日本共産党京都府会議員団は、5月26日倉林明子参議院議員や京都府内南部自治体の議員団と連名で、31日に開催される「令和7年度奈良基地祭」において予定されている「展示飛行」の中止を求める申し入れを行いました。党議員団からは森よしはる議員【京都市・南区】が参加しました。
展示飛行では、F-15J戦闘機やCH-130輸送機に加えて、愛知県で墜落事故を起こしたT-4練習機も参加予定で、京都府南部の上空を広範囲に低空飛行する計画であり認めることはできないと強調。墜落事故を起こした同型機を飛行させることは断じて許されないと指摘しました。
航空自衛隊奈良基地の広報担当者は、「T-4機は現在、全国的に飛行中止となっており奈良基地祭ではC130機とF15J機が飛ぶ」として、T-4練習機については当日は飛ばないと答えました。
申し入れ全文は以下の通りです。
2025年５月26日
航空自衛隊奈良基地司令 空将補 岡本秀史 様
日本共産党 参議院議員 倉 林 明 子
京都府議会議員団 団長 島 田 敬 子
宇治市議会議員団 団長 宮 本 繁 夫
城陽市議会議員団 団長 西 良 倫
八幡市議会議員団 団長 山 本 邦 夫
京田辺市議会議員団 団長 青 木 綱次郎
木津川市議会議員団 団長 宮 嶋 良 造
久御山町議会議員団 団長 巽 悦 子
井手町議会議員 谷 田 健 治
宇治田原町議会議員団 団長 山 本 精
笠置町議会議員 向 出 健
和束町議会議員 岡 本 正 意
精華町議会議員団 団長 坪 井 久 行
南山城村議会議員団 団長 鈴 木 かほる
令和７年航空自衛隊奈良基地祭における展示飛行の中止を求める申し入れ
５月31日に開催される「令和７年航空自衛隊奈良基地祭」において、T-4（練習機）、C-130H（輸送機）、F-15J戦闘機等の飛行展示が予定され、京都府域南部の上空を広範囲に低い高度で通過する計画となっています。
これまでから、毎年の基地祭における飛行展示では、事前飛行もあわせ、広範囲に爆音が響き渡り、保育園で昼寝中の子どもが起きて泣き出したり、学校の授業を中断せざるをえなくなるなど、市民に大きな不安を与え日常生活を脅かす事態が繰り返されてきました。住宅密集地の上空での滞空時間が長く、低空飛行そのものの危険性が指摘されています。
しかも、先日（5月14日）、航空自衛隊T-4（練習機）が愛知県犬山市の池に墜落する事故が起き、隊員２人の捜索と原因究明が進められている最中にあります。事故を受け、愛知県春日井市と春日井市飛行場周辺対策市民協議会は空自小牧基地に対して、「安全飛行に対する取り組みに疑念を抱かせるものとなり、非常に憂慮すべき事態」「早急に事故原因を究明し、再発防止に向けた安全対策を講じる」ことを強く申し入れています。
さらにこの間、自衛隊機の墜落事故が相次いでおり、令和6年4月には海自のヘリコプター2機が伊豆諸島鳥島沖で墜落し乗員8人が死亡、令和5年4月には沖縄県宮古島沖で陸自ヘリが墜落し乗員10人が死亡、令和4年1月には空自戦闘機が小松基地を離陸直後に海上で墜落し乗員2人が亡くなるなどしています。
このような重大事故が続き、直近の愛知県での墜落事故の原因究明はまだ途上にあるなかで、基地祭には墜落事故をおこしたT-4まで飛行展示に含むことは非常に重大であり、爆音被害とあわせて、住民の展示飛行への不安と批判はこれまで以上につよくなっています。
ついては、今年の奈良基地祭における飛行展示は、事前飛行も含めて中止するようつよく求めます。
以上
しんぶん赤旗 2025年5月28日付
