資料1
拡声機規制条例案の追加提案の動きがある中で、日本共産党府会議員団は知事に対し、次のような申し入れを行いました。
拡声機規制条例案の追加提案を行なわないよう求める申し入れ
1993年2月26日
日本共産党京都府議会議員団
団長 西山 秀尚
京都府知事 荒巻禎一 様
わが議員団は、現在開会中の2月府議会定例会に、知事が拡声機規制条例を追加提案すべきでないと考え、ここに緊急に申し入れるものであります。
「条例」制定の理由は、「右翼の暴騒音を取り締まるために必要」とされていますが、これまで制定された他県の条例が、「何人も、拡声機を使用して85デシベルを超える音を発してはならない」として、無限定に一般市民をも規制の対象にし、現場の警察官が司法的な手続を経ないで停止命令、立入り調査、勧告などの従来の令状主義を否定する強大な権限を付与しており、言論表現の自由に対する重大な侵害の怖れがあるものと考えます。
言論・表現の自由は、民主主義の基盤として憲法で保障された国民の重要な権利であり、拡声機はこの権利を行使する重要な手段の一つです。
右翼の傍若無人の暴騒音を規制し、取り締まることは府民が強く期待するものですが、現行法令を駆使すれば十分可能であり、新しく条例を制定する必要は全くありません。
また、民主主義の根幹にかかわり、府民の意見が大きく別れる条例を、十分な審誰を保障せず抜き打ち的に提案することは、条例のもつ重大性からも、これまでの府議会の慣例からしても許されるべきではありません。
以上、わが議員団は絶対に追加提案しないよう緊急に申し入れるものです。
資料2
議会運営委員会で、府が条例案提出を表明したのに対し、府議団は次の談話を発表しました。
言論・表現の自由奪う拡声機規制条例異例の抜き打ち提案は治安条例の正体を示すもの
1993年3月8日
日本共産党京都府議会議員団
団長 西山 秀尚
京都府知事は8日、2月定例府議会で予算審議の最中、突然「府拡声機規制条例」を府議会運営委員会で議案として提出することを表明した。
これは、かねてから、京都府弁護士会はじめ多くの府民から京都府知事に対し、右翼の暴騒音対策を口実にした警察主導の拡声機規制条例の制定は憲法の言論・表現の自由を著しく侵害する権限を警察に与えるものになるとして、制定しないよう強く要請されていたのに背く、重大な反府民的な行為である。
本来、こうした全府民を対象に何らかの規制を求めるような重大な条例の制定に当たっては、必要な審議会を設置して専門家や関係者に諮問、答申を受け、広範な府民の意見を聞く協議会や公聴会など民主的な手続きを取り、当然、府議会の審議も定例会の最初から提案説明し、十分な議案の検討の日時をとって審議されてきたものである。
それが今回は、議会審議の途中に緊急追加提案し、翌日の警察常任委員会、4日後の本会議で採決を迫る異例な「抜き打ち提案、即決」となっており、民主主義のルールを事実上否定する暴挙である。これは、警察の判断だけで一律に言論・表現の自由を規制する条例案の反府民性と治安条例の本質を表わしている。
府警察本部は制定の理由を「右翼の暴騒音を取り締まるため」と言ってきたが、右翼の異常な暴騒音は、「暴騒音」だけに留まらず、宣伝力ーを連れてのノロノロ運転、交差点でのUターン、信号無視などの道路交通法違反、特定団体・個人に対する脅迫的言動に対しては刑法を適用するなど、現行法規を多面的に駆使すれば取締りは可能である。
ところが「条例案要旨」では「何人も、拡声機を使用して、当該拡声機か
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