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2026年02月10日

2026年2月議会|代表質問【森よしはる議員】

京都府議会2月定例会の代表質問が9日行われ、党議員団を代表して森よしはる議員が質疑に立ちました。

森府議は、高市首相の「台湾有事」発言や府内の基地強化など、戦争する国づくりが加速するなか、「京都を守る立場から国に毅然とモノをゆうべきだ」と追及。西脇知事は、政府答弁を読み上げて発言の見直し必要性を事実上否定し、「安全保障は国の専権事項」と従来の答弁を繰り返しました。

この「高市政権による戦争する国家づくり」の質疑をめぐって自民党府議から、「高市政権が国家紛争を戦争という手段のみをもって解決しようとする政権である事実と反した印象を持たせるものであり、発言の撤回と謝罪、そして議事録の削除を求めます」との動議が発せられました。総選挙の結果も受けて、多数をかさにきた強権的な姿勢を示しました。

党議員団は即座に「この間の報道やあるいは知事の発言、また弾薬庫の建設などの事実を踏まえて我が党の認識を示したものであり、謝罪も撤回も取り消しもする必要が全くない」と反論しました。

以下、質疑の大要を紹介します。

2026年2月定例会代表質問【大要】

 

2026年2月定例会|代表質問 森よしはる議員【京都市・南区】 2月9日

日本共産党の森吉治です。会派を代表して知事ならびに関係理事者に質問をいたします。よろしくお願いいたします。

まず、昨年12月24日に発生した高病原性鳥インフルエンザにかかわって、12月30日に殺処分、消毒等の防疫措置が終了し、1月21日には移動制限区域が解除されました。過酷な業務を担われ収束にあたられた府職員の皆さん、厳しい規制のもと協力いただいた養鶏農家をはじめ関係者の皆さんに敬意を表し、感謝を申し上げます。引き続きの警戒や養鶏農家等への支援、獣医師をはじめとした体制の強化、防疫業務に係る負担軽減や手当の改善などの検証を行っていただき、必要な対策を講じていただくことを最初に要請しておきます。

 

高市政権が強引にすすめる戦争国家づくりについて

【森議員】突然の超短期決戦となりました衆議院選挙ですが、我が党は国民の暮らしがかつてなく追いつめられているもとで、物価高騰から暮らしを守るために消費税減税、中小企業を支援し時給1700円めざす大幅賃上げ、大企業優遇税制の見直しなど責任ある財政提案と政策を訴えました。

アメリカに追随した大軍拡でなく憲法9条をいかした外交で平和をつくろうと呼びかけてきました。訴えてきた内容の実現に向けて全力をあげるものです。

本日9日の京都新聞は社説で「自民党への白紙委任でないと自覚し謙虚な政権運営を求めたい」としました。また、投票日前日の7日には同様に社説で「高市氏が応援演説で自衛隊を実力組織として位置付ける憲法改正をやらせてほしいと訴え日本が守ってきた平和主義、自由、人権などを骨抜きする懸念が指摘されているとし、大国が力による支配を強めるなか、そこに日本も加わるのか」と問いかけました。戦争国家づくりへの危機感が広がりました。

この間、地方自治の現場からは熊本県木村知事は「国防については国の専権事項だが、核の保有となると別問題。極めて不適切」、長崎県大石知事「非核三原則の見直しは受入れがたい」、広島県横田知事「国是である非核三原則とは相いれず、人類史上初の原子爆弾による惨禍を経験した地として到底容認できない」など相次いで知事が発言されています。

知事にうかがいます。精華町祝園弾薬庫、舞鶴基地の強化など京都の軍事拠点化や非核三原則見直し、台湾有事での存立危機事態発言など戦争する国家体制づくりを加速させていることについて、知事はいつまでも国の専権事項だからと言っておられないのではないでしょうか。府民の安心安全を、そしてこの京都を守る立場から国に対して毅然とものをいうべきだと考えます。知事の所見をお聞かせください。

 

データ捏造の発覚で安全性の前提が崩れた原発再稼働を容認するな

【森議員】次に、1月中部電力が浜岡原発3、4号機の再稼働審査でデータを意図的に操作していた不正が判明しました。原子力規制委員会の山中伸介委員長は「明らかな捏造。安全規制を破壊する暴挙だ」と厳しく批判し、再稼働の前提となる審査を当面行わず、不合格も視野に入れる、と発表しました。さらに1月20日、このデータ捏造をめぐり調査した我が党は新たな事実を発表しました。基準値振動調査は中部電力だけでなく他の電力会社も外部に委託しており、浜岡原発の委託を受けた事業者が他にも、高浜、大飯原発を含む11の原発の調査を受託していたことが明らかになりました。

不正を行った中部電力の勝野会長でさえ「原子力事業に対する信頼を大きく傷つけ、根幹を揺るがしかねない深刻な事態だ」と述べるなど、これまでの全原子力事業の審査内容の信頼性が揺らいでいます。

さらに、1月17日に再稼働した柏崎刈羽原発6号機でも21日、原因がわからない警報トラブルが発生し、22日原子炉の運転を停止しました。原因は警報の鳴るしくみが厳しすぎたということで本日再起動するということですが、異常を検知して警報を出すべきところで出さないこともありうると原子力規制委員会の委員もこのことについては指摘をしています。一連のデータ偽装、原因不明のトラブル、相次いで発生した問題は深刻で、原発の再稼働も新設も、その前提が崩れたことは明らかです。

そこで伺います。知事は再稼働の前提が崩れたとの認識はありませんか。またデータ捏造により再稼働や新設の前提が崩れたもとで、国と関西電力に対し、これまでの審査内容に不正がなかったか徹底した再検証を行うとともに、再稼働や使用済み核燃料の乾式貯蔵施設設置を白紙に戻し、再検討するよう、強く求めるべきではないですか。 

 

