2月12日、京都府議会9月定例会一般質問に立った島田けい子議員【京都市・右京区】の質疑の大要をご紹介します。
<質問テーマ>
●地域医療体制の拡充と看護師確保対策─医療の危機的状況に府独自の支援を
●府立高校への民間派遣ALT(英語指導助手)問題について
●府立特別支援学校の教育環境整備について
医療の危機打開、地域医療体制の拡充と看護師確保対策について
【島田議員】日本共産党の島田けい子です。先に通告しています数点について、知事並びに関係理事者に質問します。
まず、地域医療体制の拡充と看護師確保対策について伺います。
帝国データバンクの調べでは、2025年の医療機関の倒産は66件、休廃業、解散は823件となり過去最多を更新しました。国が社会保障費を削減するために、診療報酬を低く抑えてきたのに加え、近年の物価高や人件費高騰により、採算が急速に悪化するなど、あらゆる医療機関が経営の危機に瀕しています。国民の世論に押され、政府が次期時期報酬改定を行うとのことですが、引き上げは全体で2.2%に過ぎず、関係者の願いとはかけ離れています。
医療の危機を打開するには、これまでの医療社会保障削減路線を根本的に転換するとともに、患者負担増や保険料の負担増を起こさないように、国費投入・国庫負担の引き上げによる診療報酬のさらなる増額・改善が必要です。国にしっかりと求めていただきたい。これは要望しておきます。
昨年12月5日には十分な国会審議が行われることなく改正医療法等が成立し、「病床・病院の淘汰、削減」が都道府県に求められることになりました。病院が経営判断として病床数を削減したとき、都道府県の策定する医療計画の「基準病床数」も減らすというものです。
昨年末成立した「令和7年度補正予算」には前年度に引き続き「病床数適正化支援」事業費3490億円が盛り込まれ、稼働病床6万床、休床3.8万床の削減が見込まれています。本府は、同事業で、すでに291床を削減しました。この事業に手をあげた医療機関の病床総数は2047床に上ります。自民・公明・維新の合意で全国で11万床も削減するとしていますが、これに匹敵する数です。
さらに、一般の救急・急性期医療を提供する「急性期拠点病院機能」を担う病院は人口30万人までの区域に1か所でいいとされ、京都府でいえば福知山市以北に1か所でいいことになります。
こうした中、京都市は、赤字経営を理由に一般病床を62床4月から削減し5年間で約100床を減らす計画です。救急、周産期、感染症、災害対応などの政策医療も見直すとしています。
舞鶴の公的・公立4病院再編では、997床の許可病床のうち、急性期病床555床を約300床程度に大幅に減らすことが示されています。
医師数が府下平均を下回る山城南医療圏でも学研都市病院13床、京都山城総合医療センター10床の病床削減がすでに行われました。厳しい経営環境の中、民間医療機関が必死で地域医療を支えようと頑張っているときに、自治体が率先して病床削減、再編統合を進めるなど、到底許されません。
丹後医療圏においては、病床削減を推進するための「モデル推進区域」に設定され、急性期病床を404床も削減し、全体で現在1113床を870床に2割も削減する方向も示されております。
丹後医療圏の医師数は全国平均の6割、開業医も高齢化し、循環器外科、脳神経外科は地域内で対応ができず、福知山や舞鶴へ、府外へと行かなければならない現状です。北丹医師会の上田会長は、「丹後で病床を削減すれば、医療が崩壊しかねない」と、「国の医療削減方針そのものを見直すべき。過疎地域へ思い切って診療報酬加算などの支援こそ必要」と述べておられます。
そこで伺います。府内医療機関の再編・病床削減はすでに進められており、改正医療法に基づいてさらに加速されることが明らかであり、その実施機関は京都府となります。
知事は、舞鶴市の4病院再編について、「先進的取組で注目している。必要な支援を検討していく」と発言し、病院統廃合や病床削減を宣言されています。北丹医師会長が言うように「病床削減では地域医療が崩壊する」と発言されておられる、同じ認識に立たれないのですか。お聞かせください。
自民党政治が進めた医療費抑制策の下で、必要な医師や看護師の養成確保を抑制し、労働者の待遇改善を怠ってきたことを背景に、全国で、看護師を養成する学校の入学希望者が激減し、募集停止・閉校があいつぐ事態となっています。日本医師会も「これまでとは次元が異なる」との危機的状況との認識を示されています。
