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申し入れ

府南部豪雨災害による被災者支援、復旧についての申し入れ(第二次)

2012/09/07 更新
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2012年9月7日

京都府知事 山田啓二 様

日本共産党京都府委員会
委員長 渡辺 和俊
日本共産党京都府会議員団
団長 前窪 義由紀


府南部豪雨災害による被災者支援、復旧についての申し入れ(第二次)


 8月13日からの京都府南部豪雨災害豪雨により1名が死亡、1名が行方不明となっておられます。心からお悔やみを申し上げますとともに、一刻も早い発見を願い、捜索活動に全力をあげていただくことを要請します。また、被災された多くのみなさまにお見舞いを申し上げます。
 京都府においては、甚大な被害の中、復旧活動などに奮闘していただいておりますが、日本共産党府会後員団としても、党京都府委員会、被災地の党組織、議員・党員とともに、復旧・支援のための調査等を行ってきました。現時点で把握している被災者への支援、復旧等について、以下のとおり申し入れるとともに、9月補正で十分な予算を確保することを求めるものです。


1、生活再建への支援
①宇治市をはじめ被災自治体と連携し、罹災証明の発行・被災者相談などに、迅速・丁寧に対応すること。
②災害救助法・被災者生活再建支援法、各種支援制度について、迅速で柔軟な運用を図ること。
③平成16年台風23号被害の際には、府は全壊家屋へ300万円をはじめ半壊、床上浸水等の住宅本体等再建への独自補助を行なった。今回の南部豪雨被災者についても災害救助法対象外の自治体も含めすべての被災者を対象にした支援策を実施し、十分な生活再建への支援を市町村と連携して行うこと。
④泥洗いなどのため大量の水道を使用しており、その対策として府営水道料金を軽減し、市町村と連携し被災住民の水道料金の減免を行なうこと。

2、道路、河川等の復旧、二次災害防止
①天井川である弥陀次郎川決壊の原因究明、決壊個所の抜本的改修、未改修区域の総点検、河川改修を急ぐこと。他の天井川の総点検を厳密に行うとともに改修を促進すること。
②志津川など府管理河川の氾濫、溢水による深刻な被害を検証し、河川・砂防ダムの堆積土砂の撤去、堤防・護岸・橋の損壊個所の復旧を急ぐとともに河川改修を促進すること。
③各所で山林崩壊・土砂崩れが発生し、大量の土砂、間伐材、生木が流出した。倒利敵去、山林の緊急整備等二次災害の防止対策を急ぐとともに緊急の実態調査を行なうこと。
④府道二尾木幡線、大津南郷宇治線、宇治水屋線など生活道路の復旧を急ぐこと。
⑤堂の川(木幡池)の大島排水機場など内水排除ポンプ場の能力とポンプ操作の検証、管理運営の総点検を行い、内水排水の一体的管理の体制を確立すること。
⑤古川の改修等、河川改修を促進し、流下能力を向上させること。
⑥決壊したくつわ池の復旧に全力をあげるとともに、「ため池」の点検を行なうこと

3、農業、中小企業・業者、医療機関、文化財等への支援
①茶園、野菜等農業被害の救済、田、畑、茶園等農地の復旧を急ぐこと。
②中小企業・業者の被害実態を把握し、再建のための補助、融資、資金繰り対策等支援すること。
③開業医等医療機関の被害の実態を把握し、支援対策を検討すること。
④文化財被害等の復旧・修復対策を急ぐこと。指定外文化財の修復に対しても府独自の支援を行なうこと。

4、予算、土木事務所の体制等
①土木事務所の統廃合により、宇治土木事務所が廃止されたことが災害対応に重大な影響を与えた。初動体制の遅れを検証するとともに、土木事務所の統廃合による広域化や職員削減による現場対応力の弱体化等を見直し、宇治土木事務所の再設置とともに体制強化を図ること。
②中小河川改修、砂防等土木予算が激減しており、重大な災害につながっている。改修計画を見直し、通常予算の増額をはかること。
③宇治市炭山地域などには雨量計が配置されていない。雨量計を府内全域に細かく配置し、情報を的確に把握し、初動や避難の体制に生かすこと。
④情報が途絶えた炭山や弥陀次郎川決壊時の情報通達遅れの教訓を生かし、必要な地蔵に防災無線の各戸配置など。情報が住民に確実に伝わるシステムを確立すること。

以上

府南部豪雨災害による被災者支援、復旧についての申し入れ(第二次)[PDFファイル 80.7 KB]