中小企業の賃上げに向けた支援の強化を

【森議員】次に高市政権の経済対策と府の産業政策について伺います。

中小企業の倒産廃業が最高になり、厳しさを増しています。2025年の全国の企業倒産は前年比2.9%増の10,300件、件数は2013年以来の水準で2022年から4年連続で前年を上回っています。今後の見通しとして円安で物価高騰が続き、金利上昇や中国との関係悪化なども新たなリスクになると東京商工リサーチも報じています。

こうしたときに、「責任ある積極財政」「強い経済」を掲げた2026年度政府予算案は軍事費が9兆円を超え突出、軍需・AIや半導体など成長産業に特化した支援を中心に過去最大の122兆円となっています。この政策ではモノとお金の経済循環は、いっこうに庶民の家計や地域の経済、中小企業に回らないことは明らかです。一般政府部門の負債残高が1,415兆円にものぼる事態は危機水域で、円安を加速し暴落を起こしかねないと日本経済新聞やみずほ銀行のシンクタンクにも指摘されています。今、求められているのはGDPの6割を占める消費購買力を高め、実体経済を温める消費税減税、賃上げのための中小企業への直接支援を柱にした経済政策ではないでしょうか。同様に京都府政においても特定成長産業支援や企業呼び込みから、京都府のすべての中小企業を視野に置き底上げを図る経済の振興と地域循環に重点を移すことが求められています。3点について具体的に伺います。

まず、中小企業に対する賃上げへの直接支援です。昨年、決算委員会総括質疑で私は知事に質疑しました。賃上げを府が直接的に支援し続けることは困難だと述べられました。その後、国は重点支援交付金のメニューで群馬県の賃上げに対する直接支援を推奨していますが、今回提案された2月補正や来年度当初予算には賃上げの直接支援はありません。

また、京都新聞が今年の元旦の府政の課題の記事で「転出者の半数近くを20代が占め、府内大学出身者の地元就職率も2割以下と低水準で中小企業の人手不足対応と合わせ定着に向けた取り組みの強化が必要」と強調しているように、賃上げ支援は若者の人材の定着や確保という意味でも重要な意義を持つことは明らかです。

そこで伺います。国の交付金でも推奨されており、人材の確保・定着が課題の京都において、いよいよ賃上げのための中小企業への直接支援に踏み切るべきではありませんか。いかがですか。

第二に、地域経済を振興する上で重要な役割を果たす地元企業、中小企業者への受注の機会の拡大です。中小企業庁の令和5年度地方「公共団体による中小企業者の受注機会の増大のための措置状況調査」によると京都府の官公需総額は889億円。うち中小企業・小規模企業事業者向けの契約金額は71.6で全国平均よりも低くなっています。近年、万博、各種イベント、今後行われるアリーナ整備など一括して東京・大阪などの大手事業者が請け負う形になり、京都の事業者の受注の機会が奪われる現状があります。先の中小企業庁の調査でも官公需予算額に占める地元の中小企業者向けの契約の比率を大阪や兵庫では目標や実績の公表を行い受注機会の拡大をすすめています。そこで知事にうかがいます。京都府においても地元企業に発注、官公需を促進するための目標を持ち公表すべきと考えますが知事の所見をうかがいます。

第三に中小企業振興条例について、府の中小企業応援条例は他府県条例のような中小企業振興を趣旨とするものではありません。先の中小企業庁の調査でも中小企業の受注機会の増大を図る措置としてほとんどの都道府県が振興条例を策定しています。地元への官公需を増大させることも含め毎年度その取組の状況を公表し、推進しています。京都府においても経済の地域循環こそ、地域を育て、地域で仕事がのびると考えます。中小企業・小規模企業推進協議会の設置などを盛り込んだ中小企業振興条例を策定し振興を図るべきだと考えます。知事の所見を伺います。

 

【知事:答弁】森議員の御質問にお答えいたします。安全保障についてでございます。

自衛隊施設の強化につきましては、国におきまして、国家安全保障会議での議論などを踏まえ、令和4年12月に国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の三文書を閣議決定し、防衛力の抜本的強化として取り組まれているものと承知をしております。

非核三原則の見直しにつきましては、令和7年12月の衆議院予算委員会におきまして、高市首相が、政府としては非核三原則を政策上の方針として堅持していると答弁されたものと承知をしております。

また、高市首相による台湾有事は存立危機事態になり得るとの発言につきましては、令和7年11月に閣議決定されました存立危機事態に関する質問に対する答弁書におきまして、一般に、いかなる事態が存立危機事態に該当するかについては、事態の個別具体的な状況に即して、政府がその持ち得る全ての情報を総合して、客観的かつ合理的に判断することとなるもの、このような政府見解につきましては、従来の見解や解釈を完全に維持しており、また見直しや再検討が必要とは考えていないとされているものと承知をしております。

いずれにいたしましても、我が国の安全保障に関しては国の専権事項であり、国におきまして国民に対する丁寧な説明と適切な判断がなされるべきものと考えております。

 

次に、原子力発電所の再稼働についてでございます。

原子力発電を含むエネルギーの問題は国全体で考えるべきものであり、国の第7次エネルギー基本計画におきまして、再生可能エネルギーや原子力など脱炭素効果の高い電源を最大限活用することが必要不可欠とされていることから、原子力発電所の再稼働に係る審査を始め、安全性の確保につきましては国が責任を持って対応すべきものと考えております。再稼働に係る審査に必要となるデータにつきましても、再調査の必要性も含め、国におきまして適切に判断されるものと考えております。

京都府といたしましては、原子力発電所の運転につきましては、何よりも安全性が優先されるべきものであり、これは今後も変わるものではございません。そのため、これまでから、国及び関西電力に対しまして、原子力発電所の再稼働に際しての安全性の確保や乾式貯蔵施設の設置に係る厳格な審査などを求めてきたところでございます。

引き続き、関係市町と連携し、国と関西電力に対しまして、より安全性が高まる仕組みの構築を求め、府民の安心、安全の確保に万全を期してまいりたいと考えております。

 