京都府内では、入学者数がピークだった最近の2016年度から3割も減少しました。府内で100年を超える歴史のある京都府医師会看護専門学校は今年度を最後に募集停止。看護系学部がある大学9校を含めた府内の看護師養成所25校の定員充足率は87.6%、専門学校に絞ると84.7%とさらに低く、新年度の入学希望が定員に達しない看護専門学校があるなど、まさに危機的状況です。すでに、入学者数の減少に伴い、日本バプテスト看護専門学校、京都桂看護専門学校、京都府看護専修学校が閉校し、舞鶴医療センター附属看護学校は、2024年度をもって募集停止となりました。
こうした現場の危機の声と運動におされ、国が11年ぶりに、看護師養成所への補助金見直しを決定し、標準単価が約10%引き上げられることになりましたが、本府は本年度の引き上げを見送っておられます。
そこで伺います。この1月28日には、全国444校が加盟する一般社団法人日本看護学校協議会から知事宛てに「京都府における早急な検討と看護師養成所を守るべく財政支援の検討と制度の改正を国へ働きかけを願う要望書が提出されています。今回の見直しでは院内保育所の補助金基準額も引き上げられております。本府として早急に実施すべきです。いかがですか。
【知事:答弁】島田議員のご質問にお答えいたします。地域医療体制の確保についてでございます。
将来にわたり地域の皆様が安心して医療を受けられる体制を構築するためには、今後の高齢化や人口減少、医療需要の変化を的確に見据え、地域で必要な体制を整備することが重要だと考えております。これまで京都府では、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年に向けて、病床の削減ありきではなく、地域の医療需要を踏まえた体制の構築を目指し、地域医療構想調整会議において協議を行ってきたところでございます。今後、高齢化に伴い、2040年頃に向けて85歳以上を中心に高齢者人口がさらに増加するため、高齢者の救急医療や在宅医療の需要の増加が見込まれております。
高齢者は、手術の実施を伴う入院が少ないものの、筋力低下を防ぐため、入院早期からのリハビリテーションの提供が必要となることから、こうした医療需要に合わせた医療体制の整備が重要となってまいります。また、人口減少に伴い医療従事者の確保が一層困難になることや、将来的に医療ニーズが減少していることも踏まえ、脳血管疾患などの専門性が高い医療を持続可能な形で構築することも必要となってまいります。そのため、京都府では、地域医療構想調整会議におきまして、各地域の事情を踏まえ、医療機関の連携や役割分担の見直しなどの検討を進めており、病床の削減ありきではなく、必要な地域医療提供体制を確保する観点で取り組みを進めているところでございます。
引き続き、府民の皆様が将来にわたって安心して医療を受けることができるよう、地域の医療関係者などの御意見を伺いながら、必要な体制の確保に努めてまいりたいと考えております。
その他のご質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。
【健康福祉部長:答弁】看護師養成所や院内保育所への運営費支援についてでございます。看護師養成所や院内保育所は、看護師の確保や医療従事者の就労支援を通じて医療提供体制の確保に大きな役割を果たしていることから、京都府では運営に対し補助を行っております。国の補助単価の見直しを踏まえ、京都府といたしましては、令和8年度の補助金につきまして、単価を増額した形で所要の予算案を今定例会に提案しているところでございます。
今後とも、看護師養成所や院内保育所への支援など、看護師の育成や就業環境の整備に努め、医療提供体制の確保に努めてまいりたいと考えております。
【島田議員:再質問】ご答弁ありがとうございます。看護師養成所への補助金についてですが、その実施が遅れ、物価高騰などで厳しい運営を余儀なくされている現状の中、「10%の引き上げでは到底追いつかない」「定数割れになると減額されて、とても運営できない」との声を本府は聞いておられるはずです。秋田県では生徒1人当たり国の1万5500円に加えて、独自の特別補助事業として1人当たり11万500円支援をされております。病院本体の経営余力もなく、老朽施設の改修も、またICT環境の整備もままなりません。府独自の支援を検討すべきと思いますが、再度お答えください。
病院統廃合、病床削減について、削減ありきではないといろいろ言われましたけれども、狙いは、地域医療の充実はなく、医療費の削減です。自民維新政権が4兆円の医療削減を言っているのでお分かりのはずです。「病床削減は過疎地の棄民政策だ」「高齢者が増加しているのに医療費を減らすということは高齢者に早く死ねといっているようなもの」「助かる命も助からなくなる」と住民の怒りの声が上がっているのです。知事は、この国の方針を唯々諾々と受け入れ忠実に実行するのですか。再度、明確にお答えください。
