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討論

2012年9月定例会意見書・決議・議案討論

2012/10/09 更新
[ 討論 ]
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●9月定例府議会が10月5日に閉会しました。閉会本会議での意見書案討論(原田完議員)、議案討論(成宮真理子議員)、意見書案文、意見書案と議案の採決結果を紹介します。

原田  完 意見書案討論・・・・ 1
成宮 真理子 議案討論 ・・・・ 4
意見書案文 ・・・・・・・・・・ 5
意見書案採決結果・・・・・・・・11
議案採決結果・・・・・・・・・・12

9月定例会 意見書案討論

原田完(日本共産党、京都市中京区)2012年10月5日

日本共産党の原田 完です。日本共産党議員団を代表して今議題となっています意見書13件について賛成する討論を行います。

まず、わが党提案の「関西電力大飯原子力発電所3・4号機の運転停止を求める意見書案」についてです。大飯原発の再稼働を強行し、いまだに稼働させていることは許せません。
福島第1原発事故から1年7カ月。いまだ事故は収束せず、福島県民をはじめ国民に大きな不安を与え続けています。「再稼働反対」「原発なくせ」の取り組みは、歴史的な規模となっており、毎週金曜日の首相官邸前抗議行動、「7・16さようなら原発10万人集会」「7・29国会大包囲」には、10万、20万人の市民が参加し、この京都でも関電前抗議行動が続けられています。
また、原発は必要ないという声は、政府の行った意見公募でも、8割が「即時ゼロ」を求めています。
野田内閣と関西電力は国民の反対を無視し、電力不足に陥ると大飯原発3・4号機の再稼働を強行しましたが、関電発表のデーターでも、この夏は原発なしでも電力不足にならなかったことが明らかとなりました。
「大飯原発稼働は止めよ」この声に、国の原子力規制委員会の新しい安全基準で再審査をおこなうとしていますが、安全基準はまだ決まっていません。また、大飯原発直下の活断層調査もまだ結論が出ていません。さらに、関西電力と本府との安全協定も結ばれていません。
原発事故は、一度起きたら、人間社会に他に類のない「異質の危険」性があり、人類はそれを防止する手段を持っていません。大飯原発3・4号機の運転停止をただちにおこない、すべての原発から撤退し「即時原発ゼロ」の政治決断を国に強く求めるものです
次に「オスプレイの飛行訓練中止と配備計画の撤回を求める意見書(案)」についてです。
 世界一危険な基地である沖縄・普天間基地に、墜落事故を繰り返す「欠陥機」であるオスプレイを配備することには、沖縄県議会と県下の41の市町村議会すべてが反対決議をあげています。沖縄県議会は、オスプレイ配備に抗議し、全機撤収と普天間基地閉鎖・撤去を求める決議を全会一致で採択、仲井真沖縄県知事や佐喜真宜野湾市長らも怒りの声をあげています。京都でも昨日円山音楽堂において抗議集会が行われたところです。
さらに、米国本土やハワイでは訓練を中止しながら全国6ルートでの超低空飛行訓練が計画されているもとで、全国でも23都道府県の106自治体議会でオスプレイ配備や訓練の中止を求める意見書が可決されています。ところが日本政府は、「オスプレイ配備は、アメリカの安保条約上の権利」などと、日本の主権はまったくなく、米国の言うがままオスプレイ強行配備されています。あらためて、日米安保条約の対米従属性の害悪を示すものです。
 米政府が「何が何でも配備」しようとしているのは、このオスプレイが従来のヘリよりも、速度で2倍、行動半径で4倍、貨物搭載量3倍と、格段に敵地への侵攻能力が高まるためです。
 まさに、沖縄県民をはじめ日本国民の命と安全を優先するのか、日米安保条約に基づく米国の軍事的要求を優先するのか、が鋭く問われています。日本政府が、国民の命と安全を守る立場にたって、オスプレイ飛行訓練中止と配備計画の撤回を要求するよう強く求めるものです。
次に「社会保障制度改革推進法の廃止を求める意見書(案)」についてです
本法は今年6月民主・自民・公明3党の密室協議により、消費税の増税と抱き合わせで提案強行されたものであり、社会保障の基本を「自助・自立」の「自己責任」であるとして、国や地方自治体の公的責任と財政支出を大きく後退させる方向を鮮明にしています。社会保障の向上・増進を国の責任と義務づけた憲法25条の理念を放棄する、文字通り「社会保障解体宣言」というべきものです。
新たな法案や法改正案としての具体化を今後設置される「社会保障制度改革国民会議」に白紙委任すること自体が重大な問題です。先日就任した三井厚生労働大臣は、国民会議を一日も早く設置するとのべましたが、こうしたことを絶対に許すわけにはいきません。9月の全国保険医団体連合会の調査では、現在でも経済的な理由で治療が中断する事例があったと開業医の6割が回答しています。
社会保障の解体が具体化されれば「医療崩壊」「介護難民」を生み出した小泉「構造改革」以上の「激痛」を国民にもたらしかねません。このような社会保障制度改革推進法は廃止するよう求めるものです。
次に「中小企業金融円滑化法の延長を求める意見書(案)」についてです。
 中小企業金融円滑化法は2009年に2年の期限付きで施行され、さらに昨年度2年間延長されてきました。厳しい経営環境下において、倒産・廃業の減少、雇用の確保等経営支援に大きな役割を果たしてきました。
 中小企業を取り巻く経営環境はリーマンショック以後、下請け加工賃が切り下げられ、その後の金融円滑化法の施行後も急激な円高、生産拠点の海外への移転、生産調整、下請け単価の切り下げ等で大企業は利益を確保しつつ、東南アジア諸国と同等の加工賃へと親企業からの要求は厳しさを増しています。
日銀京都支店の9月の管内短観調査では市内の製造業、非製造業の景況はなお、足踏み状態にあり持ち直しの動きも弱まっている」という結果が出ています。京都府商工会連合会や京都商工会議所の景況調査でも、あらゆる業種にわたって中小零細企業の経営環境は改善の兆しがなく、京都府内中小企業の実態は特に厳しい事態にあります。