次に、賃上げの直接支援についてでございます。

賃金の引き上げは、労働者の生活の安定と向上が図られることにより、経済の好循環をもたらし、さらには地域経済の活性化にもつながることから、重要だと考えております。また、賃金の引き上げが持続的に行われるためには、中小企業が原資となる収益を確保できるよう、経営基盤の強化を図るための支援を重点的に行うことが重要だと考えております。このため、京都府におきましては、生産性向上への支援や人手不足対策、金融支援と経営支援が一体となった伴走支援など、累次にわたり賃上げができる環境整備のための支援を行ってきたところでございます。

令和7年12月定例会におきまして御議決いただきました賃上げ実現緊急支援事業費におきましては、国の重点支援地方交付金を活用し、持続的な賃上げの実現に取り組む中小企業者を緊急的に幅広く支援いたしますとともに、引き続き、今定例会におきましても、事業活動を守り、発展させ、賃上げにつなげるための予算案を提案しているところでございます。今後とも、中小企業の経営を守るため、あらゆる施策を総動員して全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 

次に、官公需についてでございます。京都産業の大半を占めております府内中小企業の受注機会を確保することは、地域経済の発展にとって極めて重要であると考えております。

国におきましては、官公需法に基づき、中小企業者に関する国等の契約の基本方針を定め、中小企業者の契約比率の目標数値や受注機会の増大に向けた施策を公表するとともに、地方公共団体に対し、中小企業者の受注機会の増大に努めるよう要請しているところでございます。国からの要請を踏まえ、京都府におきましても中小企業者の受注機会の増大に取り組んでおり、昨年度の府内企業向けの発注率は77.6%、府内中小企業向けの発注率は65.5%となり、国が示す中小企業向け発注率の目標数値である61%を上回っているところでございます。

あわせて、公契約大綱におきましては、京都府が行う契約につきまして、府内企業では実施が困難なものや予定価格が基準額以上のWTO案件を除き、府内企業への発注を原則とするとともに、物品調達については府内中小企業の受注機会の増大を図ることを定めております。

引き続き、公正な競争と地域経済への配慮のバランスをとりながら、府内中小企業の受注機会の確保に努めてまいりたいと考えております。

 

次に、中小企業振興についてでございます。中小企業は、地域の経済及び雇用の重要な担い手であり、府の経済のみならず、産業基盤及び地域社会の維持や形成、社会の諸課題の解決にとって重要な役割を果たしていただいております。

そのため、中小企業の経営安定等に関する施策を総合的に実施し、その振興を図る京都府中小企業応援条例を平成19年度に全会一致で御議決いただき、経営の安定、再生、承継、成長発展の促進、知財活用等の促進、人材育成という4つの柱を定め、中小企業支援を展開してまいりました。本条例につきましては、5年ごとの見直しを行う際に、学識経験者や企業経営者、産業支援機関からの御意見を伺いました上で、企業経営の承継に関する支援など、社会経済情勢を踏まえた取り組みを追加してきたところであり、これらの改善につきましても全会一致で御議決いただいてまいりました。

長期化する物価や資材価格の高騰、持続的な賃上げなど、その時々の中小企業を取り巻く厳しい状況に対応するため、中小企業応援隊が年間4万社を超える企業を訪問し、生の声をお伺いいたしますことで、時機を逸することなくに施策に反映しているところでございます。

今後も、本条例に基づき、小規模事業者も含めた中小企業の声を丁寧にお聞きしつつ、総合的な支援に取り組んでまいりたいと考えております。

 

(「戦争する国家づくり」の発言対する議事進行)

【磯野議員(自民)】 議長、議事進行。

【荒巻議長】 磯野勝議員

【磯野議員(自民)】 はい、ただいまの森議員の1つ目の質問の中で、「国の戦争する国家づくり」との発言は、高市政権が国家紛争を戦争という手段のみをもって解決しようとする政権である事実と反した印象を持たせるものであり、発言の撤回と謝罪、そして議事録の削除を求めます。以上です。

【光永議員】 ただいま磯野議員の議事進行発言についてですけれども、森議員の発言は、この間の報道やあるいは知事の発言、また弾薬庫の建設などの事実を踏まえて我が党の認識を示したものであり、謝罪も撤回も取り消しもする必要が全くないことです。以上です。

【荒巻議長】 ただいまの磯野勝議員並びに光永敦彦議員の議事進行発言につきましては、後刻、速記録を精査の上、善処をさせていただきたいと思いますので、議長に御一任賜りますようよろしくお願いいたします。進行いたします。森𠮷治議員。

 

【森議員:再質問】 1点指摘し、2点再質問をいたします。

外交、防衛に係ることは国の専権事項ということで思考停止すること、ましてや、国の言い分を、見解をそのまま府民に押し付けることは許されません。

2度の大戦を経て、国際社会は侵略戦争を違法とする国連憲章と国際法を確立して、日本は憲法9条によって戦争放棄を宣言し、第8章で地方自治の規定が新たにつくられました。それは、戦前の明治憲法には地方自治の規定が存在せず、地方自治体が国の出先機関に過ぎなかったため、政府が戦争に向かって暴走することに歯止めをかけられなかった痛苦の教訓からでした。先ほど紹介した知事らの発言は、地方から住民の生命や安全、地域を守るための職責として発せられたのだと考えます。

学研都市や住宅地と隣接し、全国一の弾薬庫がつくられ、商業港の隣に敵基地への出撃基地に拠点が強化されようとしているわけですから、知事としても歯止めをかける発言をすることを強く求めておきたいと思います。

再質問です。今、原発にかかわって、今回のデータ偽装で再稼働の前提が崩れたと認識をしているのかとお伺いをしたのですが、そのことについてははっきり認められませんでした。データの捏造があっても、結局は原発再稼働ありきという姿勢なのでしょうか。改めて伺います。安全に万全を期したいということですから、その点、はっきりとお答えをいただきたいと思います。

産業政策について2点再質問をいたします。まず、賃上げ支援と人材確保についてです。徳島県では2024年最低賃金が84円引き上がり980円となり、その過程で知事が最低賃金審議会で必要性を訴え、学生からも意見が出されまして、84円の引き上げになりました。

