・公明、賛成:全会派)
東日本大震災で発生した災害廃棄物の広域処理に関する決議 案
東日本大震災発生から1年が経過した現在においても、被災地では、未だ多くの災害廃棄物がうずたかく積み上げられたままとなっており、被災地の早期復旧・復興の大きな障害となっている。
このため、国から全国の地方公共団体に対し、岩手県及び宮城県で発生した災害廃棄物について、広域処理の協力要請が行われている。また、宮城県議会議長からも、本府議会をはじめ各都道府県議会に対し、協力依頼がなされているところである。
もとより、被災された方々の一刻も早い生活の再建と被災地の復興は、全ての国民の願いであり、東日本大震災から我が国が再生するためにも、広域処理は、国と地方が支え合って取り組んでいかなければならない大きな課題である。
しかしながら、一方では、災害廃棄物に対し、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、その安全性に国民が不安を抱いていることも事実である。これは、発電所事故に当たり、SPEEDIの情報や原子炉のメルトダウンの情報が的確に提供されなかったことなどが、その原因の一つとも言える。
このため、広域処理を進めるに当たっては、国の責任において、科学的知見に基づく放射性物質の濃度基準についてのわかりやすく丁寧な説明とともに、処理に関する安全基準や取扱指針等の策定、処理段階ごとの継続的なモニタリングの実施など、安全確保のための取組が的確に行われることにより、国民の不安を払拭することが必要である。更には、災害廃棄物の受入れによる風評被害の防止策や必要な財政措置など、的確な対策を十分に講じ、処理施設を有する市町村等が安心して取り組める環境を整えることが求められる。
ついては、被災地の一日も早い復興を支援するため、これらのことが、国の責任において的確に行われるよう、国に対し積極的に働きかけるとともに、本府においても、処理施設を有する市町村等と十分に連携の上、安心・安全がしっかりと確保される中で、府民の理解と協力のもと、広域処理の取組が進められるよう、強く求める。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
国の出先3機関移管に反対することを求める決議 案
政府は「地域主権改革」を進めるために、地域主権戦略会議での「アクション・プラン」~出先機関の原則廃止に向けて~を決定し、経済産業局、地方整備局、地方環境事務所の3機関を廃止し、その事務・権限を地方行政組織にすべて移譲させるとしている。
こうした中、出先機関の移管を受けようとしているのが九州と関西であり、関西広域連合は国出先機関の事務、権限の速やかな移譲を国に求めていくとしている。
これに対し、3月3日には443自治体が参加する「地方を守る会」の総会において、「昨年の東日本大震災では、地方整備局や地方経済産業局と市町村が一体となって、迅速かつ懸命な救援活動やインフラ・産業の復旧が行われ、地域における国の出先機関の役割が認識された」とし、拙速に出先機関の廃止論を進めないようとの決議が出された。
本府議会でも、市町村との十分な意見交換を行うことを求める意見が出されているところである。
国の出先機関である近畿地方整備局が、台風災害での土砂ダム監視を行うなど、知事や市町村長とともに被災者を支援する重要な役割を担っており、いっそう強化することこそ求められている。
よって、本府におかれては、出先3機関の移管を求めるのではなく、その役割を改めて検証し、出先機関と地方が十分な連携をもつことに全力をあげるべきである。
以上、決議する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明)
京都府私立高等学校あんしん修学支援事業の拡充を求める決議 案
2010年度から実施された京都府私立高等学校あんしん修学支援事業によって、京都府内の年収500万円未満の世帯の保護者の教育費負担が軽減されることとなった。しかし、保護者はいったん授業料を学校に支払わなければならない。また、来年度から兵庫県、奈良県に通う生徒については、助成額は、1人3万円程度にとどまり、府内の私立高校生と比べ、大きな乖離がある。
さらに大阪府や滋賀県等に通学する生徒については、制度から除外されている。
よって、京都府として、同じ京都府民の子どもの学ぶ権利を保障し、安心して勉学に打ち込めるよう、対象者の拡大や府内生徒と同水準の内容とすること、さらには府の直接制度となるよう制度の拡充を行なうべきである。
以上、決議する。