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申し入れ

オスプレイ飛行訓練の中止を米国と日本政府に強く求める申し入れ

2012/11/05 更新
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2012年11月5日

京都府知事 山田啓二 様
日本共産党京都府会議員団
団長 前窪 義由紀


オスプレイ飛行訓練の中止を米国と日本政府に強く求める申し入れ


 11月2日、全国知事会の席で、山口県岩国米軍基地などを起点とする米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの低空飛行訓練の計画が明らかになった。すでに沖縄においては10万人を超える参加者で配備への抗議集会が開かれ、米軍機の訓練ルート下にある自治体をはじめ、多くの自治体で配備と訓練に抗議し中止を求める決議が上がっている。全国知事会においても、7月19日に「MV-22オスプレイの配備及び飛行訓練に関する緊急決議」を行なっている。このような国民の声を無視する計画の強行は絶対に許されない。
 オスプレイは、中国山地を横断する米軍飛行機の低空飛行訓練のルートである「ブラウンルート」で訓練を行なう可能性がある。その場合、鳥取・兵庫・京都の三府県で運用されている「ドクターヘリ」の運航に重大な影響を与える可能性があることが問題になっている。
 ドクターヘリは、公立豊岡病院に拠点を置いて運用されており、京都府北部・中部の救命救急に重要な役割を果たしている。平成23年度の運用実績では、京都府の京丹後市、宮津市、与謝野町、福知山市、舞鶴市、綾部市、南丹市、京丹波町、亀岡市などに延べ213回の出動を行ない、府民の命を守る重大な役割を果たしている。
 「ブラウンルート」は、山口県岩国基地を起点に広島県、岡山県を経て鳥取県氷ノ山から兵庫県朝来市生野ダムに至るものだが、米軍は「ブラウンルート」の存在を公式に明らかにしておらず、訓練やルートの詳細を明らかにしていない。生野ダムを攻撃想定目標と想定しているといわれており、超低空飛行が生野ダム周辺でも何度も目撃されている。
 「ブラウンルート」は豊岡ドクターヘリの出動範囲の西側部分に東西に位置しているが、米軍機の訓練は日本の航空法の制約を受けず、飛行計画も知らされない。これまでもパラグライダーの近くを猛スピードで飛び去ったりするなど、まさに無法な事態を引き起こし重大な事態を引き起こしかねない。ドクターヘリの出動は緊急であり、最短の距離を飛行することが必要である。その飛行空域を無法な米軍機の訓練。まして「欠陥機」であるオスプレイが飛行訓練を行なうことは絶対に許されない。
 よって、府におかれては、オスプレイの飛行訓練が絶対に行われないように米国と致府に強く要望することを求める。

以上

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