徳島県はこれを受けて、最賃以上に引き上げた中小企業者に正規社員一人当たり5万円を支給する制度をつくったことは御存じのとおりです。当時、徳島県知事は、「学生から、ひと月のアルバイトが5,000円以上上がったという声を耳にするようになった、最賃が上がったという声を聞き、徳島で働こうという意欲の後押しになったのではないか」こういうふうに語っておられます。

京都府においても、人材確保・定着という点で、府が賃上げを直接支援していることを発信するインパクトや意義は大きいのではないでしょうか。人材確保という点で、賃上げ支援についてどうお考えか、お伺いをいたします。

次に、地元企業へ発注する官公需についてですが、先ほど紹介した兵庫県は中小企業振興条例に基づき、また大阪府は中小企業者向けの官公確保のための基本方針を定め、分離・分割して地元に発注をして、地元を優先する仕組みを促進しています。滋賀県も条例を整備しています。官公需を広げるという意味でも京都府で中小企業振興条例を策定すべきと考えます。その点、改めてお答えください。よろしくお願いします。

 

【知事:再答弁】 森議員の再質問にお答えいたします。まず、原発の再稼働についてでございますけれども、先ほど申し上げましたように、私どもの立場は、原子力発電所の運営につきましては、何よりも府民の皆様の安心・安全を確保することが何よりも優先するということで、これまでも、あらゆる機会を捉えまして、国、関西電力を初め関係機関に対しまして、安全性の確保に必要なものを我々としては強く主張してまいりました。これからも、関係市町と連携しながら、引き続き、国と関西電力に対しまして、より安全性が高まる仕組みの構築を求め、府民の安心、安全の確保に万全を期してまいりたいと考えております。

 

それから2点目の、人材確保の観点からの直接支援の必要性でございます。直接支援につきましては、何回も答弁しておりますけれども、ある程度最低賃金のレベル等が低い、全国平均に比べてそれよりも下回るところで行われている施策ではございます。直接支援でございますから、その効果を全く否定するものではございませんけれども、限られた財政の中で賃金の引上げを継続的に直接支援することは難しく、しかも今求めているのは経済の好循環への転換でございます。持続的な賃上げを実現していくためには、直接支援よりも中小企業が賃上げに必要となる原資を確保する経営基盤の強化こそが財政の使い道としてはよりふさわしいんじゃないかなというふうに思っております。

それから、中小企業振興条例のこと、官公需の促進についてもあわせて御質問があったというふうに思っておりますけれども、官公需につきましては、我々ども、公契約大綱で、できる限り地元の中小企業に対しての発注に努めるようにということで努力をしておりますし、それは数字を見ていたらわかりますけれども、数字においてもきちっと地元の中小企業への発注というものを徹底しているところでございます。

なお、中小企業の振興条例につきましては、既に条例を制定しているとともに、累次の改正におきましても全会一致で御議決をいただいているところでございますし、あわせまして、京都府では、中小企業応援隊によりまして、年間4万社を超えるようなところを直接訪問して、そこで中小企業、小規模事業者の声をきめ細かく拾い上げることによりまして、振興に必要な施策につなげているところでございまして、現行の条例に加えまして、さらなる条例の制定が必要だということには考えておりません。

 

【森議員:指摘・要望】 お答えいただきました。私がお伺いをしたのは、この間起こっていることが、いわゆるデータの捏造ですとか、柏崎刈羽原発のように原因がわからなかったといって、その原因が、いわゆる厳しく警報が鳴るのを設定していたからで、そのこと自身が問題ではないかというふうに言われているんだけれども、そのことについての答弁はありませんでした。より安全性を確保するということをおっしゃるのですから、国や電力事業者に、前提が崩れたもとで、実際、大飯や高浜の原発はどうだったのかということについて求めていただきたいというふうに思っております。求めておきたいと思います。

それから、賃上げ支援ですけれども、最低賃金が低い県とそうでない県は違うんだということをおっしゃったと思いますけれども、しかし、中小企業者にとってみれば、やはり賃金を上げたくても上げられないというのは共通する声ですので、そういったことも含めて、やはり人材の確保という点では、京都からの学生さんや20代の流出がとりわけやはり顕著だということも報道もされていますし、客観的にデータも出ているわけですから、その点を改めて、人材確保という点での賃上げ支援ということを求めておきたいと思っております。

また、官公需の地元発注の点でいうと、公契約大綱というふうにおっしゃいました。改めて、公契約条例としてしっかり制定をして、官公需の地元発注をさらに進めていくことなどもぜひ進めていただきたいというふうに思いますし、また、京都府の応援条例と中小企業振興条例というのは全く違うものですので、そういった点も含めて、京都府の姿勢を正しておきたいというふうに考えているところです。

以上、指摘要望をさせていただき、次の質問に移りたいと思います。

 

トリ貝やカキ養殖の被害の救済対策について

【森議員】次に、トリ貝やカキ養殖の被害の救済対策についてです。

丹後トリ貝は、貝毒の検出で、昨年、舞鶴湾産と宮津湾産は出荷を断念、出荷量は久美浜湾産のみとなり、前年比で8割以上の減となりました。生育したトリ貝を数十万個廃棄処分をせざるを得ず、30年やってきてこんなことは初めてだという声も上がっています。

現地でお伺いをすると、7月からの育成をしている稚貝の多くが、海水が高温のために「1割しか育っていない」「多くが死んでいる」という実態があります。「今年の収穫も大変なことになる」という話です。京のブランド海産物である事業者を守るために緊急支援策が求められています。船や設備への投資、維持には多額の経費が必要となります。事業と生活への保障が必要です。
 また、漁業共済はありますけれども、生産額の減少が連続すれば基準額も大きく減るという制度的な問題があります。生じた被害に対する支援とともに、今後に向けて事業の継続を支援することが必要です。
 そこで伺います。舞鶴市では、昨年9月議会で、若手の業者が多いトリ貝支援のために、生産者28人の稚貝の購入費用1242万円のうち3分の1の414万円を補助することを決めました。府としても、トリ貝やカキ養殖等の事業者が意欲を持って事業を継続するための支援を行うことが必要ではないでしょうか。
 また、国は、瀬戸内海で大量死が問題になっている養殖カキの支援のために、来年に向け「対策パッケージ」を発表し、原因究明に取り組むとしていますが、高温海水による原因などが共通しているトリ貝やホタテ貝など、他の地域へも総合的支援が求められています。京都府としても国へ求めるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 