【知事:再答弁】島田議員のご質問にお答えいたします。先ほど申し上げましたけれども、これから団塊の世代が後期高齢者になり、それから85歳以上になる2040年に向けては、高齢者の救急医療、在宅医療の需要が伸びる、それから人口減少に伴う医療従事者の確保が困難になる、等々の事情を踏まえまして、我々としては、病床の削減ではなくて、あくまでも地域において必要な医療提供体制を構築することによりまして、府民の皆様が将来にわたって安心して医療が受けられる、そうした体制の構築のために努力をしてまいりたいと考えております。
その他の再質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。
【健康福祉部長:再答弁】島田議員の再質問にお答えいたします。看護師養成所への支援についてでございます。看護師養成所の卒業生の8割以上の方が府内の医療機関に就業しており、看護師確保に関し養成所は大きな役割を果たしていただいておりますが、少子化や大学志向の影響により養成所への入学者が減少し、その結果、経営状況が厳しくなっていると承知をしております。こういった状況を踏まえまして、京都府といたしましては、看護師養成所の運営を支援するため、養成所の運営費補助に加え、実習受け入れ施設の確保を図るための受け入れ施設の指導者講習受講への支援、北部での実習に係る学生や指導教員の旅費への支援、学生確保のための看護師体験事業や地域医療体験セミナーの実施などの取り組みを行っているところでございます。
こうした様々な観点から行っている他の支援事業も踏まえまして、総合的に勘案した結果、令和8年度からの増額後の単価に基づく支援を実施できるよう、関係事業の予算案を今定例会に提案しているところでございます。
今後とも、看護師の育成や就業環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
【島田議員:指摘要望】ご答弁いただきましたが、看護師確保は緊急課題です。看護師がいないために、現在1000床も病床を閉めてしまっている現状があります。
これまで要望してまいりましたけれども、看護学生たちが看護師になりたいと希望して頑張っている、これら学生たちへの支援と併せまして、現状の認識を危機的状況と認識して、先ほど申し上げました対策の拡充、予算も増やして取り組んでいただきたいと思います。
安心の地域医療をつくるというなら、今の医療切り捨ての国の政策にきっぱり反対し、住民の命を守る防波堤の役割を果たすべき、厳しく指摘しておきます。
教育の継続のため、ALTが安定して働き続ける方策を
【島田議員】つぎに、府立高校への英語指導助手問題、以下ALTと略します。この問題で伺います。
昨年12月22日、株式会社アルティアセントラルが雇用するALT7人が、京都府教育委員会に対し、直接雇用を求める署名活動を街頭で行われ、約1200人分を提出されたことはご承知のとおりです。「私たちは真剣に教育と向き合っている。日本の教育者の一員として、社会の一員として、きちんと受け入れられたい。尊厳を持って働きたい。それが子ども達のためにも教育の質を守るためにもなる」と声を上げ、派遣会社に対してはストライキをかけて、団体交渉を行い、月額3万円の賃上げとボーナスの引き上げを勝ちとられました。しかし、この3月末には、派遣切れとなります。雇用が打ち切られます。現在は、大きな不安を抱えながら派遣会社探しに奔走されています。
こうした中、優れた教育を実践し子どもたちにも大変慕われていた、ALTの方お1人が、とうとう中途退職され、京都を去って行かれました。京都府は貴重な人材を失ったのです。非常に残念なことです。
あるALTの方は「月額24万円でも苦しい。家賃が8万円、食費を削るために毎日1食。学校で他の先生が500円から600円の弁当を注文していますが、私は生活が厳しく、昼食は食べていません。大好きな京都の高校に働き続けるために、安定した雇用を」と求めておられます。府教育委員会並びに知事の責任が問われているのです。
そこで伺います。京都府教育委員会は現在、「令和8年度英語指導助手民間派遣業務の一般競争入札」を行われております。契約期間は1年間でなく、4月1日から7月末までの、4か月間となっていますが、理由はなぜでしょうか。お答えください。