このような時に中小企業金融円滑化法が期限切れになれば、京都の中小企業約12万社の内、多くの企業において資金調達がより一層厳しい事態に追い込まれることが予想されます。
金融円滑化法は、地域経済を守り、雇用の大きな担い手である中小零細企業の経営支援、資金調達支援は欠く事の出来ない支援施策であり、再延長を求めるものです。
次に「米国産輸入牛肉の月例緩和に反対する意見書案」についてです。
内閣府の食品安全委員会プリオン専門調査会が9月5日に了承した答申案は、現行の月齢20ヵ月齢以下から30ヵ月齢以下への緩和を認める内容になっています。国内産牛についても同様です。
調査会は、「20ヵ月齢」の場合と「30ヵ月齢」の場合のリスクの差はあったとしても非常に小さく、人への健康影響は無視できるとしていますが、看過することはできません。
とくに米国では、検査体制などが、年間数千万頭が食肉加工されているにもかかわらず、検査が行われているのはわずか4万頭であり、わずか0.16%程度です。現に今年4月には米国内でBSE感染牛が見つかっており、米国牛の安全性には疑問がもたれています。
 そもそも月齢緩和の要望は国内からはありませんでした。米国産輸入牛肉の月齢を緩和し、輸入を拡大せよ、というのは、日本のTPP参加の条件として、米国から執拗に求められてきたことです。米国の圧力に屈して、日本国民の食の安全・安心を脅かすようなことは、絶対にあってはなりません。米国産輸入牛肉の月齢緩和及び国内産牛の全頭検査の月齢緩和は行わないよう、強く求めるものです。
次に「被災者生活再建支援法改正及び運用改善を求める意見書(案)」についてです。
災害時の公的支援の実現のため、1997年5月、「全壊500万円、半壊250万円」の支援法案が、超党派で国会に提出されました。その後世論と運動の広がりの中、98年5月、「被災者生活再建支援法」が成立したのです。
 法の制定により被災者支援が大きく前進しましたが、この法律は市町村ごとや都道府県ごとの被害状況によって、同じ災害による被害でも対象となる被災者と対象外となる被災者が生まれます。「同じ被害なのになぜ宇治市以外は救われないのか」「生活が再建できない」などの切実な声が寄せられています。
また住宅の被害程度が全壊と大規模半壊に限られており、床上、床下浸水など重大な損害を受けている住宅には適用されないこと、事業用資産の被害なども支援の対象になっておらず、生業も含めた生活全体への支援が求められています。
知事も知事会を通じて改善の要望をだされたと伺っていますが、ぜひ議会としても意見書を提出すべきです。
なお、3会派提案の「京都府南部豪雨に伴う災害対策に関する意見書(案)」でありますが、我が党提案の対案として出されたものでありますが、被災者生活再建支援法の改善でこそ実現する話でもあります。内容は、本府自身が取り組むべき事項も散見していますが、何より被災者救援が必要である立場から賛成するものです。
次に、「B型肝炎・C型肝炎患者の救済に関する意見書(案)」についてです。
 B型・C型肝炎の大半は予防注射射や輸血などの医療行為による感染、いわゆる医原病であり、慢性肝炎から高い確率で肝硬変、肝がんに進行する重大な病気です。
患者さんたちの命懸けのたたかいで、「薬害C型肝炎救済特別措置法」、「特定B型肝炎感染者への給付金等支給特別措置法」が成立したものの、裁判で補償・救済される患者はごく一部にとどまっています。そればかりか、肝炎治療費そのものへの支援がないために、高い医療費が払えず、治療を断念し、命の危険にさらされる患者さんもあるなど事態は深刻です。
感染被害を拡大した国の責任は既に断罪されているのであり、すべてのB型C型肝炎感染者や患者の救済や、治療と生活を支える公的支援制度を整えることは、国と自治体に当然の責務です。一刻も早く、感染者が安心して治療を受けられるよう、府議会として国へ意見を上げることが必要です。
3会派提案の「ウイルス性肝炎の支援を求める意見書」案について、賛成するものですが、本府議会へ陳情にこられた 当事者の願い、B型C型肝炎救済全国センター及び京都の会の皆さんの願いに応えて、より具体的に国への意見を上げることが必要です。我が会派の提案にもぜひ ご賛同をお願いするものです。
次に、「保護者負担のいっそうの軽減と私学助成の充実を求める意見書(案)」についてです。
本府では約4割の高校生が私学で学んでおり、公立私立を問わず、すべての子どもたちに行き届いた教育を保障することは当然です。
一昨年4月、国が国公立高校授業料の無償化を実施しましたが、私学は支援金の支給にとどまっています。授業料以外の修学諸費用なども保護者の重い負担となっており、その軽減はますます切実となっています。
また、少子化の影響による生徒数の減少によって、財政基盤の脆弱な私立学校の経営も困難に直面し、耐震診断率や耐震化率も公立学校と比べても低い状況となっています。私学教育を振興させ、教育の機会均等を果たすためには、国がしっかりと責任を果たすべきです。
本年9月11日に、政府は、高校・大学までの教育費の段階的な教育の無償化を定めた国際人権規約の留保撤回を閣議決定しました。この結果、中等・高等教育無償化条項は条約として発効し「誠実に遵守」すべき憲法上の義務規定となったのです。留保を撤回していなかった国の最後から2番目と遅きに失したとはいえ、長年の教育無償化の要求と運動の成果として、一日も早い実行が求められます。
私学助成に係る国庫負担の堅持と拡充とともに、「高等学校等就学支援金制度」を堅持し、学校耐震化等安全対策に万全を期するよう国に求めるものです。
なお、自民党提案の「私学教育の振興に関する意見書案」には国庫負担の堅持と「高等学校等就学支援金制度」堅持の項目がありませんが、国に私学教育振興の一層の充実を求めるものであり、賛成です。
次に3会派提案の「気象事業の整備拡充を求める意見書案(案)」についてですが、賛成するものですが、自公政権時代から民主党政権になっても、気象庁の職員数や事業予算は年々減らされてきており、観測施設の維持管理や、技術水準の確保にも苦慮する状況に陥っている点は大きな問題でありこの点での充実強化が必要である事を指摘しておきます。
 以上、我が党提案の意見書への賛同を求めて書討論を終わります。ご清聴ありがどうございました。