保育士の配置基準と処遇の抜本的改善について

【森議員】次に、京都府の保育行政にかかわっての質問をさせていただきます。

保育は、親の就労にかかわらず、全ての子どもの発達、成長を公的に保障するものです。
 しかし、今の保育の現場は大変厳しいものがあります。福祉保育労働組合のアンケートに寄せられた声を少し紹介させていただきます。「理想は週2日の休み」など週2日制の実現を求める声。「残業時間を減らして次の日に力を蓄えたい。疲れきって1日の仕事を終えたり、週末になるほど疲れがたまる働き方はおかしいです」このように働きすぎを指摘する声。また、「11年目以降の昇給を補償してほしい」処遇改善を求める声。「配置基準を見直して余裕のある体制になると、子どもと向き合え、休みも取りやすくなる」配置基準の改善を求める声が上がっています。
 こうした現状を改善していくためには、保育士の配置基準と処遇を抜本的に改善することが求められています。保育の基盤を整備してこそ、京都府が進める親子誰でも通園制度も広がるのではないでしょうか。
 新潟県では、0歳から2歳児までを対象に行う「未満児保育」について、「新潟県特別保育事業」で県独自に支援をしています。県のホームページでは「保育現場からの声を受けより手厚い保育が必要な1歳児に対しては、子ども3人に対し保育士1人を配置するように設定しています。」と紹介をしています。

そこで伺います。京都府においても、保育制度の基盤となる体制確保に向け、府独自の保育士の処遇改善を行うこと、保育士の体制も、新潟県のように1歳児3人に保育士1人の基準で人数を独自に増やすべきではないでしょうか。

 

不登校支援と教育条件の整備について

【森議員】次に、不登校支援と教育条件の整備について伺います。文部科学省の調査では、不登校の児童生徒数は全国で35万人を超え京都府では6490人となりました。いずれも過去最高の数字で、13年連続の増加です。
 これだけ多くの子どもたちが学校に登校できないという状況は、もはや一部のことではなく、教育のあり方そのものが問われているのではないかと考えます。日本共産党国会議員団は、府民の皆さんと協力をして、不登校からの教育の在り方を考えるタウンミーティングを企画しています。子どもたちへのアンケートもその中で行っています。「休み時間が短い。宿題が多い」「他の子と同じようにするように求められたとき、なかなか行きづらい」こうした回答が寄せられています。学校に対する質問は「授業は長くても5時間で終わってほしい」「友達と外で遊ぶ時間を増やしてほしい」「休み時間を増やしてほしい」こういった声が寄せられています。アンケートには、学校にはもっと余裕が必要だという声が綴られています。35人以下学級化を進める方針ですが、学級規模のOECD諸国の平均は、小学校21人、中学校23人で、日本の学級規模は依然として大きすぎます。不登校に対応していくためにも、教職員の増員を図ることは喫緊の課題です。高校も含め京都府独自に30人以下の少人数学級を導入し、小・中・高校生がそれぞれの段階で学び、成長できる条件をつくっていくことが今日求められている公教育の役割ではないでしょうか。所見をお聞かせください。

日本共産党議員団は、先日、広島県に不登校支援の視察に行き、お話を伺いました。県教育委員会事務局に、不登校に対応した20人の組織を教育委員会の事務局の中に作られています。子どもたちの居場所や学習支援を行う県教育支援センターを核に、小中57校にも教育支援を行う場を設置しています。同時に、県内市町村の教育支援センターとの連携支援を行うとともに、定期的にフリースクールとの意見交換やネットワークづくりを行うなど、多様に重層的に不登校児童の居場所と学びを保障しています。現在、全国では都道府県による教育支援センターがすでに37か所設置をされています。京都府は、府として教育支援センターは設置をされていません。市町村の教育支援センターを支援するという方法をとられています。府内では、教育支援センターを設置しているのは18市町村で、すべての自治体に設置されているわけではありません。
 そこで、お伺いをいたします。不登校がここまで増えている中で、府として、教育支援センターの整備や市町村が設置をする教育支援センターのとりわけ体制の支援、フリースクールの利用料の保護者への支援を進めるなど、変化している実態、現実に即した支援が必要ではないでしょうか。また、不登校の要因分析や必要な支援のために、京都府として不登校の実態を掴む調査が必要だと思いますが、いかがですか。ここまでの答弁をよろしくお願いいたします。

 