1987年から、外国語教育の充実と地域レベルでの国際交流の進展を図ることを目的として始まった「JETプログラム」事業は、主に海外の青年を招致し、地方自治体、教育委員会及び全国の小中学校や高等学校で、国際交流の業務と外国語教育に携わるものです。府教育委員会は、京都グローバル人づくり事業など、子どもたちの語学力向上に向けての取り組みを進めています。専門性を高め教育を継続するとともに、ALTが安定して働くためには、任期が最長5年というJETプログラムは、限界にきており、府として、安定して働き続けられる方策を検討すべきですがいかがでしょう。
また、先の派遣業務仕様書では、「派遣先、派遣元は派遣法を遵守する事、なお、派遣先は派遣法における比較対象労働者について、派遣元が直接雇用する英語指導助手の待遇に関する情報を提供することとし、提供した情報に変更が生じた場合は速やかに派遣元に変更後の情報を提供する事」と新たな規定を設けておられます。これまで、ALTの待遇は派遣会社の責任だ、民間同士の問題としてきた方針を変え、待遇改善が必要だとの認識に立たれたのなら歓迎しますが、いかがでしょうか。
特別支援学校入学希望者の増加に合わせ教育環境を整備せよ
【島田議員】次に、府立特別支援学校の教育環境整備について伺います。
当初予算案では、新年度、府立高校等トイレの様式化やエアコンの整備など5年計画で整備する方向が示されました。府議会には保護者や教職員に皆さんが長年にわたって署名を集め、繰り返し府民請願が寄せられてまいりました。わが党も要望し続けてきましたので喜びもひとしおです。
そして、決算特別委員会の知事への重点要望にもあげられた特別支援学校について生徒急増に対応した計画的整備、ならびに、老朽化著しい丹波支援学校、与謝の海支援学校の整備についても急ぎ検討を求めたいと思います。
そのうえで、緊急課題で質問いたします。特別支援学校では、児童生徒増のために、普通教室の転用などで教育環境が悪化したままです。子どもは一日学校で過ごしますが、教室だけでなく、トイレ、遊び場、図書館含めて学校です。グラウンドやプレイルームも狭く、理科室、美術室もない。トイレは順番待ちをしないといけない。このような状況の中にもかかわらず、府教育委員会は「普通教室は足りている」という認識です。
そこで伺います。府教育委員会は、特別支援学校入学希望者の増加を認めながら、不確定要素が大きく、学年、障害種別、程度により変動するために、予測がむつかしいとの理由で、将来の予測や整備から目を背け、令和14年度まで学校や校舎の新増設は予定していないとしていますが、なぜ、実態調査をおこない、将来予測を立てないのでしょうか。お答えください
さらに、支援学校における「常勤未配置」が常態化する異常な事態です。
丹波支援学校では、長年にわたって、年度当初から学級担任が配置されない状況が続き、慢性的な人手不足で、現在も高等部3人、自立活動専任教員1人が病休、寄宿舎指導員1人が欠員という状況ですが代替の先生が配置されていません。
そのような中で、丹波支援学校亀岡分校では、今年2学期には生徒数が6名から11名へと急増しています。厳しい実態にある丹波支援学校本校からの2名の27時間講師が派遣されています。しかし、医療的ケアが必要な児童生徒には保障してきた1対1の教育が壊されております。
さらに、昨年9月に転校してきた高等部のA君は転校前の支援学校では週5日の教育を受けていたのに、亀岡分校では月曜日と金曜日のみ。その他の日は30分の細切れの授業となり、授業時間が3割減少する事態です。高校3年生のA君にとっての学校生活最後の3か月です。大事な時間です。こんなことが許されるのでしょうか。
そこで伺います。現場では必死の努力が続けられておりますが、限界があり、管理者に、「指導者が少ないから、授業時間を半分に減らせばいい」などという発言をさせてしまっている現状があります。この現状について府はどのように把握し、対応されていますか。特別支援学校高等部の標準授業時間は、各学年とも1050単位時間を標準としているはずです。現場任せにせず、府の責任で、特別の手立てを講じてでも、必要な教員を配置すべきです。いかがですか、お答えください。
【教育長:答弁】島田議員のご質問にお答えいたします。英語指導助手、いわゆるALTの民間派遣に係る契約期間についてでございます。