9月定例会 議案討論

成宮真理子(日本共産党、京都市西京区)2012年10月5日

日本共産党の成宮真理子です。日本共産党議員団を代表して、ただいま議題となっております議案14件のうち、第8号議案「京都府国民健康保険調整交付金の交付に関する条例一部改正の件」、第10号議案「京都府立少年自然の家条例一部改正の件」、第15号議案「1級河川畑川河川総合開発工事請負契約変更の件」の3件に反対し、他の11議案に賛成の立場から討論します。
まず第2号議案「平成24年度京都府一般会計補正予算(第3号)」についてですが、府民的な運動とわが党議員団が求めてきた住宅耐震化の支援について需要にこたえて補助戸数を増やす予算や、通学路の安全対策のため、ガードレール設置や歩道の拡幅などの事業費が盛り込まれており、賛成するものです。
しかし、「植物園北山通活性化事業費」には、反対です。
公立植物園は、公立博物館法に自然系博物館と位置付けられ設置されている、植物の収集・保管・展示を行なう専門機関であり、なかでも、京都府立植物園は国内で最多の保有植物種類、最も長い歴史をもつ公立植物園として、国内外からその役割を高く評価されている、府民の貴重な宝です。この府立植物園を、本来のあり方から大きく逸脱させ、エンターテイメント性ばかりを前面にするような計画は、そもそも認めるわけにはいきません。
今回の事業費では、カフェショップ1か所の整備費が計上されていますが、審議を通じて、実は、府が北山通り側3か所にカフェショップの募集をしていたことが明らかとなり、今後この計画を再開する可能性も否定されませんでした。平成21年に策定した植物園の整備計画にもなかったもので、府民の知らないところで、計画変更が進められることは大きな問題があると言わなければなりません。さらに、出店企業の募集では、建物の年間使用料を当初設定の約半額にしたこと、今後、企業が撤退しない保証も不十分であること、カフェショップの整備によって植物園と北山通の集客効果がどの程度向上するかの試算さえ行なわれていないことなどが明らかとなりました。
こうした経過には、他会派議員からも「アミューズメント化が、トップダウンでやられているような気がする。大木を伐採するなどせず、植物園の本来の魅力を生かしたものにすべき。財政優先ではいけない」との主旨の発言がありました。
まさに、府がやるべきは、植物園の本来の魅力が発揮されるよう、管理技術の継承、職員体制の充実、後継者の育成などをはかることであり、そこをゆがめる事業の推進には、反対するものです。
次に第8号議案「京都府国民健康保険調整交付金の交付に関する条例一部改正の件」についてです。
本条例改正案は、国民健康保険法の改正に伴い、都道府県調整交付金を7%から9%に増額するものです。この法改正によって、定率国庫負担は34%から32%へ減額となりました。都道府県調整交付金を増やす2%の引き上げ分は特別調整交付金分となりますが、これは保険財政共同安定化事業の拡充分として、都道府県が財政調整をするためのものであり、給付費を都道府県単位で負担し合うしくみを強化し、都道府県単位の国保一元化をおし進めるものです。
そのうえ、増額される都道府県調整交付金2%の財源は、「年少扶養控除の廃止」にともなう地方税増収分であり、政府は「子育て支援につかう」と説明していたはずではありませんか。これでは財源としても筋違いと言わなければなりません。
そもそも、減額される定率国庫負担は、すべての自治体に無条件に拠出される部分であり、これを削減すれば、市町村国保はいっそう困難に追いやられてしまいます。あまりに高い国保料や市町村の国保財政の困難などの問題を解決するには、国庫負担を削減するのではなく、抜本的な引き上げこそ必要です。今回の法改正のねらいは、国保の広域化・一元化を推進し、国民に負担増と徴収強化を押しつけ、住民福祉としての国保の役割を切り捨て、徹底した給付抑制に追い込むことにあります。それにともなった条例改正案には、反対するものです。