【知事:答弁】トリ貝などの二枚貝養殖に対する支援についてでございます。

近年の二枚貝養殖を取り巻く環境は、特にトリ貝につきましては、令和7年産は舞鶴湾や宮津湾におきまして下痢性貝毒により全量が出荷停止となり、令和8年産はすべての漁場におきまして夏季の高水温により生存生産率が著しく低下している状況でございます。2年連続となる甚大な被害となりましたことから、昨年12月トリ貝には、漁業団体から京都府に対しまして、貝毒の原因究明や高温に強い種苗生産などの技術開発への要望をいただきますとともに、漁業者との意見交換の場におきまして、トリ貝養殖の経営改善と生産意欲の喚起につながる支援を求める声をお聞きしたところでございます。
 京都府といたしましては、厳しい経営状況にある養殖業者に対しまして、種苗購入費の一部を緊急支援することで次年度の生産継続につなげますとともに、下痢性貝毒や高水温による大量死の原因究明や海洋環境の変化に対応した持続的な養殖システムの構築をすることで経営改善を図ってまいりたいと考えております。具体的には、下痢性貝毒の対策につきましては、令和6年度から、海洋センターが中心となり、国の研究機関や企業・大学等と連携し、原因となるプランクトンの緑化メカニズムの解明や、貝毒の影響を受けない部位の活用に向けた取り組みを進めているところでございます。高水温による大量死に対しましては、高水温に強いトリ貝種苗の選抜に加え、夏季の高水温期を避けるための陸上での種苗育成や、高水温に強いアサリなどと組み合わせた複合養殖の実証試験に取り組むこととし、国が先に公表したカキ養殖への支援策をまとめた「政策パッケージ」を最大限活用してまいりたいと考えております。
 また、経営継続のための共済制度につきまして、甚大な被害を受けた土地の生産額を基準生産額の算定から除外し、養殖業者が十分な補償金額を受けられるよう見直すことや、今後、高水温による影響が懸念される岩ガキも制度の対象とすることなど、セーフティーネットの拡充を国に要望したところでございます。
 今後とも、海洋環境の変化に適応した技術開発を加速化し、二枚貝の安定生産を実現することで、養殖業者の経営とブランドの維持発展に努めてまいりたいと考えております。
 次に、保育士の配置基準と処遇の改善についてでございます。子育て世帯の方が保育所に安心して子どもを預けられるようにするためには、人材確保を含めて保育現場における体制の充実を図り、安全で質の高い保育を提供できる環境を整えることが重要だと考えております。このため、京都府では、各園が子どもの年齢や特性などに対応して適切に保育士の配置や環境整備を行えるよう、保育士の処遇改善や人材確保、保育の質の向上に向けた総合的な取り組みを進めております。具体的には、保育士の職階に応じて求められる業務や能力等と処遇を連動させた京都府キャリアパスによる処遇改善、手厚い対応が必要な医療的ケア児を受け入れる保育所等への支援、保育環境の改善を支援するための機器導入支援やアドバイザー派遣などに取り組んでいるところでございます。
 また、議員御指摘の1歳児に対する保育士の配置基準につきましては、これまで国へ要望を行ってまいりました結果、令和7年度からは、基準を超えて1歳児5人に保育士1人を配置した場合に公定価格の加算措置が講じられることとなりました。
 引き続き、国に対しまして配置基準の更なる見直しと処遇の改善を要望いたしますとともに、京都府といたしましても、市町村や保育関係団体と連携し、多様な視点から保育環境の充実のための施策を講じてまいりたいと考えております。

 

【教育長:答弁】森議員のご質問にお答えいたします。不登校支援と教育条件の整備についてでございます。府教育委員会といたしましては、個々の児童生徒の状況に応じた教育を行うため、指導体制の充実を図ることが重要であると考えております。
 30人以下の少人数学級についてでございますが、小中学校においては、児童生徒や学校の状況に応じて少人数学級や少人数授業を市町教育委員会が柔軟に選択できる「京都式少人数教育」を実施しているところでございます。また、専科等の加配教員の配置により、教員の持ち授業時数の軽減を図るとともに、教材研究や授業準備の時間を確保できるように努めております。高等学校におきましては、人間性や社会性を育む観点から、多様な他者と関わりながら切磋琢磨し、さまざまな活動に参加することで豊かな人間関係を育むことが重要であると考えております。このため、学級編成においては、一定規模の集団による教育活動を基本としつつ、生徒の希望進路の実現や学習の習熟度に応じて少人数での授業を行うなど、きめ細かな指導を行っているところでございます。
 今後とも、公教育の役割として、発達段階に応じ1人1人に丁寧な指導ができる教育環境の整備に取り組んでまいります。
 次に、不登校の現実に即した支援と実態調査についてでございます。不登校児童生徒が学びを継続し、自らの進路を主体的に捉え、社会的な自立を目指すことができるようにするためには、個々の不登校児童生徒の背景や要因を丁寧に分析するとともに、児童生徒の気持ちに寄り添った支援が必要でございます。そのため、教育委員会といたしましては、不登校児童生徒に、より身近な学校や、各市町教育委員会が設置する教育支援センターにスクールカウンセラーや「まなび・生活アドバイザー」などを配置し、児童生徒の学びの場の充実に取り組んでおります。また、フリースクールにつきましては、個人が支払う利用料に対して支援するのではなく、児童生徒が在籍する学校と連携して教育活動を行う府認定フリースクールに対して、当該教育活動に対する支援を行っているところでございます。なお、不登校対策を進める上でその実態把握は重要でありますが、不登校の要因は1人1人異なり、また、さまざまな事情に配慮する必要があることから、丁寧な聞き取りなどによる方法での把握に努めるよう、各市町教育委員会に働きかけているところでございます。

府教育委員会といたしましては、不登校により辛い思いをされている児童生徒や保護者に丁寧に寄り添いながら、子どもたちを誰1人取り残すことがないよう、引き続き不登校対策に取り組んでまいります。

【森議員:再質問】当該の養殖事業者さんへの府独自の支援制度、厳しい現場の実情を踏まえたものとして、大変重要な対応だというふうに考えております。ぜひ、実情に即した実効のあるものにしていただきたい、また、事業者が展望を持って事業を継続できるような支援をお願いしたいと思いますし、また、国に対して、様々な研究なども含めて総合的な対策を講じていただくように改めて要請をしておきたいというふうに思います。その上で、保育及び不登校対策について再質問をさせていただきます。
 まず、実際、保育に関わって、新潟県の1歳児の定数基準の3人に保育士1人ということと、先ほど知事も紹介された国の基準である5人に1人ではやっぱり全然違うというのが現場の声です。最近、育児休業制度が普及をいたしまして、1歳が初めて保育園での生活になり、また集団に慣れるのにも時間がかかる。例えば10人のクラスで、こども1人に保育士1人が何かあって対応すると、1人の保育士が残り9人を対応せざるを得なくなる、こういった実例もありますし、また、毎日のお散歩も、10人を2人では実際無理で、その時には園長先生に来てもらうことにしている、それもやっぱり毎日とはいかないということで、できるだけ毎日お散歩をさせてあげたいんだけれども、そうはいかないという声も聞いております。新潟県も、こうした現場の実情をお聞きになって、独自の定数の改善に踏み切られたのだというふうに思います。そういった点では、京都府も、配置定数の改善、市町村任せにせずに踏み切る必要があるのではないかというふうに思います。改めてお伺いをいたします。