民間派遣によるALTの方々がストライキや署名活動をしてまで待遇面の不安を訴えられたことにつきましては、切実な声として受け止めているところでございます。民間派遣につきましては、コロナ禍において海外から日本に渡航できなくなったことから、国の「語学指導等を行う外国青年招致事業」、いわゆるJETプログラムによる人材確保が困難となり、やむを得ず導入したものでございます。ALTの業務内容は任用形態にかかわらず同一でありますが、給与は、民間派遣の場合、業者と労働者との合意に基づく雇用契約によって定められるため、府教育委員会が直接関与することができず、その結果、JETプログラムによる任用との間で待遇面に差が生じているところでございます。
こうした対応面の課題を解消するため、任用方法について整理、検討を進めているところであり、まずは、JETプログラムと民間派遣の契約期間をそろえる必要があることから、直近のジェットプログラムによる来日が8月である点を踏まえ、民間派遣の契約期間を4月1日から7月31日までとしたものでございます。
次に、安定して働き続けられる方策についてでございます。
JETプログラムは、総務省、外務省、文部科学省の協力のも、国際交流の取り組みを全国の学校等において展開し、地域レベルでの草の根の国際化を推進することを目的としており、その参加者は、世界各国から来日し、外国語を教えたり自国の文化を紹介したりすることで、生徒、教員の国際理解教育推進や英語力向上に寄与するものであります。また、JETプログラムは、その参加者が日本へ定住することを目的とするものではなく、日本での経験に基づき、帰国後にそれぞれの国や地域において日本理解の促進に貢献し活躍することを前提とした事業であることから、参加期間は最長5年と定めているものと認識しております。
本府といたしましては、このJETプログラムの趣旨に賛同していることから、引き続き本プログラムを活用し、人材確保を図ってまいります。今後は、その他の任用方法等も含めてメリットやデメリットを検証し、適切な在り方について検討してまいります。
次に、仕様書についてでございます。
前述いたしました4月から7月までの民間派遣につきましては、少しでも処遇の改善が図られるよう、入札方法を総合評価競争入札にすることにより、価格のみならず、企画内容や処遇改善の取り組みなどについても外部専門家の意見を取り入れつつ、客観的な基準により適正に評価した上で業者を選定してまいりたいと考えております。また、仕様書において、JETプログラムで任用しているALTの勤務条件等の情報を各事業者に示すことで、それぞれの事業者が自発的に適切な水準を意識し、待遇面にも配慮した、より充実した提案がなされることを期待するものでございます。府教育委員会といたしましては、今後とも、ALTが担う国際交流の推進と外国語教育の充実に関する役割が発揮されるよう努めてまいります。
次に、特別支援学校の教育環境整備についてでございます。
特別支援学校の児童生徒につきましては、出生数や特別支援学級の在籍状況、就学割合の推移、各学校の入学者動向などの分析に加え、市町村から幼児児童生徒の今後の入学見込み状況等も将来予測を行っているところでございます。その上で、特別支援学校全体の児童生徒数は増加傾向にあるものの、今後の急激な少子化の進行を踏まえますと、令和14年度をピークに、以降は減少していくと見込んでおります。こうした将来予測を踏まえ、この間、特別支援学校の新設や新校舎の増築に加え、特別教室から普通教室への改修などによる対策を行い、ピーク時までの必要な教室数は確保できているものと考えております。なお、施設の活用状況につきましては、教育活動が円滑に行えるよう、学校との定期的な情報共有や聞き取りにより実態の把握に努めているところでございます。
次に、教員の配置についてでございます。
特別支援学校においては、児童生徒の増加や育児休業等の状況を踏まえ、必要な職員体制がとれるよう、教員の採用や適切な人員の配置に努めております。また、年度途中に児童生徒の転入があった場合も、校長の意見を入念に聞き取り、教育課程の編成や1人ひとりに応じた指導や支援計画、学習形態などを考慮して加配措置を行うなど、柔軟に対応しているところでございます。議員ご指摘の丹波支援学校亀岡分校におきましては、隣接する花の木医療福祉センターに年度途中に入所した児童生徒の転入に対応するため、教員を増員して必要な体制を確保したところでございます。
しかしながら、児童生徒の障害特性や環境変化への配慮、移動時の安全確保といった事情を踏まえて、事業形態や緊急時の対応などについて丁寧かつ慎重に相談を重ねた結果とはいえ、一部の生徒については授業内容の決定に時間を要したのも事実でございます。府教育委員会といたしましては、児童生徒が安心して学校生活を過ごすことができるよう、学校の状況をきめ細かく把握し、人員配置も含めた教育環境の充実に取り組んでまいります。