次に、10号議案「京都府立少年自然の家条例一部改正の件」についてです。
本議案では、南山城少年自然の家を廃止して、るり渓少年自然の家に機能を統合するとしていますが、南山城少年自然の家は、府内に2箇所しかない府立の宿泊型社会教育施設です。府南部地域の小・中学生、高校生の「林間学校」など集団宿泊体験や、障害児・不登校傾向にある児童・生徒のためのキャンプ体験など、府内の学校や子どもたちにとってかけがえのない役割を果たしており、現在でも年間1万6千人の利用があります。また、るり渓少年自然の家や他の施設にはない、夜間照明つきグランドが隣接している条件もあり、近年では、スポーツ少年団や大学・社会人のスポーツクラブなどの利用も増加しています。さらに、長年、乙訓・山城地域の中学校が参加する駅伝大会も開催されており、関係者からは「他の施設では替えがたい。ぜひ残してほしい」と、廃止に反対する強い声が上がっています。
南山城少年自然の家が果たしてきた役割は、「府民サービス等検討委員会」や「社会教育委員会」の議論でも高く評価されていました。ところが、府や教育委員会は、「廃止」の結論ありきで、「老朽化」や「利用者の減少」「他府県の利用が多い」などを口実に、青少年社会教育施設を財政と効率を最優先で切りすてるやり方は、あまりにも乱暴と言わなければなりません。
また、南山城少年自然の家を「廃止」とする一方で、知事は6月府議会で、丹波運動公園などの施設整備に関わって、府外からの合宿も誘致したい等の趣旨を答弁しておられ、これではまったく矛盾するではありませんか。
いま、子どもたちの「いじめ・自殺」など深刻な事態が社会問題となるもとで、青少年の豊かな発達を保障する教育的視点に立ち、貴重な社会教育施設である南山城少年自然の家は、「廃止」ではなく施設の存続と機能の充実にこそ、府が果たすべき役割があるのではないでしょうか。よって、条例改正案には反対です。
次に第15号議案「1級河川畑川河川総合開発工事請負契約変更の件」についてです。
畑川ダムについて、わが党議員団は、計画当初から「ダム建設ありき」の過大な人口予測、水需要予測にもとづくもので、治水対策も河川改修で十分に対応でき、さらに莫大な地元負担増を招くものであるとして、一貫して反対してきました。
本議案は、畑川ダムの本体工事において、「想定外のもろい地層が出てきた」ため追加工事を行なった結果、請負金額をさらに約3億6千万円上乗せするというものです。そもそも、2003年には予定地に断層が見つかり、安全対策も含めた計画変更で、事業費は40億円から77億円へと2倍近くにふくれあがりました。
事業費の急増や、水需要の根拠があまりにもずさんなことに対し、公共事業評価審査委員会でも、「市民感覚からは隔たりがあって、極端に言えばダムを2つ造ることにしたぐらいの強烈な印象」「勇気ある再検討をする必要があるのではないか」といった意見が出されています。このような「ムダ遣い」の典型で、道理のない事業において、「想定外」などとしてさらなる事業費負担増が行なわれることは、到底、府民の納得は得られるものではありません。
よって本議案に反対するものです。
最後に、本議会の会期中に、民主党、自民党の党首選挙が行なわれましたが、消費税の増税や原発再稼働、オスプレイ配備、TPP推進など、公明党とともに一層の悪政を競い合っています。さらに、「日本維新の会」は、道州制導入、消費税の地方税化、憲法改悪など、民主・自民・公明の3党以上に、アメリカ言いなり・財界中心の政治を推し進めようとしています。
来たるべき総選挙では、日本共産党の躍進で、悪政推進勢力に審判を下し、消費税増税中止、原発即時ゼロ、「国民が主人公」の新しい政治を実現するため、府民のみなさんと手を携え、全力で奮闘する、その決意を述べて、討論とします。ご静聴ありがとうございました。