それから次に、子どもが学び成長できる環境と不登校支援の課題について再質問をいたします。先日、ある府立学校生に話を聞く機会がありました。来年度から学校の募集人数が減って1クラス減るということです。クラスにもっと余裕があれば、ということでした。40人ですので、率直な声が言われていました。全体の募集人数が減るわけですから、そういった時にこそ、1クラスの40人という数をやっぱり減らして、少しでも行き届いた教育を目指すべきではないでしょうか。
 また、教育支援センターについてですけど、私の質問させていただいたのは、広島県の例を挙げましたけれど、多様で重層的な教育支援の取り組みをされているということをお伺いしましたし、昨年、特別委員会で子育て環境の特別委員会で見させていただいた愛媛県の教育支援センターやフリースクールの支援などの取り組みなどを見ても、都道府県としての、京都府としての先導的な役割を果たす必要があるんじゃないかというふうに考えていますので、その点、あらためて再答弁をいただけたらと思います。よろしくお願いします。

【知事:再答弁】保育士の処遇改善等についてでございます。私も、子どもたちの健やかな成長のためには保育士の皆さんの役割が極めて重要だという認識については変わりはございません。そのため、京都府では、保育士の処遇改善、人材確保、保育の質の向上については総合的な取り組みが必要だと考えておりまして、京都府独自のスキルアップ、保育士のスキルアップとか処遇改善につながるような研修ということでの独自の政策を進めますとともに、配置基準等につきましては、これは財政措置も伴うものでございますから、国に対してこれまでから強く働きかけております。私どもとしては、そうした配置基準につきましては国に強く求めていきますと同時に、京都府独自のキャリアパス等の施策によりまして、保育士の処遇改善等についてはこれからも総合的に取り組んでまいりたいと考えております。

 

【教育長:再答弁】森議員の再質問にお答えいたします。高校でのホームルームの規模でございますが、高校においてはホームルームが40人でございます。ただ、生徒の希望進路等に合わせまして、少人数授業を行ったり、あるいは、選択科目が非常に小さな数であっても、その選択科目を保障しております。単にクラス規模だけを問題にするのではなく、子どもたちのニーズに合った事業展開をして、細かな学び、きめ細かな学びを実現するための指導体制を実現してまいりたいと考えております。

次に、教育支援センターでございますが、先ほどご答弁させていただきましたが、不登校児童生徒により身近な各市町あるいは学校の教育支援センターをしっかりとして、府として支援することが適当であると考えております。また、子どもの教育のための交付金で、市町のニーズをかなり細かいところまで活かしていただきまして、市の教育支援センター等も支援させていただいておるところでございます。府教育委員会といたしましては、これまでも各市町の教育センターの整備を支援してきたところであり、引き続きそういった取り組みをしっかりと進めてまいりたいと考えております。

 

【森議員:指摘・要望】ご答弁ありがとうございました。2点、指摘、要望しておきます。
 1つは、保育に関わって、京都府は親子誰でも通園制度を進めておられます。やはりそれ進める上でも、保育の基盤が確立をしていないとなかなか広がらないんじゃないかというふうに考えています。改めて今日、処遇改善、定数改善への、京都府としての積極的な役割を求めたところです。まず、新潟県は必要な財政措置もして、3人に1人の体制の配置基準を持ってやられているわけですから、ぜひ京都府も検討いただきたいというふうに思っております。

それから不登校対策について、1つ。学級規模の話、高校の例を高校生の話を紹介させていただきました。「ニーズに合ったもの」ということでしたが、高校生にお聞きした点ではその方のニーズであったわけで、やっぱり基本になるクラスの人数を少しでも少なくしてゆとりを持った高校生活が送れるように、というふうな声があったことですから、その点も踏まえてぜひ検討いただきたいというふうに思っておりますし、また、広島県や愛媛県での教育支援センターやフリースクールの支援、保護者の支援など、全国的にはこの不登校の深刻な実態に対応して取り組みが進められておりますし、府の教育委員会の組織の体制も含めてですね、ぜひ検討をいただけたらというふうに思っております。
要望させていただきます。

北陸新幹線延伸計画の破綻は明白

【森議員】次に、北陸新幹線延伸についてです。

昨年12月、自民・維新による新たな整備新幹線の与党PTのもとで、「小浜・京都ルート」を含む8つのルート案の費用対効果などを改めて再検証することが決まり、2026年度中の着工もなくなりました。当初の2023年度中の着工の目標から4年連続の断念です。3年間ですでに42億円、さらに来年度16億円の税金の投入が使われています。これ以上延伸に固執することは府民から見ても認められません。

8つのルートはいずれも過去に議論されたものばかりです。舞鶴を経由するルートは2016年の段階で、すでに費用便益比が0.7とされていたもので、着工条件を満たすものになるはずがありません。米原ルートも滋賀県知事が明確に反対されており延伸をごり押しすることはできません。

さらに、昨年3月に国土交通省等が自治体担当者に行った説明は、2024年12月に京都府自身が示した懸念に応えるものにはなっていません。府が懸念するとした地下水への影響は、地下40m以上掘り通すトンネルが京都盆地のいく層もの地層を突き破り、地盤沈下や地下水の噴出、軟弱地盤でのシールド工法は土壌を固めるために大量の薬液を注入することになり地下水の汚濁など水質を変えるとして専門家からも指摘されています。長期間の工事に伴う交通渋滞は南区でも京都駅、桂川いずれのルートの工事でも現在でも渋滞する道路に車両を誘導するものでさらに渋滞を深刻にさせるだけです。北陸新幹線の敦賀以西の延伸計画の破たんはもはや誰の目にも明らかです。

