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公的責任放棄でなく 子どもの最善の利益確保を! 認定基準条例策定で 修正案を提案

2006/12/16 更新
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与党会派、「悪いものは排除される」(民主党議員)、「子どもの権利条約自体間違い」(自民党議員)と、問題山積の条例を可決


 15日閉会した京都府議会12月定例会で、日本共産党京都府議団は、認定こども園の京都府における設置基準を定める条例の提案に対し修正案を提案、その実現に全力をあげました。
 認定こども園は、保育施設サービスの民間企業の参入促進を打ち出す財界の意向を受け、国が導入した制度で、直接契約や保育料の自由設定を導入し、保育に欠ける子どもへの措置の公的責任を放棄するものです。また、国が示した認定基準案は、保育所や幼稚園の基準よりも低いものです。
 そのため、「保育、幼児教育の後退許さない府の基準を定めてほしい」との声が、府議会にも多く寄せられ、府が行なったパブリックコメントにも、五百を超える意見が寄せられました。共産党府議団も議会での論戦や・知事への申し入れを通じ、認定基準のあり方について提案を行ないました。ところが、府の条例原案は、これらの声を、ほとんど反映しないものでした。
 党府議団は、この条例案を検討、(1)保育に欠ける子どもの入所が排除されないよう、市町村との連携を義務化し、保育料を市町村保育料に準じさせる。(2)短時間利用の幼児の職員配置基準を35:1から、3、4歳児20:1、五歳児30:1にする。(3)調理室設置と屋外遊戯室の敷地内、隣接地設置を義務化する。(4)知事による設置者に対する指導、市町村への助言等の明文化と条例施行規則の制定 等の修正案を、12日の厚生労働、文教の両常任委員会、十五日の本会議に提出、本会議ではかみね史朗議員が提案説明、光永あつひこ議員が討論を行ないました。
委員会の審議では、「ハードルが高い。経営者がしんどい」「悪いものは排除されていく」(民主党府議)と、保育分野への自由競争の導入を容認する発言や、「修正案は、子どもの権利条約の思想を反映したもの。条約自体が間違い」(自民党府議)と子どもの権利を否定する発言等が、与党会派から相次ぎました。
採択では、共産党提案の修正案は共産党のみの賛成で否決され、原案が自民、民主、公明等の賛成で可決されました。また、京都市保育園連盟から提出されていた、子どもの最善の利益を守るための付帯決議を求める陳情も無視されました。
共産党議員団は、引き続き、条例に基づく細則の策定やこども園の認定にあたって、子どもの利益が守られるよう、関係者との連携を強めることにしています。