意見書案文

可決(提案:自民・民主・公明、賛成:全会派)

「脱法ドラッグ」とりわけ「脱法ハーブ」に対する早急な規制強化を求める意見書(案)

違法ドラッグによる健康被害が頻発していることから2007年4月1日より、いわゆる脱法ドラッグを「指定薬物」として規制するための改正薬事法が施行された。指定薬物に指定されると、製造や輸入、販売が禁止となる。本年7月1日に9物質が追加指定され、現在は、73物質が「指定薬物」に指定されている。
しかしながら近年、いわゆる「脱法ハーブ」が出回ってきた。脱法ハーブは、指定薬物の成分を一部変えて植物片に混ぜたもので、「お香」「アロマ」などと称して販売されている。脱法ハーブを吸引して救急搬送されるケースが相次ぎ、死亡した例も報告されている。また、脱法ハーブを吸引した者が乗用車を運転して暴走し、通行中の市民に重軽傷を負わせる事件も起きている。
脱法ハーブをめぐっては、化学構造を少し変化させることで法規制をすり抜け、指定薬物になればまた化学構造を少し変化させるという"いたちごっこ"を繰り返し、法規制が追いつかないのが実態である。厚生労働省が調査したところ、「違法ドラッグ販売業者数」は本年3月末時点で、29都道府県で389業者も存在することが明らかとなった。
脱法ハーブは覚醒剤や麻薬等の乱用への「入り口」になることが危惧されており、こうした状況を放置することは看過できない。今後、青少年をはじめとした薬物乱用の拡大を防ぐためにも、早急な規制強化が急務の課題である。
ついては、国におかれては、次の事項について早急に対応するよう、強く要望する。
1成分構造が類似していれば一括して薬事法の指定薬物として規制対象にできる「包括指定」を早急に導入すること。
2指定薬物が麻薬取締官による取締りの対象外であることを改め、指定薬物を発見した場合に収去ができるなど法整備の強化を図ること。
3特に青少年や若者の乱用を防ぐため、薬物教育の徹底を含む未然防止策の強化を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

可決(提案:自民・民主・公明、賛成:全会派)

気象事業の整備拡充を求める意見書(案)

気象庁の事業目的は、気象や地震などを観測・監視し、観測の成果や現象推移の予測を適時・的確に広く周知することによって災害を未然に防ぎ、軽減させることにある。2005年に神戸で開かれた「国連防災世界会議」では、2004年にスマトラ沖で発生した大地震を教訓に「すべての国が領域内の国民と財産を災害から守る第一義的な責任を持っている」との「兵庫宣言」が採択されている。しかしながら、気象の観測・予測になくてはならない気象衛星の打ち上げには巨額の費用がかかり、予算を圧迫している。
過去の自然災害の教訓から、注意報・警報などの防災情報を高度化し、活用していくためには、予報精度の向上にとどまらず、自然現象の確実な捕捉と防災関係機関への確実な情報の伝達、そして利用者に対して十分な支援・指導ができることが必要である。さらに地域の産業や日常生活に役立つ気象情報の提供も強化すべきである。近年、国際的な関心を集めている地球環境問題についても一層の体制強化を求められている。
ついては、国におかれては、より精度の高いきめ細かな防災情報、暮らしや産業に密接に関わる気象情報を提供できるよう、気象事業全般の基盤強化を図るよう、強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明、創生)

被災者生活再建支援法改正及び運用改善を求める意見書(案)

8月13日からの京都府南部豪雨災害は、全壊30棟以上、床上浸水701棟、床下浸水2,393棟、農林関係被害は12億9千万円、商工業関連被害は4億8千万円を超えるなど、南部では1953年の南山城水害以来の大災害となり、被災者に対する全面的な再建支援が急がれている。
国の被災者に対する支援として被災者生活再建支援法があるが、今回の災害では、災害救助法が発動された宇治市には適用されたが、それ以外の被災市町では適用されていない。また、住宅の被害程度が全壊と大規模半壊に限られており、床上、床下浸水など重大な損害を受けている住宅には適用されていない。
さらに、生業に必要な事業用資産の被害なども支援の対象になっておらず、法改正と弾力的な運用が必要である。
ついては、国におかれては、以下の内容について法の改正と運用の改善を図るよう強く求める。

1 半壊家屋、一部損壊家屋、宅地被害も支援対象とすること。
2 生業に必要不可欠な事業用資産に被害を受けた場合も支援対象とすること。
3 適用対象地域を都道府県、市町村単位で指定せず、地域にかかわらず同一の災害で被害を受けた世帯等に支援を行うこと。
4 家屋被害認定は、被災者支援の目的を果たすよう、柔軟に行うようにすること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