北陸新幹線延伸について、知事はこれだけの山積している問題を解決できると考えておられますか。

向日町競輪場と京都アリーナに係る住民説明について

【森議員】最後に1月18日、向日町競輪場の再整備と京都アリーナに係る住民説明会が開催され、参加しました。それにかかわって質問します。

説明では京都アリーナの建設費用348億円に加え、同じ敷地の競輪場の再整備に新たに105億円を要し、合計で450億円を超すプロジェクトになること。最大9300人が利用するコンサートやスポーツイベントにかかわって年間160日も想定されているにもかかわらず、来場者の誘導の具体的な数字などのシミュレーション、また、混雑緩和や交通安全のソフト・ハード対策、自動車での来場の抑制策、消防・救急の緊急車両の運行確保策、混雑必至の工事中の車両動線、景観がどうなるのかなど向日市民や京都市西京区の市民の方の懸念の声が相次ぎました。しかし、具体的な説明はありませんでした。

そこで知事に伺います。3月着工の前に開催された住民説明会で出され、京都府からは具体的に回答がなかった来場者の誘導の具体的な数字、シミュレーションや想定、緊急車両の運行確保対策、狭隘部での具体的な歩道拡幅の計画について知事から答弁をいただきたいと思います。いかがですか。

 

【知事:答弁】北陸新幹線延伸についてでございます。北陸新幹線につきましては、日本海国土軸の一部を形成いたしますとともに、大規模災害時において東海道新幹線の代替機能を果たし、京都府域をもとより関西全体の発展に繋がる国家プロジェクトであると認識をしております。

敦賀以西のルートにつきましては、これまで「小浜―京都ルート」を前提とした調査・検討が行われてきたところであり、令和6年12月13日の「与党PT北陸新幹線・敦賀―新大阪間整備委員会」に私が出席し、その整備にあたりましては、府民の皆さまの理解と納得や関係市町の協力を得ることが不可欠であり、国及び鉄道運輸機構におきまして地下水を始めとする様々な施行上の課題について、十分な時間を確保した上で検討をしていただく必要があると申し上げたところでございます。 

その後、昨年12月15日の「与党PT整備委員会」におきまして「小浜―京都ルート」「米原ルート」「舞鶴ルート」「亀岡ルート」「湖西ルート」などの8つのルート案を再検証する方針が合意されたところでございます。しかしながらルートの再検証につきましては、どのような形でどのような項目について比較されるのか、また様々な課題につきまして国及び鉄道運輸機構においてどのように解決していくのかが現時点では解らないことから、まずは今後の「与党PT整備委員会」の検証を注視していく必要があると考えております。

 

次に向日町競輪場の再整備についてでございます。競輪場やアリーナへの来場者対応につきましては、ソフト・ハードが一体となったアクセスルートの円滑化や分散化を図っていくことが重要だと考えており、特に自動車での来場抑止を徹底してまいりたいと考えております。アリーナの来場者数は最大9300席程度の座席数に合わせた人数を想定し、公共交通機関での来場を原則として既存の道路における歩行者の交通容量も踏まえた入退場時間の分散や複数の歩行者ルートへの誘導など入退場時の混雑を抑えるソフト対策をしていることとしております。

緊急車両の運行確保につきましては、自動車での来場抑止に加えて御陵山崎線にはアリーナの関係車両の誘導しないことといたしますとともに、歩行者が立体的に横断できる施設整備などのハード対策も進めることで円滑な交通確保に努めてまいりたいと考えております。

道路の狭隘箇所の改善につきましては、都市計画道路・御陵山崎線の交差点改良や歩道拡幅、競輪場に隣接する府道柚原向日線や南西側市道への歩道新設を図ることなど、効果的な整備を進めてまいりたいと考えております。引き続き、向日市、京都市や関係機関などとの連携し来場者対応に取り組んでまいりたいと考えております。

 

【森議員:再質問】2点再質問します。全国でも、九州新幹線長崎ルート新鳥栖間―武雄温泉のあり方について、佐賀県山口知事は在来線特急の「かささぎ」の減便を引き合いに「多大な負担をし、『在来線に犠牲を払ってでも新幹線がほしいものだ』という前提がいかがなものか」と強く批判をしています。北海道新幹線札幌延伸に関する建設費用は膨らみ続け、当初の1兆6700億円から3.5兆円に、昨年12月さらに1.2兆円の上振れが見込まれています。

国の動きを見ていては府民の利益は守れません。今必要なのは京都府民の代表として、国にはっきりと延伸の中止を求めることだと考えますが、いかがですか。

京都アリーナについて答弁いただきましたが、「実際に9300人の来場者が帰ることがあっても大丈夫だ」と具体的な説明はされませんでした。数字もお持ちだと思います。求められている住民の方に、納得のいく説明をしていただくようにお願いします。

 

最後に、府民の暮らしの厳しさは総選挙を通じても実感しました。介護事業所のデイサービスの利用者さんが昼食代が500円から800円に上がり、楽しみにしていたデイサービスの回数を減らさざるを得なかったとおっしゃいました。物価が上がる一方なのに年金はあがらず1日1食になど切羽詰まっています。そのような時に、強い経済だと北陸新幹線も京都アリーナも突き進むことは許されません。いま府民の暮らしに寄り添い温めることこそ求められていると指摘をして質問を終わります。

 

【知事:再答弁】先ほど紹介いたしました令和6年12月に出席した委員会におきまして私の方から「府民の皆様の理解と納得や関係市町の協力を得ることが不可欠である」「施行上の課題について十分検討していく必要がある」という立場については今の変わっておりません。その際に負担につきましても。過去のこれまでの既存の制度にとらわれず、受益に応じた負担になるようにということで、お話をしておりますので、そのスタートについても今も変わるものではございません。

アリーナについて9300席についての分散でございます。森議員の直接質問に答えているかどうかわかりませんけれども、住民の皆様のみの懸念とか不安というものについては、できる限り答えていくというのが我々のスタンスでございますので 現地事務所、地元説明会などにこだわらず、あらゆる機会を捉えて納得していただきますように努力を重ねてまいりたいと思っておりますので、何卒ご協力などよろしくお願いしたいと思います。

 

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