大人の都合で教育権利が阻害される事は許されない
【島田議員:再質問】ご答弁ありがとうございます。ALTの問題は9月以降検討中ということでありますけれども、JET雇用に全員切り替えるのか、それとも府の直接雇用にするのか、ちょっともう少し具体的に検討内容をお聞かせください。
お話がありましたように、JETプログラムの方は病休が出たりしましても補充がないので、いくつかの市町村に聞きますと、会計年度任用職員として直接雇用して穴が開かないように努力されていることも聞いております。
JETは最長5年ということもあって、「教育の継続性、生徒の英語力向上の点でも課題がある。やっぱり10年、20年と継続して雇用することが望ましい」という意見が多数でありましたが、この点で再度、教育長の認識をお聞かせください。
先ほども申し上げました文部科学省の調査によりますと、全国的にもALTを直接雇用するという学校の割合も2割に上っておりますので、ぜひ検討いただけないか、この点、お聞かせいただきたいと思っております。
2つ目に、丹波支援学校及び亀岡分校の問題についてです。
聞くところによりますと、2月9日から、今週から、丹波支援学校から人を派遣して当該生徒の授業時間を確保したようでありますが、どんな理由であれ、生徒の教育保障が2カ月もおくれたこと、その事実は深刻に受け止めなければなりません。
そして、先ほど紹介しました本校の丹波支援学校もSOSがでてます。危機的な状況と考えられませんか。どうなってますか。お聞かせください。2月7日の京都新聞では、京都教育大学の相澤教授が、「教育を受ける権利を阻害している」と厳しく指摘しています。「大人の都合で教育を受ける権利を奪うことは許されない、障害の重い子どもに対する差別にもつながる」と関係者の声を紹介していますが、この指摘についてどうお考えでしょうか。こうしたことが起こらないように、府教育委員会としてはどのような対策を行うのか、また教訓は何か、伺います。よろしくお願いいたします。
【教育長:再答弁】島田議員の再質問にお答えいたします。まず、JETプログラムを続けるのか直接雇用かというご質問でございますが、基本的にはJETプログラムを続けていきたいというふうに考えております。ただ、その中で、一部、直接雇用をするのか、あるいはどうするのかということは、先ほどご答弁申し上げましたように、メリット、デメリットを考えながら検討していきたいと思います。また、長期にわたる採用が有効ではないかということでございますが、これまでから、JETプログラムを5年間終了したALTの中から教員として正式に採用している者もございます。そういったことも含めて、今後どういったことができるのかということを検討してまいりたいと考えております。
次に、丹波支援学校についてでございますが、2月中に時間を増やしたということですけども、この生徒は、花の木という施設に入っている生徒で、丹波支援学校の本校に本来は通うべき生徒ですが、通学が困難なために訪問教育を実施しております。訪問教育と申しますのは週3回を標準として実施しておりますが、この2月の頭を持ちまして、これを週5回に拡大したものでございます。京都教育大の相澤先生の新聞記事でのコメントが紹介されましたが、これは、教員不足を理由に授業が行われていないのであれば問題であるという一般論に対してコメントをされたものと承知しておりまして、当該生徒につきましては、健康上の理由、それから環境変化に馴染めているか等も慎重に保護者、花の木学園とも相談した結果、時間を要したために10月の末まで訪問教育ができなかったものであります。ただ、この間も直接生徒とコミュニケーションを取り、状況の確認は続けてまいりましたので、時間を要したことにつきましては、今後、課題があったのかどうかについて検討してまいりますが、教育権を侵害したということには当たらないというふうに考えております。
【島田議員:指摘要望】重度の障害があり自分の意思を伝えられない子どもたち、そして、学校にお世話になっているから感謝しかないと、親御さんたちから声を上げることもむつかしい。それをいいことにして、人手がないから授業時間を削っていいなどという発想が大問題であります。子育て環境日本一、教育環境日本一というなら、マンモス化や老朽化対策を早急に行っていただきたい。必要な教職員の定数を増やし、障害のある子もない子も、よりよい教育環境の中で育つことができるよう、知事も予算を確保して、現場の願いに応えて頂くよう強く要望して質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。