可決(提案:自民・民主・公明、賛成:全会派)

京都府南部豪雨に伴う災害対策に関する意見書(案)

去る8月13日から京都府南部を襲った記録的な豪雨により、天井川の欠壊や市街地における大規模浸水が発生し、尊い命が失われるとともに、山間部集落の孤立、多数の家屋や農地・道路・河川をはじめとする社会資本の損壊など、甚大な被害がもたらされた。
現在、京都府においては、甚大な被害を受けた宇治市に災害救助法及び被災者生活再建支援法を適用するほか、府、被災市町及び関係機関の連携の下、被災者への支援、復旧等に最大限の努力をするとともに、被災した住宅本体等の再建に要する経費を補助する府独自施策などに全力を挙げて取り組んでいるところである。
しかしながら、被災地の復旧及び被災者の生活再建のためには、地方自治体による対応だけでなく国による強力な支援が必要である。
ついては、国におかれては、被災者に対する支援、災害の早期復旧及び災害の未然防止のため、次の事項について、必要な措置を講じられるよう、強く要望する。
1 被災した道路、河川等の公共土木施設、農地、林道等の農林施設や山腹崩壊地 等の災害復旧に対して支援を行うこと。
2 一級河川弥陀次郎川等天井川に係る災害防止のため、重点的に事業を促進する こと。
3 低平地の浸水対策のため、重点的に事業を促進すること。
4 住宅の再建等被災者の生活再建のため、被災者生活再建支援法に基づく支援制 度の対象の拡大や支給額の引上げ及び被害認定等において柔軟な運用を行うこと。
5 京野菜や宇治茶などの農業被害について、経営意欲を後退させない特別措置を 講じること。
6 被災中小企業に対し資金繰り支援を行うこと。
7 被害の復旧に要する経費に対し、特別交付税をはじめとする特段の財政措置を 講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明、創生)

B型肝炎・C型肝炎患者の救済に関する意見書(案)

 我が国には、B型・C型肝炎感染者・患者が300万人~370万人いると推定され、その大半は、集団予防接種や治療時の注射針・筒の使い回し、輸血や血液製剤投与などの医療行為による感染が原因とされる。このような感染被害の拡大を招いた「国の責任」と肝炎患者を救済する責務が明記された「肝炎対策基本法」が平成22年1月に施行された。
しかし、今なお感染被害は償われず、多くの患者が肝炎の進行と高い医療費負担、偏見差別に苦しめられ、毎日約120人もの患者が亡くなっているといわれている。
薬害C型肝炎救済特別措置法、特定B型肝炎感染者への給付金等支給特別措置法が成立し、裁判を通じて補償・救済される仕組みができたものの、カルテや明確な証明が必要なため、裁判で救済されるのはほんのひと握りに過ぎない。
このように、大半の患者には補償・救済のしくみがなく、また、肝炎治療費そのものへの支援策がないため、医療費が払えず、治療を断念し重症化するなど、命の危険にさらされる患者も少なくない。
ついては、国におかれては、医原病であるすべてのB型・C型肝炎患者の早期救済と、肝炎治療と生活を支える公的支援制度を確立し、必要な対策を速やかに講じるよう、次の事項について、強く求める。

1 肝炎対策基本法に基づき、患者救済に必要な具体的法整備と予算化を進めるとともに、B型・C型肝炎患者の適正な救済策を実施すること。
2 肝炎治療費への公的支援制度を確立するとともに、障害者手帳の交付基準の改善等、特別な支援策を講じること。
3 治療体制・治療環境の整備、治療薬・治療法の開発、治験の迅速化などを図ること。
4 肝炎ウイルスの未検査者、ウイルス陽性者の未治療者の実態を調査し、早期発見・早期治療につなげる対策を強化するとともに、肝炎感染者・患者への偏見差別の解消、薬害の根絶を図ること。
5 医原病であるB型・C型肝炎による死亡者への一時金支給、患者への健康管理手当・支援金を支給する法制度を確立すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

可決(提案:自民・民主・公明、賛成:全会派)

ウイルス性肝炎患者への支援を求める意見書(案)

我が国には、300~370万人ものB型・C型ウイルス性肝炎の感染者・患者がいると推定されるが、その大半は、血液製剤の投与、輸血、注射器の連続使用等の医療行為による感染であり、感染は国の責任であるとして、肝炎患者の救済、肝炎対策を国の責務と定めた「肝炎対策基本法」が平成22年1月に施行されている。
このうちC型肝炎患者については、「特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法」(以下「C型肝炎感染者救済特措法」という。)が平成20年1月に施行され、カルテ等で被害を証明することにより給付金が支給されるが、患者の多くは、感染から長い年月を経て発症することから、証明が難しい状況にある。
また、B型肝炎患者については、「特定B型肝炎ウイルス感染者被害者給付金等の支給に関する特別措置法」(以下「B型肝炎感染者救済特措法」という。)が本年1月に施行されたが、手続きが複雑で時間を要するため、救済が進んでいない。
ついては、多くの患者が肝炎の進行と高額な医療費負担に苦しんでいる状況にあることから、国におかれては、これらの患者を救済するため、下記の事項について速やかに必要な措置を講じるよう、強く求める。
1 肝炎対策基本法に基づき、患者救済に必要な法整備や予算化を進め、実効ある患 者の救済策に取り組むこと。
2 「C型肝炎感染者救済特措法」に基づき、血液製剤による感染の可能性が高いC 型肝炎感染者を広く救済する措置を講じること。
3 「B型肝炎感染者救済特措法」に基づき、対象者を速やかに救済できるようにす ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明、創生)
保護者負担のいっそうの軽減と私学助成の充実を求める意見書(案)
京都府の私立高等学校は、独自の建学の精神に立脚し、公教育の重要な一翼を担っている。一昨年4月より国において、高校無償化の方針の下、公立高校授業料の不徴収と併せて、私立高校の「高等学校等就学支援金制度」の創設とともに私立高等学校に学ぶ生徒の授業料負担の軽減が図られたところである。
しかしながら、なお、公私間格差や重い保護者負担が存在しており、教育の機会均等を果たす上でさらなる改善は喫緊の課題となっている。また、少子化の影響による生徒数の減少によって、財政基盤の脆弱な私立学校の経営も困難に直面する中、学校施設の耐震化等安全対策も喫緊の課題となっている。
本年9月11日に、政府は、長年の教育無償化の実現を求める国民の要求と運動の結果、高校・大学までの段階的な無償化を定めた国際人権規約の適用の留保撤回を閣議決定した。この結果、中等・高等教育無償化条項は条約として発効し、「誠実に遵守」すべき憲法上の義務規定となった。
ついては、国におかれては、段階的な中等・高等教育無償化を実現し、私学経営の安定のため、私学助成に係る国庫補助制度の堅持及び抜本的な拡充を図り、「高等学校等就学支援金制度」を堅持するとともに、保護者負担のいっそうの軽減を図り、学校施設等の安全対策に万全を期するよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

可決(提案:自民・民主・公明、賛成:全会派)

私学教育の振興に関する意見書(案)

京都府の私立学校は、各校の建学の精神に立脚し、新しい時代に対応する特色ある教育を積極的に展開するなど、本府の公教育の発展に大きく寄与している。
しかしながら、少子化による生徒数の大幅な減少や、依然として好転の兆しが見えない経済・雇用情勢による生徒の就学への影響等、私立学校の経営は、過去に例を見ない厳しい状況にある。また、東日本大震災の教訓から学校施設の耐震化は急務となっている。
我が国の教育の将来を思うとき、公私あいまっての教育体制が維持されてこそ、教育水準の向上と公教育の健全な発展が可能となり、個性化及び多様化が求められる時代にあって、将来を担う人材の育成という要請にも応えうるものである。
そのためにも、公立学校に比べ財政基盤がぜい弱な私立学校の経営基盤の維持向上や教育環境の充実はもとより、学校施設の耐震化等安全対策に万全を期すとともに、保護者の経済的負担の軽減などを図ることが強く求められている状況にある。
ついては、国におかれては、公教育の重要な一翼を担う私立学校教育の現状と重要性を認識され、私学教育振興の一層の充実・強化を図られるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明、創生)

関西電力大飯原子力発電所3・4号機の運転停止を求める意見書(案)

野田内閣と関西電力は、原子力発電所の再稼働がなければ電力不足に陥るとして、大飯原発3・4号機の再稼働を強行した。その上、野田内閣は今後のエネルギー政策を決定する中で、原発ゼロを求める国民の声に背き原発に固執する姿勢をいっそう鮮明にしている。
東京電力福島第1原発事故から一年半が経過したが、放出された大量の放射性物質が空間的にも、時間的にも、社会的にも際限なしに広がり続ける「異質の危険」が猛威をふるっている。人類はそれを防止する手段を持っておらず、二度と原発の大事故を起こすことは絶対に許されない。今必要なことは、全ての原発から撤退する政治決断を行い、「即時原発ゼロ」を実現することである。
ところが、政府の原発再稼働の方針は、原発事故の原因究明や政府自身が決めた「当面の安全対策」も未実施、住民避難の体制や計画もない、道理も科学的知見もない、無謀極まりないものである。また、関西電力が今夏の電力需給状況で大飯原発3・4号機を再稼働しなくても、3%の余裕があったことを明らかにしたことからも、大飯原発の稼働の「必要性」がないことは明らかである。
国民は、政府が2030年の原発比率の3つの選択肢を提案した意見公募に、89,124件の意見を寄せ、原発依存度については81%が「即時ゼロ」を求めている。
 ついては、国におかれては、国民の声に応え、大飯原発3・4号機の稼働を直ちに停止することを強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明、創生)

オスプレイの飛行訓練中止と配備計画の撤回を求める意見書(案)

 9月9日、沖縄で10万3000人余が参加し、「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」が開かれ、「オスプレイ配備計画の即時撤回と米軍普天間飛行場の閉鎖、撤去を求める決議」が採択された。沖縄では県議会や41の市町村すべてが配備に反対し、全国でも23都道府県の106自治体議会(9月28日現在)でオスプレイ配備や訓練の中止を求める意見書が可決されている。
 ところが、10月1日、米軍は、山口県の米軍岩国基地に搬入していたオスプレイ6機、2日は3機を、沖縄県宜野湾市の普天間基地に移動し、配備を開始した。これに対し、沖縄県議会は直ちに抗議の決議を全会一致であげた。
オスプレイの配備は、普天間基地のある沖縄のみならず、全国でも6ルートによる低空飛行訓練を実施する計画が明らかになっている。また、オスプレイは、オートローテーション機能がなく、少しの操縦ミスでも墜落などの重大事故を繰り返すなど、墜落の不安の声が全国からあがっている。
日米両政府は、日米合同委員会において「安全確保策」で正式合意し、安全宣言を発表したが、その内容は安全確保より米軍の恣意的な運用を容認する内容となっており、1、2日の両日は、ヘリモードで宜野湾市街地上空を飛行し、早くも合意は破られている。
ついては、国におかれては、国民の命と安全を守る立場にたち、オスプレイ飛行訓練中止と配備計画の撤回をするよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明、創生)

社会保障制度改革推進法の廃止を求める意見書(案)

 消費税の増税法と抱き合わせで社会保障制度改革推進法が成立した。
 同法は、社会保障の基本は、「自助・自立」の自己責任であるとし、国や地方自治体の公的責任と財政支出を大後退させる方向を鮮明にしている。
社会保障の主要財源を消費税に限る「社会保障目的税化」や、医療や介護の「給付の重点化」「効率化」の名で社会保障の公費投入を縮減することを明記した。これらは社会保障の根幹をゆるがし、国民皆保険制度を崩壊するものである。
日本弁護士会会長が「国による生存権保障と社会保障制度の理念そのものを否定するに等しく、憲法25条にも抵触する」との声明を発表するなど、批判の声が広がっている。
このように、同法は根本的に、社会保障の向上・増進を国の責任と義務づけた憲法第25条に相反するものである。
ついては、国におかれては、社会保障制度改革推進法を廃止するよう強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明、創生)

中小企業金融円滑化法の延長を求める意見書(案)

 リーマンショック以後、中小企業を取り巻く経営環境が大変厳しいなか、資金調達への支援策として、中小企業金融円滑化法が2009年(平成21年)に2年間の期限付きで施行された。さらに、これまでに2年間延長され、2013年3月に期限切れを迎える。
同法は中小企業の倒産・廃業の減少、雇用の確保、経営支援に大きな役割を果たしてきた。しかし、この間の急激な円高、国内生産力の落ち込みなどで中小企業の経営環境の改善の兆しはみられない。
この状況で同法が廃止されると、金融機関は自己資本比率や不良債権判断などの融資基準を厳しくし、貸し渋り・貸しはがし、保証協会の代弁請求などの増加が危惧され、中小企業への資金調達が難しくなることが予想される。
ついては、国におかれては、中小企業金融円滑化法の延長と中小企業に対する経営支援の施策強化を図るよう求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

否決(提案:日本共産党、賛成:日本共産党、反対:自民・民主・公明、創生)

米国産輸入牛肉の月齢緩和に反対する意見書(案)

内閣府の食品安全調査会プリオン専門委員会は、9月5日、米国産牛肉の輸入対象について、「人への影響は無視できる」として、現行の月齢20ヶ月以下から30ヶ月以下へ緩和を認める答申案を了承した。答申案は、国内産も、全頭検査を必要としない対象を現行の20ヶ月以下から30ヶ月以下に拡大しても、人の健康に問題はないとした。
 また、BSE病原体が蓄積する頭部、脊髄など「特定危険部位の除去」についても、国内産や米国産とも現行の全月齢から30ヶ月超への緩和を認めた。この答申案は、近く調査会として正式決定した上で、食品安全委員会に報告し、30日間のパブリックコメントなどを経て、厚生労働省に答申することになっている。
そもそも、日本が輸入する米国産牛肉の月齢を緩和し、輸入を拡大せよというのは、米国から執拗に求められてきたことである。米国通商代表部が今年3月に発表した「衛生植物検疫措置に関する2011年報告書」には「食品の安全」に関して、日本がBSE対策として米国産牛肉の輸入を月齢20ヶ月以上のものに制限していることを緩和するよう求めている。ところが、今年4月には、米国でBSE感染牛が見つかっており、米国では年間数千万頭が食肉加工されているにもかかわらず、検査が行われているのはわずか4万頭であり、米国牛の安全性には疑問がもたれている。
 米国の圧力に屈して、日本国民の食の安全・安心を脅かすようなことは、絶対にあってはならない。
 ついては、国におかれては、米国産輸入牛肉の月齢緩和及び国内産牛の全頭検査の月齢緩和は行わないよう、強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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